SEEDA/S.L.A.C.K./ZEEBRA / White Out… (CONCRETE GREEN) CD

SEEDA/S.L.A.C.K./ZEEBRA / White Out... (CONCRETE GREEN)

SEEDA が S.L.A.C.K. 、 ZEEBRA と組んで2010年末に出した限定シングル(なんだけどまだアマゾンで売ってるね・・・

タイトルや時期から分かるとおり今作はクリスマス・ソングで、 S.L.A.C.K. の手による、アンビエントっぽい上モノの、ほとんどリズムのないトラックが分かりにくいと、当時面子のわりにはあまり評判はよくなかった記憶があるんだけど、3人ともきちんとラップ自体にグルーヴがあるのでリズムに関しては特に気にならないし、普段テクノを聴くことの多い私には非常に耳なじみがよく、今聴いても好きな曲です。

まぁ今作に関しては、こんな綺麗なトラックの冒頭で「クリスマスビ~チッ」とか言ってしまう S.L.A.C.K. が最高なので、それだけで満足です。

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ZEEBRA / 『Black World』『White Heat』 (アリオラジャパン) 2CD

ZEEBRA / Black WorldZEEBRA / White Heat
http://www.zeebra.jp/

活動自体は活発だったのであまり間の空いた感じがしませんが、前作から4年ぶりとなる Zeebra のアルバム。

今作は2枚組みということではなく、ハードコアとパーティーノリという、自身の二つの側面を別々にまとめた作品ということで、まぁ彼なりのファンサービスの一環なのかなとは思うんだけど、今までのアルバムがきちんとテーマを持った作品ばかりだったので、それらに比べると今までの素直な延長線という感じで面白みにかけるかなぁ。

曲単位でいえばスカパラとやった “Gang On The Backstreet” や派手な四つ打ちの “Butterfly City” など新味はあるし、これだけの曲数ありながら捨て曲らしい曲もないだけに勿体無い。

ちなみに私は『White Heat』の方が好きです。こういうちゃらいのやらせたら、やはり彼は抜群に上手いなぁと。

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安室奈美恵 / Checkmate! (avex) CD

安室奈美恵 / Checkmate! (avex)
http://www.avexnet.or.jp/amuro/

暑いんでグダグダいきます。

安室奈美恵が4月に出した、今までのコラボ曲を集めた企画盤。

コラボ曲って自作曲と違って、共演者の視点が大きく入るため、一般的なそのアーティストのイメージが反映されやすいものだと思うんだけど、今作を聴く限り、みなさん歌って踊れて、さらに最先端なアムロちゃんを求めてるのね、っていう感じ。

つまり今作はほとんどがビキバキとしたダンス・ナンバーがほとんどを占めていて、確かに日本のチャートではあまり耳にしない類の音なのかもしれないけど、これってようは安室奈美恵を媒介にしないとこんな音も出せないのか、っていう感じもしてしまってなんともかんとも。

そうなってくると安室奈美恵をポップな人として共演した Zeebra が頭ひとつ抜けてるかなぁと。

あと私的に一番の目玉である山下智久と共演した “UNUSUAL” 。
この曲に関してはニュースで見たときから「アムロちゃんはなんて共演者選びのセンスがないんだろう」なんて思っていたのだが(失礼)、これが思いのほか良い。
曲的には扇情的なシンセが絡むダンス・ナンバーで、山下くんのソロとも方向性が近いのが功を奏したのだろうけれど、山下くんにあまり歌わせなかったということで(ヴォーカルパートが少ないという意味ではないよ)、彼の特徴的な声をフックとして上手くつかっているし、それよりなにより英語の掛け合いの部分がえらいかっこいいので、私はここだけでも十分満足。
まぁその分山下くんがソロで歌う部分に関しては、よくこれで OK が出たなと思うくらい声が出ていないんだけど、そこはご愛嬌・・・。

なんか今日の文章すごく分かりづらいね。すんまそ。

Checkmate! - 安室奈美恵

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DJ GEORGE / THE Z -BEST OF ZEEBRA- (PONYCANYON) 2CD

DJ GEORGE / THE Z -BEST OF ZEEBRA- (PONYCANYON)
http://blog.livedoor.jp/djgeorge305/

