V.A. / Illuminations (The New Year 2017 free compilation) (DRONARIVM) mp3

V.A. / Illuminations (The New Year 2017 free compilation) (DRONARIVM)

V.A. / Illuminations (The New Year 2017 free compilation) (DRONARIVM)
https://dronarivm.com/

ロシアを拠点にしているレーベルが2017年1月に発表したコンピ。

全28曲で2時間半、さらに27曲が未発表、となかなかに気合の入った作品なんですが、基本的にどれもノンビートのアンビエントやモダンクラシカルなんで、私にはずっと集中して聴くというのは少々厳しいのだけれど、曲自体はどれも完成度が高く、流し聴きしていると、ふと耳がひきつけれらる場面も多い。

なかでも女声のサンプリングで荘厳な雰囲気を演出した Giulio Aldinucci と、電子音が多い中ピアノとストリングスを中心とした Yuki Murata が良かったかしら。

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V.A. / Vol. 1 (listen2me) Flac

V.A. / Vol. 1 (listen2me)

V.A. / Vol. 1 (listen2me)
http://listen2me.ro/

ダメ押しで Listen2me から、Șerb なども参加した2014年のコンピ。

ほぼほぼミニマル・テクノではあるんだけど、音は思いのほか派手で、最近の Future Bass なんかとの親和性も感じたり。まぁ私がそもそも Future Bass ってよく分かってないんだけど。
そんな中ノイズ・アンビエントをぶち込む ПЕГЕ さんが素敵です。

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V.A. / Dinsubsol Romanesc Volum 2 (Dinsubsol) mp3

V.A. / Dinsubsol Romanesc Volum 2 (Dinsubsol)

V.A. / Dinsubsol Romanesc Volum 2 (Dinsubsol)
https://www.facebook.com/Dinsubsol

ルーマニアのエージェンシーが編纂したルーマニアン・ミニマルのコンピレーション。

参加しているのはAlex BaciuCoxxoMihai PolMotivNicviusPantecPlusculaarPuxumosStefan BarzaTreescapeVPRYes PlsZgirie Disc、という13組で、全てルーマニアのプロデューサー。
(わざわざ書くのもあれだが、全員分のリンク探すのすげぇ大変だった…)

内容的にはルーマニア系らしいゆったりとしたミニマルがほとんどで、意外性には乏しいものの、完成度はどれも高く、中でも淡い色彩でまとめられた Treescape の “Poeme (Original Mix)” はかなりツボ。

ちなみに私はここに参加しているアーティストは知らない人ばかりだったので、まだまだルーマニアは奥が深いなと思わされたし、1年前に発表された『VOL. 1』もまだ落とせるので、興味のある人には色々と世界を広げてくれるコンピではないかと。

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V.A. / アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラックデラックスバージョン (WALT DISNEY) 2CD

V.A. / アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラックデラックスバージョン
http://www.disney.co.jp/movie/anayuki.html

2014年に聴いた盤を雑に紹介していく6。

流行ってるしカミさんも好きみたいだし、あと若い頃に三大テノールとか聴いてたこともあったんで、意外にいけるんじゃないかと思ったんだけど、まぁ無理はよくないなという感じでした。

あと普段の松たか子の、淡い情感がにじむような歌唱が好きなものとしては、これのヒットの影響でソロまで大味になるのだけは勘弁してほしいんだけど、まぁ出産を控えている今の状況では、歌自体いつ出るか分からないか・・・。

V.A. / SVN OKKLT (Fallen Empire) mp3

V.A. / SVN OKKLT (Fallen Empire)

V.A. / SVN OKKLT (Fallen Empire)
http://store.fallenempirerecords.com/

またブラック・メタル。アメリカを拠点にするレーベル Fallen Empire Records が2013年1月に出したコンピ。
フィジカルはカセットのみみたいなんだけど、デジタルは name your price 。

ジャケットの白黒コピーの安っぽい感じが、逆に禍々しさを感じさせる、っていうのはブラック・メタルではよくあることですが、音の方もお世辞にも良いといえない音質で、スカスカな演奏を聴かせる、いかにもといった感じのブラック・メタルがほとんど。
しかしスタイル的にはそれなりに幅もあり、ノイズまみれの渾然一体となった演奏が爆発力を生んでいる Axis of Light 、シンセやコーラスなどを用い壮大さを演出している Tardigrada 、ブラスト・ビートでひたすら押し捲る Eos 、全ての音がノイズと化しているような Xothist などがかっこいい。

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V.A. / Ferro #00 (FERRO) Tape

V.A. / Ferro #00 (FERRO)
http://ferrotapes.bandcamp.com/

最近では音楽をデータで手に入れることが一般化した反面、物としての所有感の高いアナログの人気が復活しつつある、なんて話をよく聞きます。しかしその一方で、アナログでもデータでも、ましてや CD でもなく、カセットテープの人気というのもアンダーグラウンドを中心に未だ根強く、ベルリンのレーベル Ferro も、リリースはカセットテープのみというレーベル。
Ferro は今作が初リリースという事で、レーベルに関する情報がほとんどないのだけれど、ダブ・テクノをリリースするレーベルみたい。

