UNKNOWN / KNOWONE LP 02 (Knowone) 3LP

UNKNOWN / KNOWONE LP 02 (Knowone)

2010年ごろから活動しているらしいドイツのレーベル Knowone から2012年に発表されたアルバム。
ここ数年流通形態がデジタル中心になったことで、逆にアンダーグラウンドなレコード作品が増えてきましたが、この Knowone もそんなレーベルで、アーティスト名などの情報はほとんどなく、またプレス数の絞られたレコードは、レーベル名と型番がスタンプされただけの簡素なもの。
しかしただ謎に包まれているだけでもなく、日本限定でシングルをリプレスするなどもしていて、愛想がいいのか悪いのか、ますますよく分からないレーベルです。

そんなレーベルからの作品というと、非常にアンダーグラウンド色濃いものを想像してしまいますが、今作はほんのりとミニマル・ダブ的な意匠をまといつつも、むしろデトロイト・テクノに近い感情に訴えかけるようなメロディをもったテック・ミニマルが多く、思いのほか聴きやすい。

しかし3枚のアナログの片面それぞれに収録された長尺曲は、派手な展開などを排した地味なもので、しかし全く弛緩することなく聴かせる手腕には、作者の地力の高さを感じさせる。

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UGANDAN METHODS / SIXTH METHOD (Ancient Methods) 12″

UGANDAN METHODS / SIXTH METHOD (Ancient Methods)
http://www.ancientmethods.com/

Conrad Protzmann と Trias によ Ancient Methods に、 Regis が加わったユニット(ややこしい・・・)、 Ugandan Methods が今年2月に発表したシングル。

Regis って一時期に比べ、再発含めずいぶんとリリースが増えましたが、レコ屋の文章見ると、未だに昔の印象引きずっているのか「ハード」だの「インダストリアル」だのといった文字が使われているものの、実際聴いてみると別段ハードではない、という事がよくあります。

しかし今作は冒頭の金属的な上モノからして、いかにもインダストリアル・テクノといった感じで、最近ではこの手の音をあまり聴かなくなった私でも非常に燃える。しかも直線的なキックと、地鳴りのような横揺れベースが作り出すグルーヴが思いのほかファンキーで、さらに燃える!
まぁちょっと冗談っぽく書きましたが、インダストリアルでありながらファンキーって、あまり聴かない組み合わせだったので、なかなかに新鮮。これはベテランの面目躍如といった感じでしょうか。

他の2曲に関しても、音はハード・ミニマルっぽいながらも、グルーヴはきちんと今のミニマルに即したものになっていて、非常に聴かせるものになっている。

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Untold / Gonna Work Out Fine EP (Hemlock) mp3

Untold / Gonna Work Out Fine EP (Hemlock)
http://www.hemlockrecordings.co.uk/

ついでなんで溜まってたダブステップものを色々と。

2009年に UNTOLD が自身のレーベル Hemlock からだしたダブルパック。

ポスト・ダブステップと呼ばれる音楽のほとんどって、前のめりのリズムであることが多い印象なんですが、今作は2ステップ的な軽やかなリズムはテクノ的ながら、ベースはしっかりとためのきいたものになっていて、そこから生み出される粘りのあるグルーヴが、各曲を音の印象以上に強固なダンス・トラックにしていて非常にかっこいい。

Gonna Work Out Fine - EP - Untold

Unknown Artist / Untitled (Analogue Solutions) 12″

Unknown Artist / Untitled (Analogue Solutions)

今年に入ってからポツポツレコ屋に出回るようになったブート・レーベルの第1弾。

今作は作者も不明ならレーベルもよく分からないものながら、レコ屋ではそれなりに話題になった盤でして、というのも Paperclip People の “The Climax” をネタにした曲があるからなんですね。

で、ここで少し話が脱線するんですが、私が持っている “The Climax” って “Basic Reshape” とのカップリングの、ちょっと初期ジャングルに近いブレイクビーツが印象的な曲なんですね(今作では印象的なシンセのメロディがサンプリングされている)。
でも検索してみたらもう1曲、全然違う四つ打ちのヴァージョンもあるのね(こちらからは涼やかなシンセのフレーズがサンプリングされている)。これどちらもリミックスとは表記されていないんだけど、これってなにがどうなってるんですかね。
私基本的に遡って音源を聴くという事をしないので全然分からんのよね。