Zeebra 関連の音源を DJ GEORGE がミックスした2枚組み。

昨年の20周年を記念したベストが3枚組み、そして今作には50曲収録という事で、かなりの曲がかぶってるんだけど、それほど明確に分かれているわけではないものの、1枚目が ZEEBRA のハードな面、2枚目が彼の華やかな部分が強く感じられる選曲になっている。

まず1枚目。ほとんどの曲が ZEEBRA がダミ声でガンガン押すタイプの曲ばかりで、正直ミックスとしては抑揚に欠けるんだけど、機能性にこだわる ZEEBRA だけあって、改めて聴いてもトラックの質が高い。そしてだからこそ、外国のラッパーと絡んだ曲でもトラックに違和感がなくて、そこはやはり流石です。

でも今作で面白いのは2枚目で、ほとんどの曲がシンガーと絡んだ曲なんだけど、最近自身が歌に寄ったラップをするラッパーは増えたけど、こうやってラップの部分を崩さずに歌手とがぶり寄って組める人って日本だとまだ少ない気がするんですよね。要はきちんとちゃらいのやれる人がいない。

そういった意味で ZEEBRA には抜群に上手さを感じるし、また同時に FIRSTKLAS が短期で終わってしまったのは改めて残念に思う。こういうポップの土壌で良い仕事する人がたくさんいたら、今の状況というのはまた違ったと思うんだけどね。

試聴

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BBOY PARK 2009

BBOY PARK 2009
http://www.bboypark.com/

どうもこんばんは、昨日、一昨日と参加した BBOY PARK の疲れで体がボロボロの shooter です。
別に朝から晩までいたわけでもないのにこの有様、いやはや歳はとりたくないものです(単なる運動不足もある)。

ということで、今日は正直さっさと寝たいのですが、イベント事については時間が経てば経つほど書くのが面倒になるので(実際それでカミセンとかブロックパーティーとか書いてないし)、とりあえずだらりとしたテンションで簡単に書きたいと思います。

[何だかんだで長いよ!!]

ZEEBRA / The Anthology (PONYCANYON) CD

ZEEBRA / The Anthology
http://www.zeebra.jp/

相変わらずどうでもいいことから書かせていただきたいんですけれども、最近の Zeebra で驚いたことといいますと、やはり YouTube にアップされた MTV を批判した動画でして。
とはいっても、これを見て未だにシマウマの鼻息は荒いんだなぁ、とか思ったとかではなく、やはり気になったのは Zeebra の生え際の後退具合でして。今までそれほど気にしたことないんだけど、この人の頭ってこんなでしたっけ。まぁあれだけ髪型ころころ変えてれば髪も傷むよなぁ、とは思うけど、あれはどうなんでしょうか。これが例えば K DUB とかだったら、笑いものに嘲笑のネタが増えるだけだから、それほど気にすることでもないのだろうけど、 Zeebra ってキャラ的になしだと思うんだけど、彼は今後どうするのだろう。
ってなんか冗談っぽく書いてはみたけど、これをネタに彼をバカにしようとかいうことではなくて(っていうか私もそれほど頭皮には自信ないし)、これは少し大袈裟にいえば、ヒップ・ホップが老いとどうやって折り合いをつけるのかということだと思うのですよ。ヒップ・ホップという音楽自体がまだまだ若いものだから、日本はおろかアメリカでも老いというものを意識させるヒップ・ホップって聴いたことがないんだけど、なんだかんだでイケイケでブリンブリンな価値観が主流のヒップ・ホップにあって、老いというかなり縁遠い、しかし確実にやってくるものとどうやって対峙していくのか。さらに日本のヒップ・ホップに関していえば、成熟というものさえもほとんど示せていないのが現状なわけで、そう考えると、これからの第一世代の動向というのは注視するべきなのかなぁという気がする。
まぁ ECD とかそういった意味において、ある一つの方向性は示せてるのかもしれないけど、あの人は特殊だからなぁ。そうするとなんだかんで Twigy が一番上手く年を重ねてるのかな(まだ新作聴いてないけど)。