ちなみにカセットテープって、自分の中ではハードコアやブラックメタル、実験的なエレクトロニカやノイズ方面の人たちに支持されてるフォーマット、という印象があるんですが、テクノでカセット・リリースって非常に珍しい気がするんですがどうなんでしょう。カセットテープだとアナログみたいに低音の伸びがいいとかあるんでしょうか。

まぁいい、話がそれた。

Basic Channel がミニマル・テクノとダブを融合させて以降、様々なレーベルやアーティストがその方向性を受け継いでおり、今でも Silent SeasonEntropy RecordsGhost Sounds などが精力的にリリースを重ねていますが、そんな中にあって、この Ferro というレーベルが一際個性的、とまではいかないものの、なかなかに面白い音を出している。

今作は6組のアーティストが参加したコンピレーションになっていて、ほとんどがリリース経験のあまりないアーティスト。そして音の方はというと、当然のようにミニマル・ダブながら、所謂ダブ的なディレイを効かせた、音の輪郭をぼやけさせたような音響は控えめで、むしろテック・ハウス的な軽快さや、透明感のある音が目立っている。その為この手の音を形容するときによく使われる、「深い」という部分では若干物足りないものの、すっきりとした音作りは非常に聴きやすい。

また曲毎に聴いても、軽快なキックとハンドクラップに、低音のノイズが交わり混沌を生み出している Mount Wishmore Unlimited の “S.B.I.” 、形態としてはいかにもなミニマルダブながら、ひたすら磨かれたような丸く柔らかな音作りが非常に気持ちがいい Zzzzra の “Anandamide” 、 Akufen を思わせるようなシャッフルするリズムとダビーな上モノとの絡みが面白い Basicnoise の “Procyon” など非常に充実している。

正直こんなリリース形態で一体いつまで続くのやら、って感じがしなくもないんだけど、頑張ってリリース重ねて個性を磨いていってほしいレーベルです。

あともうすぐ出る次作は、よりモクモクっつうかダブダブで、これまた良さそう。

V.A. / hub solo & collabo 2006-2008 (op.disc) 2CD

V.A. / hub solo & collabo 2006-2008 (op.disc)
http://www.opdisc.com/

最近仕事の方が忙しくなってきて、全然音盤消化する時間がなくてネタが尽きてきたというか、更新するのが本気で辛くなってきたので、過去盤引っ張り出しての軽めの音盤紹介が続くと思います。

ということで東京のレーベル op.disc が2008年に発表した2枚目のコンピレーション。

2005年に発表された1枚目のコンピレーションは、それまでに発表されたシングルの曲を、単独作と共作に分ける形で収録していましたが、それは今作も同様(前作は1枚組みだったのでディスクが分かれていたけど、今作は前半後半で別れてる、っていう違いはあるけど)。ただ前作が比較的名の知れたアーティストが多かったのに対して、今作は Akiko Kiyama や ditch など若いアーティストが多く、そういった意味では現在の op.disc の方向性の原点ともいえるものになっている。

内容の方はというと、ミニマルと呼ばれる音楽の中でも、さらに素っ気ない曲が目立った前作に比べ、今作は比較的音数の多い曲が多く、多少は聴きやすくなっている。ただもちろん分かりやすい歌メロがあるだとか、派手な展開だとかはないのだけれど、様々な音をカットアップしたような Nap の “Sbx” を筆頭に、ユーモアの感覚があって面白い。

またそのコンピよりも聞き物なのが、 Den がレーベル音源のみを使用したミックスを収録した2枚目。
ミニマルというのがレーベルの主題の一つになっているので、上記したようにリリースされる曲は基本的に分かりやすさが排除された素っ気ないものが多いのだけれど、ミックスされる事によって単体では感じられなかった面が色々と聴こえてきて面白いし、同時にこのレーベルの機能性の高さも実感できて、単純にミックスとしても秀逸。
この後に出た3枚目のコンピにはミックスが付いてなかったんだけど、またこういうのが聴きたいわん。

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V.A. / ModernismuseuM / MMegaplekz (Mordant Music) mp3

V.A. / ModernismuseuM / MMegaplekz (Mordant Music)
http://www.mordantmusic.com/

イギリスのレーベル Modant Music が2011年に発表したレーベル・コンピ。

多分ほとんどの人にとってこのレーベルは Shackleton がリリースしてた、くらいの印象しかないんだろうけど、ダブステップの枠にとらわれずなんとも奇妙なエレクトリック・ミュージックを量産していて非常に面白い。

