Rufige Kru / MALICE IN WONDERLAND (METALHEADZ) CD

Rufige Kru / MALICE IN WONDERLAND
http://www.metalheadz.co.uk/

ずいぶんとご無沙汰な感じの Goldie の Rufige Kru 名義でのアルバム。どれぐらいぶりかというと、 Goldie 名義での前作『Saturnz Return』からもう9年。その間ドラムン・ベースは根強い人気をほこっていたし、自身のレーベルである Metalheadz も活発に動いていたけれど、 Goldie 本人はたいしてリリースがなかったので、これが復活作とかいわれるのもまぁ納得。

んでもって私も今ではあまりドラムン・ベースも聴かなくなってるんだけど、久しぶりに聴いた Goldie は何にも変わってないというか、びっくりするくらい Metalheadz 印ですね。元々 Rufige Kru って彼のハードな側面をあらわすときの名義だったっと記憶してるんだけど、今作は収録された13曲全部がハードに押しまくるドラムン・ベースで、そのメタリックな質感は往年のまんま。聴く前はもう少しダブ・ステップの影響なんかも聴けるのかと思ってたんだけど、そんなことお構いなしに、唯我独尊といった感じ。まぁそれで結果的にかっこいいんだから問題ないんだけど、普段ドラムン・ベースをあまり聴かない人間からすると、こうも同じようなハードな曲が続くといささかきつい。
でも久しぶりの便りとしては悪くなかったです。

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MIDNIGHT OPERATOR / MIDNIGHT OPERATOR (Wagon Repair) 12″

MIDNIGHT OPERATOR / MIDNIGHT OPERATOR
http://www.wagonrepair.ca/

一応ブログ名が「Vinylism」なんで、もう少しアナログも紹介しなきゃなぁ、とは思っておりまして、とりあえずちょっとまえにりりーすされたの。

Mathew Jonson を中心とした数名で運営される Wagon Repair 。このレーベルのリリースに関しては必ずしも Mathew Jonson の意向がはたらくわけではないようなのだけれど、それでもきちんと Mathew Jonson の音楽性を軸とした方向性が定まっていて、ますます独自の色を強めつつあります。

そしてそれはこの Mathew Jonson とHrdvsion こと Nathan Jonson の兄弟ユニットである Midnight Operator のデビューEPによく表れていて、少しダブ・ステップを思わせるブレイクビーツと、歪んだ音色のシンセが織り成すサイケデリックな高揚感がとてもユニーク。そこに絡むテックな感じのシンセも意味不明。裏の Mathew Jonson の “Return of Zombie Bikes” のリミックスも聴いた感じは同じで、正直異質さは感じるんだけど、でも何ともいえない中毒性があってかっこいい。
ホントこの人はどこまでいくのでしょうか。

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nine inch nails / year zero (Interscope) CD

nine inch nails / year zero
http://www.nin.com/

昔音楽聴き始めたばかりの頃は、そのアーティストこそが最先端であると信じて疑わなかったのに、そのうちいろんな音楽を聴き進めるうちにそのアーティストが最先端はおろか、周回遅れもいいとこだったのが分かってがっくり、というのは多分多くの人にある事だと思うんだけど、私にとって Nine Inch Nails というのは正しくそういう存在なわけですね。

まぁそれでも『The Fragile』までの作品は鬼気迫るテンションが感じられて、サウンドの先進性云々とは別のところで語れるものだとは思うんだけど、さすがに『With Teeth』(過去記事)でのマッチョなインダストリアル・ロックは未だに退屈で聴く気がしない。

そして前作から2年という Nine Inch Nails としては異例の速さで完成した今作はというと、基本路線は前作とそれほど変わらず。比較的生バンド的な音の多かった前作よりはエレクトリックな音が増えたけど、昔の鬱屈した感じと比べればずいぶんと肉体的で、健康的ですらある。しかし前作よりは混沌とした部分も多くなっていて、曲自体もけっこう印象的なものが多いので、このアルバム単体でみればわりといいアルバムではないかと思う。でもやはり最後まで Trent Reznor がこの方向性を選んだ必然性が理解できなくて、でもそんなこと考えるのは所詮オヤジのノスタルジーなのかなぁ。