まぁいいや。

兎にも角にも今作の裏面には “The Climax” をネタにした曲が収録されておりまして、こう書くとネタに頼ったアイデア勝負の曲に思われるかもしれないけれど、今作はサンプリングしたフレーズを実に自然に取り込みながらも、エレクトロっぽいポコポコと鳴るスネアや、ミニマルながらも覚醒的なシンセを加える事で、また一味違ったデトロイト・テクノに仕上げていて非常に完成度が高い。

またパーカッシブな変則ビートを刻む A1 、扇情的なテック・ミニマルの A2 も同様によく出来ていて、ブートなどという事を意識させない素晴らしい作品になっている。

まぁ今作でアイデア出し切っちゃったのか、他の盤に関してはピンとこなかったので買ってもいないんだけど、それでも今作の作者が誰なのかは気になります。

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Unknown Artist / Flöte + Clarinette (RAL) 12″

Unknown Artist / Flöte + Clarinette (RAL)

この前紹介した RAL の2枚目。
例によって誰が手がけているかは分からないのだけれど、テクニークによると Rhadoo と Petre Inspirescu の仕事だそう。しかし『RAL1001』が Luciano の特徴が分かりやすく出ていたのに比べると、こちらはちょっと作者の色までは聴き取れず。

だがいかにも Cadenza っぽい作品が多いというのはこのレーベルの共通とするところで(そもそも Cadenza の周辺人脈が中心なんだから当たり前なんだけど)、今作も Dumitru Farcas の “Suita Din Tara Motilor” からサンプリングしたトラッドフォークっぽい音色が印象的な “Flöte” 、そしてこちらもオリエンタルな笛のサンプリングが印象的な “Clarinette” と両曲ともそれは変わらない。

でも一口に Cadenza っぽいといっても色々あるわけで、今作に関してはパーカッションがチャカポコと鳴る類のものではなく、以前のようなゆったりと風景が変容していくような感覚があるのがうれしいところ。
特にどんどん時間を引き延ばしていくかのような “Flöte” はかなり好きだ。

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Unknown Artist / Cae + Nin (RAL) 12″

Unknown Artist / Cae + Nin (RAL)

昨年のテクノって際立って新しい動きがあったという印象はなかったものの、作品自体は非常に良質なものが多く、そのせいか私もアナログを多く買った1年でした。でもそれらを全然紹介していなかったのでぼちぼち紹介していきたいと思います。
そんなもん今更紹介されても売ってねぇじゃねぇか、っていわれたらその通りなんですけどね。えぇ、すいません。

ということで、昨年私が金をつぎ込んだアナログといえば、何をおいてもこれでしょう、ということで RAL の1枚目。

多分アナログ追いかけていない人には耳慣れないレーベル名だと思うんですが、 RAL というのは Ricardo and Luciano の略で、彼らの周辺アーティストが参加したネタモノブートレーベル。と、これだけで十分マニア心をくすぐるんですが、さらにカタログ番号がそのままドイツ品質保証協会のカラーコードになっているというのもにくいところ。

そんなレーベルからの1作目である本作(Discogs によれば2008年に出たみたい)は、 Caetano Veloso の “Depois que ile passar” と Nina Simone の “Sinnerman” をネタにした作品で、クレジットはないんだけど Luciano の手によるものだそう。

今作は最初のリリースという事で気合が入ったのか、このレーベルのリリースの中でもかなり上位に入る傑作なんだけど、中でも傑作なのがA面の “Cae” 。それはもちろんネタの Caetano Veloso の涼やかな歌声に因るところも大きいのだけれど、絶妙なタメの利いたキックと軽やかに鳴るパーカッションが、歌に寄り添いながらもきちんとダンス・トラックである事を主張していて、ネタモノ云々の面白さを抜きにしても素晴らしい曲。

一方裏の “Nin” は展開の多いリズムが Nina Simone のソウルフルな歌を盛り立てていて、これまた傑作なんだけど、乾いた音のスネアやベースラインなんかが、 Luciano が2009年に出したアルバム『TRIBUTE TO THE SUN』の “CELESTIAL” まんまなのが面白い。
ここで作ったリズムが気に入って、アルバムで再利用したってことなんでしょうか・・・。