今年はなんでも Zeebra がラップ初めて20周年だそうで、それを記念したベスト盤。

私がはじめて日本のヒップ・ホップを聴いたときの印象というのは、とにかくトラックがしょぼくって、さらに日本で独自のものになりすぎてヒップ・ホップ感があまりにも薄い、というものだったんだけど、そんな中にあって、 Zeebra だけは『Rhyme Animal』のころから強烈なヒップ・ホップ感を放っていて(まぁそのヒップ・ホップ感がなんなのかと問われると、ちょっと言葉に詰まるんだけど、少なくとも日本語ラップのようにラップだけで完結するものではない)、それだけで彼は特別な存在なんだけど、さらに Zeebra は本場の音をすばやく翻訳して、自らが前面に出ることによってヒップ・ホップを広めてきたんだから、彼の功績というのは改めて評価されていいもののように思います。

しかし私が彼のすべてを評価しているのかというと、もちろんそんなことはなくて、 Zeebra ってメジャー志向のわりに、ここぞというところでどうも毒が飲めないんだよね。だってさ、自分のことを尊敬してる小僧っ子がさぁ、自分のスタイルちょっと真似たから公開処刑って、どう考えたって大人気ないだろう(降谷建志という才能を潰したという意味で、未だに私はあのことを根に持っている)。それ以外でも、彼がもっと長い目で考えて、汚れ役にさえなれば、現在の日本のヒップ・ホップって全然違う広がりをみせてたと思うのだが。

あとこうやって昔から現在の曲を聴いてみると、彼って昔に比べるとフロウの幅がむしろ狭まってる気がするのは私だけでしょうか。日本のヒップ・ホップのクラシックをつなぎ合わせたビートの上でラップする “Jackin’ 4 Beats” は、ベスト盤という性質を考えればなかなか興味深いものだとは思うんだけど、せっかくビートがコロコロ変わるのに、 Zeebra のフロウが画一的じゃなんに面白みになかろうに。

視聴
amazon.co.jp

ZEEBRA / World Of Music

Top Of The World
http://www.zeebra.jp/

DABO の『BMW』(過去記事)ってアルバム単体では好きなんだけど、 DABO のいう「パイをでかくする」という意味では何も意味をなしていないとも思っていて、簡単にいえばヒップ・ホップの凄い人集めたところで、普段ヒップ・ホップ聴かない人にはアピールするものがないのではないかと。しかしそのなかでも ZEEBRA との “World Is Yours” での若者に語りかけるようなラップには、前の曲の ZEEBRA と DABO でラップを始めたという晋平太からの流れもあって、ただのオレ自慢にはない説得力を感じました。
そして以前の晋平太がそうであったように、これからラップを始めようという若者が憧れを抱くなら、例えば MSC のような荒廃した世界観のグループよりは、 ZEEBRA のようなゴージャスな世界観にあこがれる方が健全なのかなとも思えて、ならば彼には期待したいところがまだまだあるし、前作にギラツキを足したような本作は、シーンの流れにも対応したいいアルバムなのかなと思う。
しかし個人的には、ここまで水っぽいと積極的に聴く気になれないというのが正直なところ。だったら ZEEBRA だっていい加減いい年なんだし、父親でもあるわけだから、赤ちゃんポストを題材にした “Everybody Needs Love” や、博愛主義ぽっい “My People” みたいな曲だけで1枚作るのも良いと思うんですけどね。いつまでもオレ自慢してるのもどうかと思うし。まぁ “Everybody Needs Love” が良いかっていうと微妙なんだけど(特に赤ちゃんポストを「不法投棄」というのにはかなり抵抗感がある)、それでも彼の方向性としては突拍子のないものではないと思うし、彼が年齢を重ねることとラップの折り合いをどう付けるのか、そこら辺の答えを是非見せてもらいたい。

