JOE CON / AWAKE & DREAMING (Royal Ark Music) CD

JOE CON/AWAKE & DREAMING
http://www.royalarkmusic.com/

DJ KLOCK が逝去したそうですね。それほど積極的に聴いていた人ではなかったけれど、それでも多くの可能性を秘めたアーティストだったのは間違いないわけで、その若すぎる死は非常に残念です。ご冥福をお祈りいたします。

この Joe Con という人に関しては全くというほど情報がないんだけど、某ヒップ・ホップ専門店でなんとなくフリー・フォークっぽいジャケットが気になって買った1枚。
そしてその印象はあたらずとも遠からずというか、いきなり1曲目がアコギの弾き語りなのでちょっと驚く。そして続いて繰り出されるのは当然のようにヒップ・ホップのビートなわけですが、ざらついた音作りとどこかレイドバックしたサンプリング主体のトラックが、うっすらとではあるのだけれど、しかし確実にサイケデリックな空間を形作っていく。この混沌と歪が同居しながらも、決して陰気にならずどこか陽気さを感じさせる音世界は、最近の anticon と比べてもなんら遜色のないものでしょう。なかでもオリエンタルなトラックの上でゲストの Shingo02 と絶妙な掛け合いをみせる “Wat with the Senses” は出色の出来。傑作です。

Joe Con - Awake and Dreaming
[Tracklist]

Dragon Ash/INDEPENDIENTE

Dragon Ash/INDEPENDIENTE
http://dragonash.co.jp/

Dragon Ash というグループが以前鳴らしていたのは、『Viva La Revolution』のタイトルよろしく革命の音楽だったのかもしれないし、降谷くんがよく「共闘」といっていたように闘争の音楽だったのかもしれない。しかし『Harvest』以降の彼らの音は敗北の音楽というか、今までの自分たちと敗北との折り合いをつける試行錯誤だったように思う。
そして本作。まず目立つのはラテンの導入で、それは前作から見られたものではあるけれども、今作では傾倒具合が段違い。しかし最近の彼らの音から感じられる哀愁と、ラテンが本来持つ郷愁との相性が良かったのか、今作はここ何年かの彼らのアルバムの中でもダントツにイイ。
しかしラテンのサンバのリズムに乗って、以前の彼らの勢いが戻ってきたのかというとそんなことはなく、この盤に閉じ込められた空気感というものは相変わらず悲哀に満ちたものだ。しかし強がるのをやめた結果なのかそれとも開き直りなのか、とにかくここには敗北を知った者のみが鳴らせる優しさというものに溢れていて、とにかく心地良い。彼らの音楽性が丸々とラテンに飲み込まれてしまったせいで、あまりにもラテンまんまというか、演奏もメロディもパターンが随分狭まってしまった感は否めないんだけど、それでも以前よりもはるかに降谷くんらしいメロディが零れ落ちてくる部分があって、そこに私はグッときてしまうのですよ。それに後半何曲かで見られるラテンとドラムン・ベースの融合も、以前よりはるかにこなれたものになっていて、次作以降に期待をもたせる。
冒頭の表現に沿っていえばこのアルバムはやはり敗北の音楽なのかもしれないし、ただ敗者同士で傷を舐めあっているだけの音楽なのかもしれない。しかし私は本作の魅力に抗えないのです。

Dragon Ash - INDEPENDIENTE
@TOWER.JP

[Tracklist]

ENTER SHIKARI/Take To The Skies(Ambush Reality)CD

ENTER SHIKARI/Take To The Skies
http://www.entershikari.com/

Mexico 終了ですか、そうですか。残念です。

現在百花繚乱群雄割拠な様相を呈しているUKロックですが、個人的にはさして惹かれるものもなく聴いてなかったんだけど、「メタル+トランス」という触れ込みでデビューした Enter Shikari に関しては、コレばかりはさすがに無視できないと思い聴いてみた。いやぁ~、でもコレはちょっと微妙ですね。
別に好き嫌いで聞かれれば特に嫌いではないんだけど、実際この作品ついて出る言葉というのはきついものになってしまうというのが正直なところで。

とりあえず「メタル+トランス」という部分なんですが、確かに全編で飛び出すシンセの音色というものはトランスのそれに他ならないわけだけど、じゃぁここでトランスとメタルのカタルシスの融合が成されているのかというとそんなことはなく、結局のところスピード・メタルなんかのストリングスの音をシンセに置き換えてるだけなんですよね。では純粋にメタルとして聴いた場合はどうなのかというと、メロディもそれ程印象に残るものでもなければ、メタルほどのかっちりとした構築美も感じられなくて、その少し崩した感じはどちらかというとハード・コアに近い。しかしハード・コアほど激しいわけでもなく、かといって演奏に関しても特筆すべき点は見当たらない(逆にすごく荒いと思う)。つまりはどれもが中途半端なんですよね。
まぁライヴだともっと激しいらしいし、冒頭に書いたようにけっして嫌いではないんだけど、この程度でいちいち騒ぎ立てる日本とUKのメディアってどうなんだろう。

Enter Shikari - Take to the Skies
@TOWER.JP

[Tracklist]