ちなみに上では今作は Luciano 作という事で書いているけれども、 youtube に上がっている Jack Ridella という人の “Depois Que O Ile Passar” のリミックスが今作に収録されている曲と全く一緒なのよね。かといって Jack Ridella という人の事を調べてみても RA のページにイタリア出身であることが書いてあるの位しか見つからなくて、なんかよく分からんねぇっす。

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宇宙戦隊NOIZ / GENOM EMOTION

宇宙戦隊NOIZ / GENOM EMOTION
http://uchusentainoiz.com/

「地球の平和を守る為、遥か遠い宇宙からやって来た5人の戦士達」というコンセプト(wikipedia より)のビジュアル系バンドが11月に発表した無料配信のアルバム。

最近のビジュアル系ってどんな音を出しているのかよく知らないのだけれど、今作はメタルを基調とした正統派(?)のビジュアル系サウンドといった趣。
しかしそこに色々な音楽要素を加えて曲を破綻寸前にまで追い込みながらも、結局キャッチーなメロが乗っていれば全部OKでしょ、みたいなノリがいかにも90年代を感じさせるのだが、同時にそれが突き抜けた勢いにもつながっていて、私はこういうバンドは嫌いになれない。

さらに前身バンドを含めると15年近くになるという活動歴の長さゆえか演奏力も高く、また随所にデス・メタルの要素が聴けるのもうれしい。

まぁあえて難を書くのなら、せっかく1曲目が戦隊モノの歌詞なんだから、アルバム全体そのコンセプトで貫いた方が良かったと思うんだけど、それでも良いアルバムです。

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Ufomammut / Idolum (SUPERNATURAL CAT) LP+CD

Ufomammut / Idolum (SUPERNATURAL CAT)
http://www.supernaturalcat.com/

イタリアのドゥーム・メタル・バンドの4枚目のアルバム(2008年作)。

このバンドに関しては全然知らなかったんですが、杜塚秋人さんがブログで紹介していて新ブログになって更新止まっちゃいましたね・・・)、こりゃやばいやばいと思って買ったもの。因みに気合入れてレーベルから400セット限定のアナログとCD、ポスターがセットになったボックス買いました。

自分のメタルの知識は基本古いので、もしかしたら今ではあれなのかもしれませんが、基本デス・メタルってギターの弦を緩める事によって低い音を出しているバンドが多いわけですが、それがドゥームなんかになるとそれをさらに緩めているのは想像に難くなく、つまりはギターの音が低い代わりに、どうしても間延びした感じになっちゃうんですね。

それが苦手で私はドゥーム系って避けていたところがあるんですが(まぁそれだけが理由じゃないけど)、今作が素晴らしいのはそのギターの音が、ドゥームらしい重さをもちながらも、ゴツゴツとした硬い質感も失っていないからで、また演奏の方も重心低めながらダイナミズム溢れるもので、もうひたすらかっこよい。

またそういった動の部分と、サイケデリックな静な部分を活かした構成も素晴らしく、これを傑作と呼ばずに何を傑作と呼ぶのか、ってくらいの傑作。

レーベルのサイト見るともう新しいアルバムが出ているようなので、これも早々に手に入れねばな。

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Umek / Destructible Enviroment (1605 Music Therapy) mp3

Umek / Destructible Enviroment (1605 Music Therapy)
http://www.sixteenofive.com/

Umek の beatport 限定シングル。

Umek って活動暦が長いわりには、タイミングが合わなかったのか今まで全然聴いたことがなくて、自分の中では頑固一徹ハード・ミニマル、みたいなイメージがあります。
しかし今作を聴いてみると、使われている音自体は非常にハードなものながら、よく動くベースラインでグルーヴを作り出しているところなどはミニマル以降を感じさせるもので、そのベースとキックの両輪でグルーヴを転がしていくので、どのトラックも相当上がる。

直球で盛り上げていく “Destructible Enviroment” 、ブリープっぽい上モノと裏で転がるパーカッションが小気味よい “Pulling the Trigger” 、カクカクしたベースが逆に気持ちよい “Sourcewave” と、程よくタイプがばらけているのもいいし、ちょっとこの人に対する認識を改めさせられました。

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Underworld / The Bells! The Bells! (Traffic) CD