ZEEBRA - World of Music
amazon.co.jp

SUITE CHIC/WHEN POP HITS THE FAN(avex)CCCD

SUITE CHIC/WHEN POP HITS THE FAN
http://www.suitechic.com/

昨日CD整理していたら出てきたんで久しぶりに聴いてみたんだけど、そういえば FirstKlas ってどうなったんですかね。
この Suite Chic ヒップ・ホップ/R&Bのアーティストと安室奈美恵が組んだプロジェクトで、その中でも中核的な役割を担っていたのが Zeebra今井了介にによるプロデュース・ユニットの Firstklas だったわけですよ。このアルバムが出た2003年当時は、けっこうポップ・フィールドのアーティストもプロデュースしていてある程度の成果も収めていたと思うんだけど、尻すぼみ的に活動しなくなってしまったのは、やはりポップ路線の Zeebra のアルバム『TOKYO’S FINEST』が思ったほどの支持を集めることができなかったからなのでしょうか。まぁいいや。
このアルバム自体も現在の安室奈美恵の本格US路線のきっかけになったアルバムとして重要なわけですが、最近の安室奈美恵はやりすぎに思える私としては、適度な軽さと華やかさをもったこちらの方が好きですね。多分未だにこのプロジェクトの次を期待している人は多いと思うんだけど、日本にヒップ・ホップやR&Bをもっと浸透させたいなら、こういう動きはもっと必要だと思うのですが。

視聴
@TOWER JP で見る

[Tracklist]

DABO / Baby Mario World

DABO/Baby Mario World
http://www.toshiba-emi.co.jp/capitol/dabo/

日本のヒップ・ホップって人並みには聴いてるつもりだったんだけど、恥ずかしながら Tokyo Shit については全くといっていいほど知らなかったんですが、その日本でヒップ・ホップを盛り上げていこうという動きの結実の一つが、この総勢32名が参加したアルバム。なんか色んなサイト見ているとけっこう微妙な評価みたいだけど、個人的には『PLATINUM TONGUE』以来好きなアルバムかも。
このアルバムはシーンを盛り上げていこうという性格から多数のゲストが迎えられているわけで、その為に統一感にかけるという意見もあるようだけど、私は逆にこれだけの幅のある楽曲にも、器用貧乏にならずに柔軟なスタイルで自分の色を出しつつラップをのせる Dabo を素直に、素直にすげぇなぁと思います。トラックも特に個性的といえるものは見当たらないんだけど、ここまで機能的なトラックを揃えたアルバムというのもココ日本ではあまりないものでしょう。
まぁゲストに関しては予想の範囲を超えるものだとか、 “Shall We Rock?” はブラックジョークとしても性質の悪いものだと思うとか(さらにロックの象徴ともいえるギターを壊しまくる PV に至っては・・・・)不満がないわけでもないんだけど、このアルバムのそもそもの性格を考えれば、それもあまり気にならない。
あとはこれを次にどう繋げるかですかね。

DABO - B.M.W. Vol. 1
@TOWER.JP で見る

[Tracklist]

ZEEBRA/The New Beginning(Pony canyon)CD

pcca02225.jpg
http://www.zeebra.jp/

これはレンタルしたやつ。

別にどっちが良いというわけではないんだけど、昔から、ただ好きなように音楽やってる人よりは、何か具体的な意思を持って活動してる人に関心がいってしまいます。さらにいうと「売れる」という事に対して意識的な人にどうしても惹かれてしまいます。
そしてヒップ・ホップって、例えばレゲエやハウスと違ってメインストリームになるという明確な答えを出した音楽だと思うんだけど、その分ヒップ・ホップを背負っていこうという意思を前面に出してる人って少なくなった気がします。

そういった意味において Zeebra という人は常に気になる人で、彼の本物のヒップ・ホップを浸透させようという姿勢を知っているからこそ、話題になった “Street Dreams” のような、下手するただの自画自賛になってしまいそうな内容も、説得力を持ってこちらに響いてくるのだと思います。さらにこの曲の後に TWIGY と D.L. が参加した曲が続くのだけれど、ある意味現在ヒップ・ホップからは距離を置いてる二人を参加させ、尚且つ各自のアルバムに、それぞれ3者が共演した曲を収録するという企画も Zeebra がいるからこそ成り立つものだと思います。

まぁ内容に関しては、もろにUSメインストリームなトラック群とか、女とどうしたとかくだらねぇリリック(歌詞)の曲が多いとか、個人的には好きとはいい難い部分も多いのだけれど、それでもこのアルバムには上記のような彼の明確な意思が張っていて、そこは評価したいです。

でもだからこそ、いかにも受け狙いな “Do What U Gotta Do” はいらなかったんじゃないかと。

購入→amazon
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