そしてそれはこのレーベルコンピでも同様で(まぁほとんどレーベルを主催する MORDANT MUSIC の曲なんだけど)、8ビートを逆回転させたような “nhabotuA ehT fO ediS kraD” に始まり、揺らめくようなオルガンと乾いたドラムが印象的な “Shapes And Hills” 、ノンビートのノイズが鳴る前半から変則的な四つ打ちに流れる SHACKLETON の “Handle” 、美しいアコギの調べとヴォイス・サンプルの組み合わせによる “Obituaries” など様々なタイプの曲がゆったりとミックスされていて、なんとも奇妙な音世界を作り上げている。

全41曲4時間以上という膨大なボリュームであったり、はっきりとしたビートやメロディがない曲が多いので、集中して聴くにはなかなか辛いタイプの作品ではあるのだけれど、聴くたびに発見のある魅力的な作品です。

Modernismuseum - Various Artists

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V.A. / 5 YEARS COMPILATION (PART FIVE) (Semantica) 12″

V.A. / 5 YEARS COMPILATION (PART FIVE) (Semantica)
http://www.semanticarecords.com/

もう一つ Steven Porter 。
ということで、 Svreca が運営するレーベル Semantica Records から2011年末に出た、レーベル5周年記念の連作コンピレーション・シングルのうちの1枚。

5周年という事だからなのか、参加メンバーもなかなか豪華なんですが、今作でまず驚くのは1曲目。おなじみ Regis こと Karl O’connor に、Tresor からもリリースしている Peter Sutton 、さらには User として活動していた Richard Harvey という3人による共作なのですよ。曲自体はノンビートの前半から、アシッドっぽいビヨンビヨンしたシンセがリズムを刻むという、なんとも珍妙な曲なんだけど、この3人の並びには、ハード・ミニマルを通過した人間としては、なかなか熱いものを感じてしまいます。まぁ Karl O’connor 以外の2人に関してはもう何年もリリースがないので、昔の曲引っ張り出してきただけなのかもしれないけど。

次の AW / SS という二人による共作(?)”Nonnative” は金属的なノイズが鳴るインダストリアルなハードテクノ、3曲目の Svreca “Obscur (Marcel Dettmann Remix)” は、Marcel Dettmann にしては珍しくダブ的な音響ながらもすっきりとした音作りのディープ・ミニマルで、両曲とも地味ながら良い。

そして最後の Steven Porter による “Moonlight Graham” は、いつもよりベース控えめの、重量感のあるキックで全てを薙ぎ倒すかのようなハード・ミニマルで、ある意味テクノ的な定型にのっとった曲ではあるんだけど、同時に途中の展開含め、ノイズ的なエフェクトが飛び交う非常に「うるさい」曲でもあり、その辺りのバランス感覚が面白い。

Steven Porter って今作以降作品は発表してないみたいなんだけど、もうリリースはないんですかねぇ。2012年も何回かライブはやっているみたいなので、本格的に活動してほしいのだが・・・。

試聴

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V.A. / MU EP (10 Label) 12″

V.A. / MU EP (10 Label)
http://www.10-label.com/

もう一つ Sawlin つながりで、彼が参加している 10 Label のコンピレーション・シングル(2011年作)。
今作をリリースしている 10 Label は参加しているのが海外のアーティストばかりなので分かりづらいが、京都を基点に活動してるレーベルで、現在のところ今作1枚しかリリースがない。
しかし今作は2011年聴いた中でも非常に印象深い作品であり、久しぶりに聴いた今でもそれは変わらない。

どっしりとしたリズムの上で、神経症的に鳴るノイズと金属音が印象的な1曲目 ANCIENT METHODS の “ANCIENT METHODS” がまず良いのだが、今作で最も素晴らしいのはやはり次の STEVEN PORTER による “DEED” だろう。 STEVEN PORTER は個人名なのかと思いきや Katsunori SawaYuji Kondo による二人組み。
90年代と違い、今では日本人だからといって音の線の細さが気になることはほとんどなくなったが、それにしても、と思えるほど、太い地鳴りのようなベースラインがまず強烈なのだが、そこに絡む変則的なキックと荘厳にも思えるシンセが織り成すグルーヴは、テクノやヒップホップ、ダブステップなどを飲み込みながらも、しっかりとダンス・ミュージックとしても機能していて本当にかっこいい。個人的に二人とも名前を知らなかった事もあり、90年代に Takaaki Itoh が突然海外のレーベルから表れたのと同じような衝撃があった。

また次の ANNE-JAMES CHATON による、性急なキックの上にフランス語と思われるスポークンワードをループさせた “EVENEMENT27” も非常に個性的で(Raster-Notion から出したアルバムのライセンスみたいだけど)、金属音が軋みを上げるハードな SAWLIN の “PAINFULL” も地味ながら良作。

あまり数刷ってないみたいで今では入手困難なシングルですが、中古でこの鳩見かけたら是非手にとってほしい1枚です。

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