Underworld / The Bells! The Bells! (Traffic)
http://trafficjpn.com/underworld/

なんのかんので今年も残りわずかなので、紹介しそびれていた音盤を、簡単に紹介していきたいと思います。

今年の夏に出た、 Underworld の新曲とリミックスを収録した日本編集盤。

新曲の “Parc” は、形態こそ四つ打ちではあるものの、落ち着いた雰囲気と音の洗練具合は、もうほとんど AOR のよう。でも彼らの方向性としては案外悪くないんじゃないかしら。

残りのリミックス7曲は、大雑把に分けるとミニマルとエレクトロ。それなりに名の知れた人が揃っていて、まぁ流石というべきなのかもしれないけど、トラック自体はどれも可もなく不可もなく。そんな中にあって、 Switch が “Boy Boy Boy” を軽快なテックは・ハウスにリミックスしていて、フィジットの権化みたいに思ってた私からするとけっこうビックリ。さらにその音使いも、テクノ畑の人とは微妙に違っていてなかなか新鮮でした。

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? / WAX No 10001 (WAX) 12″

WAX No 10001
http://hardwax.com/

昨日の Wire のレポを、早くも書いているブログをいくつか見てみると、どうやら今年は満足度高かったみたいですね。私は最初の2年以降、一回も参加していないんだけど、来年は行ってみようかなぁ(とは毎年思うんだけどね)。

一応ブログ名がブログ名なんで、デジタルが主流になりつつある今でも、相変わらずレコードは買っているんですが、だったらこういうのも買わなければつまらない、ということで、 Hardwax 配給の謎の1枚。

最近ミニマルとダブ・ステップの交配が進んだせいなのか、変則的なキックとベースでグルーヴを作るトラックが増えてきたように思いますが、今作の A 面も、四つ打ちのキックこそ入っているものの、グルーヴを形作っているのはひんやりとしたシンセの音色と、3拍目に鳴らされる、タメの効いたキックともベースともつかない低音で、そのスカスカ具合はおよそ大衆性からは程遠いのだけれど、 Hardwax の名に恥じぬ、非常に魅力的なミニマリズムを宿している。

それに比べると B 面は、普通のミニマル・ダブに近い感じではあるんだけど、ほとんどノイズに近いくらいざらついた処理が施された上ものと、荒々しい低音の組み合わせが、最近のミニマル・ダブには珍しいくらいの獰猛さを放っていて、こちらもカッコよい。

なんか某有名アーティストの変名という噂もあるんで、果たしてこの次があるのかは分からないんだけど、個人的には激継続希望。傑作です。

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uschi classen / soul magic (earthproject)2LP

soul magic

最近じゃアナログといえばミニマルばかりな私も、以前はそれなりに幅広く色々買っていまして、ブロークン・ビーツなんかも聴いていたのですが、そのとき買ったのが本作。当時ブロークン・ビーツの中心地であった西ロンドン周辺のシーンで活動していた、女性キーボーディストの初アルバム。
アルバムの大半はいかにもな、ジャジーなブレイク・ビーツ/ブロークン・ビーツで占められていて、勿論それも悪くはないんだけど、むしろ聴きモノなのは、何曲か納められたスローな歌モノ。中でも表題曲のとろけそうなソウル風味は今聴いても絶品。
なので今度はぜひともこの路線でアルバム作ってほしいなんて思っていたのですが、以降この人の名前はあまり聞かなくなってしまって残念。思えば西ロン周辺の人って急速に名前聞かなくなった人が多いんだよね(I.G Culture が最近新作出しましたね)。まぁ私も全然聴かなくなっちゃったんで文句も言えませんが、ちょっと残念な気もします。

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Underworld / OBLIVION with Bells (Traffic)CD+DVD

OBLIVION with Bells
http://underworldlive.com/

このブログは地味に機能追加したりしているのですが、最近「Tech de GO」さんの記事を参考にして、ようやく各記事のトラックバックの URL を表示するようにしました。 WordPress に移行してから TrackBack URL の表示が上手く出来ないのが微妙に気になっていたのですが、コレでようやく解決。まぁトラックバックってあったらあったで面倒も多いんだけど、なかなか面白い機能なのは事実なので、まぁ気が向いたら適当に送ってみてください(表示するとは限りませんが)。

Underworld の5年ぶりとなる5作目。っていうか前のアルバムって、もうそんな前になるんだっけ。その間色んな活動してたからあまり長さを感じませんでした。
その前作『A Hundred Days Off』は自分にとって、年寄り二人が老体に鞭打って作ったはいいものの、 Darren Emerson が抜けたことによる現場感覚の欠如を露呈しただけの駄作としか捉えてないんだけど、今作はもうその現場すら必要としてない感じ。
と書くとこの作品に対して否定的に思えるかもしれないけど、むしろ二人の年齢を考えればこちらの方が自然に思えるような非常に緩やかな作品ですね。
確か1年位前にネット配信したライヴでは、随分あからさまにクリック/ミニマルに接近していたけど、今作は思ったほどミニマル趣味全開の曲は少ない。それよりもエレクトロニカやアンビエントに近い曲が多く、つまりはリズムに重きを置いていないように思える。そして私にとって Underworld の魅力は、上モノでみせる圧倒的な音選びのセンスなわけで、この変化は歓迎したい。実際今作での、どこまでも澄み渡っているかのような音響空間で鳴るシンセの美しさは他では得られないもの。
正直 “Boy, Boy, Boy” のような、どうにも凡庸なロック・ナンバーがあったりもするんだけど、それでも全体的には長く聴ける良いアルバムだと思います。
まぁそれも私が Underworld にそれほど思い入れがないからそう思えるわけで、彼らの昔からのファンだと聴こえ方が全然違うとは思うけど。

Underworld - Oblivion With Bells
amazon.co.jp
@TOWER JP

UA / Golden green

Golden green
http://www.jvcmusic.co.jp/ua/uauaua/

UA もちゃんと聴くの久しぶりで、たしか『泥棒』以来かな。確かその後、菊池なんちゃらとやったの含めると3枚アルバム出してると思うんだけど、今作は久しぶりにポップな UA が帰ってきたと評されてるようですね。
しかし彼女の曲で好きなのが “青空” や “雲がちぎれる時” だったりする私からすると、 UA って悲しみを歌うシンガーというイメージで、さらに今作のトラックに以前のようなクラブ・ミュージック的なエッジが戻ったわけではないので、正直期待していた感じとは違うんだけど、それでも彼女の歌がこういった伝わりやすい形で届けられたことは歓迎すべきことだと思います。
それに J-POP に多いただ声張り上げるだけの女性歌手と違い、穏やかでありながらも豊かな情感が伝わってくる彼女の歌はやはり心地よい。特に憂いを湛えたラストの3曲は文句なし。それでいて、いい意味で流し聞きできる軽さがあるのもいい。
あとはこれで昔みたいにアナログ出してくれるといいんだけどなぁ~。

視聴
UA - Golden green
amazon.co.jp

宇多田ヒカル / Beautiful World (EMI)CD

Beautiful World
http://www.emimusic.jp/hikki/

世間では前作の『Flavor Of Life』を復活作と捉えている人が多いようだけど、それは売り上げ的な部分だけの話であって、音楽的には『DEEP RIVER』以降の売上不振期のほうが興味深いを思っています。それは時代と歩を同じにするかのように悲しみの色合いを増していった『誰かの願いが叶うころ』と『Be My Last』、そして「超憂鬱」といいながらも、その悲しみを軽やかに鳴らしてみせた『ULTRA BLUE』と、非常に自分の音世界を深化させた表現を聴かせてくれているからです。
しかしポップスとしての訴求力に今一つ欠けたのも事実なわけで、そこら辺踏まえてまたポップな方にいってみたのが前作でした。

そして今作はといいますと、今までの宇多田ヒカルのシングルが、彼女の音楽的変換を如実に表した刺激的なものだと思っている者からしてみれば、前作のヒットを受けてよりポップな側面を打ち出した、という以上の意味を見出せないなぁ。
まぁそれと出来不出来は別の話で、2曲とも物凄くいいんだけど、 “Beautiful World” が “This Is Love” の焼き直しっぽいのがどうもなぁ。その分はっちゃけた “Kiss & Cry” は非常に好きで、適度にタメの効いたビートといい、言葉遊びの部分だったり、よくある歌モノヒップ・ホップの100倍イイ。 “Fly Me To The Moon ” のニューミックスはオリジナルとの違いがよく分からん。

ということでこのシングル自体は好きなんだけど、やっぱり彼女にはそれ以上を求めてしまうし、結局この2曲でも、昔のような大サビがドカ~ンとくるような曲に比べればポップスとしては弱いんだよね。そこら辺も含めて今後どういった方向性をみせてくれるのか楽しみにしております。

宇多田ヒカル - Beautiful World / Kiss & Cry - EP
amazon.co.jp

[あとブログ・パーツはってみた]

Unknown Prophets / The Road Less Traveled (UNKNOWN PROPHETS)CD

Unknown Prophets / The Road Less Traveled
http://www.unknownprophets.com/

家の前でラジオ体操やってるので眠れねぇ・・・・。

ミネアポリス出身の3人組ヒップ・ホップ・グループの3枚目。
ストリングスなんかを多用したトラックは適度な叙情性を持ち合わせていて、それでいてきちんと躍動感もあってなかなか高品質。ラップのスキル的にも何も問題ないんだけど、その分安定感がありすぎるというか、ちょっと突き抜けた個性が足りないかしら。でもヒップ・ホップらしいヒップ・ホップを聴きたいときなんかには重宝しそう。

視聴
Unknown Prophets - The Road Less Travelled

宇多田ヒカル/Flavor Of Life(東芝EMI)CD

宇多田ヒカル/Flavor Of Life
http://www.toshiba-emi.co.jp/hikki/

このブログを今まで知らなかった人ははじめまして、このブログを見捨てずにまた来てくれた方はありがとう、そしてもうブックマークから削除してしまったという人はさようなら。
ということで、データベースの事なんか何にも分からないくせに、下手にいじってしまったせいでデータが全部消えてしまった shooter です。去年までの分はまた seesaa からインポートすればいいんだけど、今年からの分はバックアップも取ってなかったんで完全消滅。コメント等をくれた方には本当に申し訳ないです。当然デザインとかも一からやり直し。まぁそれは過去記事のインポート共々のんびりやろうかと思います。

なんか久しぶりに好調な売り上げだという宇多田ヒカルのニュー・シングル。
個人的に前作の『Ultra Blue』は2006年のベストだったんだけど(他のはこちら見てください)、その好調ぶりは続いているというか、前作でみせた憂いを軽やかに表現する方法を完全に会得した感じですね。テーマの方は “誰かの願いが叶うころ” を思わせる恋愛のどうしようもならない部分を歌ったものなんだけど、切々と訴えかけるようだった “誰かの願いが叶うころ” に比べると、いい意味で聞き流せるような感覚がある。そういった意味ではドラマで使われているバラード・ヴァージョンよりはこのシングルのオリジナル・ヴァージョンの方が好き。とはいってもリミックスを含めた3ヴァージョンとも宇多田ヒカルの様々な顔を見せてくれて、いやいやいいシングルです。

宇多田ヒカル - Flavor Of Life - EP
@TOWER JP

USER/UserCD02(USER)CD

usercd02.jpg

また押入れから出てきたやつ。

User に関しては正直ほとんど知らないんだけど、一時期矢継ぎ早に12インチを発表していた人で、これは自身のレーベルの9番から14番までをCDに纏めたもの。

この人ってほとんどの作品がアイデア一発みたいなハード・ミニマルが多いんだけど、それを練りこむことなくポンポンと作品化していくので独特の勢いがあるんですよね。だから逆に家で何回も聴くようなものでもないのは事実なんだけど、このCDに収められた勢いというものは、確実に現在のテクノからは失われつつあるものなんじゃないかなぁ、と思います。

UNDERGROUND RESISTANCE/INTERSTELLAR FUGITIVRS 2(UR)2CD

ugcd-ur2005.jpg
http://www.undergroundresistance.com/

結構買ってから日が経っているものの、この作品は自分の中でぜんぜん租借できないんですよね。その一番の理由はやはり34曲という曲数の多さだと思うんだけど、その壮大なコンセプトとも相まって、言語の違う我々日本人にはなかなか伝わりにくいのではないでしょうか。このアルバムについてのいろんな記事を読んだけれど、あんまり突っ込んだ内容のもの見たこと無いしね。
まぁだったら時間をかけて読み解けばいいのだろうけれど、今年に入ってもUR関連のリリースラッシュは続くようだから、多分このアルバムの存在感というのも薄れていく一方のように思えるし。

ならば自分が聴き込んで、濃い内容の文章をかければいいのだろうけれど、今の私にはそこまで彼らに対する情熱はないのであんまり聴いてないです。
ズルくてすいません。

とまぁ、どうもURについて書こうとするとつい文句をタラタラと書いてしまうのですが、このアルバム自体は案外好きです。

さすがにこれだけ曲数が多いので散漫さというものは避けられないのだけれど、最近の彼らには欠けているように思えた強靭なファンクネスがあるんですよね。だから曲調はそれなりに幅があるものの、そのファンクネスが一貫して感じられるので、曲数にめげずにその世界に入ってしまえばわりとすんなり聴き通せてしまいます。

でもこの音楽を指して、Underground な Resistance (抵抗)かといわれるとそうは思えないわけで、以前はあったはずの緊張感の感じられないこの音を聴くと、やはり複雑な思いを感じずにはいられません。
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U2/HOW TO DISMANTLE AN ATOMIC BOMB(ISLAND)CD+DVD

How to Dismantle an Atomic Bomb
http://www.u2.com/

やる気ないんで簡単に6。
こちらのおやじの方は、一体今いくつなのかと聞きたいくらいまぶしいですね。でもこのアルバムもかなり好き。
この人たちに関しては色々やってるんでとやかく言われることが多いけど、ここまで迷いなく(実際はあるんだろうけど)己の道を進むのって生半可な気持ちでは出来ないだろうし、彼らの足取りは足取りは本当に力強いと常々感じます。で、このアルバムにはその力強さがいい形で現れていると思います。多分数年前の捻くれた私なら(今も歪みっ放しだけど)素直に受け入れられなかっただろうけど、今は彼らを断固支持したい気分です。あとやっぱり彼らも曲が良いですよね。

utada / EXODUS(ISLAND)CD

EXODUS
http://www.utada.jp/

まぁ、なんだかんだ言って気になるのが正直な所なので時間をみつけては聴いているのだけれど(それでも2回くらい)、ん~、とりあえずの感想を。

まだあどけなさを残しながらもデビューしてからもう6年になるのかな?それから時が経つにつれ、まるで時代の空気と呼応するかのように彼女の表現は重さを増してきて、前作に当たる『誰かの願いが叶うころ』は彼女の作品の中でも最も重い曲になったと思うんですね。確かに地味な曲ではあるのであまり受けはよろしくなかったようだけど、私は彼女の祈りにも似た真摯な気持ちが伝わってきてこの人の中でも最も好きな曲なんだけど、同時にこれから先がない感じもしたんですよね。だから心機一転、てな感じで新しい宇多田ヒカルがこの盤では聴けると思ったんですよ。

でもねぇ~、どうなんでしょう。とりあえず路線としてはもう完全に米メインストリームのR&Bかアイドル・ポップってな感じ。変拍子のリズムとかオリエンタルな上ものとかも聴けるけど、そんなもの今どきそこら中に溢れてるからねぇ。はっきりいって正に「全米デビュー作」って感じ。こんなもの今さら聴かされても面白くもなんともないですわ。今までのアルバムって彼女の雑多な音楽性が結構でてたと思うんだけど、このアルバムってそれがないんだよねぇ。英語で歌われると彼女の歌もそう感情に訴えかけてくるものでもないし。こうなってくると今まで彼女の何が好きだったのかもよく分からなくなってくるなぁ。
ってまだ2,3回しか聴いてないのに辛口に書きすぎたかな?何ヶ月か後に手のひら返してたらごめん。

[Tracklist]

宇羅々ヒカル/LOVER(elegant disc)CDR

lover 
 
なんだかAV女優かはたまた声優アイドルか、って感じのジャケに釣られて。一応プロデューサーのイトウヒデノブに渋谷でスカウトされた15歳の女の子らしいんだけど、架空アイドルという話もあって、表題曲のヴォーカルから感じられる色気からすると後者な感じはしますけど。その表題曲はエレクトロニカ風味のトラックとウィスパー・ヴォイスがクールなポップチューンでクオリティは高し。でも一番面白いのは3曲目の”UTADA/MEDLEY”で、宇多田ヒカルの曲をBGMに男三人がくだらねぇ話をしているんだけど、やばくてラジオとかでは掛けられないですね。