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Audion / Noiser/Fred’s Bells (Spectral) MP3

Audion / Noiser/Fred's Bells
http://www.spectralsound.com/

なんでか知らないけど来月発売の Matthew Dear の新作『Asa Breed』が iTunes Store で買えるようになってますねicon(クリックすると iTunes 立ち上がります)。ということで視聴してみたんだけど、以前に比べずいぶんとポップになっていて、いやぁ、これはちょっと問題作かも。
しかし Audion 名義での作品は変わらずフロア仕様なので、これは本人名義との差を明確にしたかったということなのでしょうか。

これはその Audion 名義では現時点での最新作となるシングル。私は節約のために iTunes で買いました(話は逸れるんだけど、iTunes で10分以上の曲になると妙に値段設定が高いのはどうにかならんのかね。短い曲は安くしないくせして!)。 Audion 名義のときの特徴といえば、なんといってもビキバキブリブリ、かつサイケデリックな上ものだと思うんだけど、それは今作でも同じ。でも以前に比べるとここ何作かのシングルってどうもリズムが淡白に感じられて面白くないんですよね。個人的に『EP 1』(過去記事)の頃からリズムの作りを評価してただけに少し残念。まぁ次作に期待しときます。

Audion - Noiser / Fred's Bells - Single
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LINKIN PARK / MINUTES TO MIDNIGHT (Warner Bros.) CD

LINKIN PARK / MINUTES TO MIDNIGHT
http://linkinpark.com/

わりとロック系の大物の作品のリリースの時って、広告などにものすごい大袈裟な煽りが載ったりすることがよくありますが、この Linkin Park の3枚目のアルバムとなる『Minutes to Mindnight』は久々にすごかったですね。なんか「ロックの歴史が変わる」みたいなこと書いてあるとこもあったし。まぁもちろんそんな事あるはずないんですが。
個人的に Linkin Park を好きになったのって2枚目の『Meteora』からで、まぁ当然デビュー作の『Hybrid Theory』も聴いてはいたのだけれどあまりピンとこず、では『Meteora』は何が良かったのかというとその音の作りで、いったい金を幾らかけたのかって感じの圧倒的にクリアな音質と、にわかに人の演奏とは信じがたいほどのデジタルな質感の音の壁が、うねりを上げながらこちらに降りかかってくるのが非常に気持ちよく、そこにヘヴィ・ロック的な記号とポップ・センスを上手く合わせた『Meteora』は、良い意味で当時の産業ロックの最高峰だったと思うんですよね。
そして前作から4年ぶりとなる今作は、事前に知らされていたとおり確かに以前よりもオーガニックな手触りのものに変化していて、それに伴って音作りも隙間のあるものになっていて、いやぁ、悪くはないんだけど、これじゃぁちょっとカタルシスの部分でちょっとうすいんだよね。曲のほうもずいぶんと落ち着き払ったものが多くなっていて、そのわりにはメロディに魅力のある曲が少ない。
まぁこの手のバンドが成功した後こういう作品作るのはよくあることだし、今までの絶叫ヴォーカルを減らしたのもバンドの寿命を考えれば懸命だとは思うんだけど、個人的に産業ロックの星がいなくなったようで、寂しいかぎりです。

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SEEDA / 花と雨 (KSR) CD

SEEDA / 花と雨
http://seedagreen.exblog.jp/

んでもって Bes と共に Scars に所属するバイリンガル・ラッパー Seeda のアルバムは、日本語ラップ好きにはクラシック確定の作品として非常に高い評価を受けているようですが、私はちょっと苦手かなぁ。どうも Seeda の声押しつぶしたような発声が好きになれないのですよ。それに全曲プロデュースした Bach Logic のトラックも特に面白いと思わないし。なんかこのアルバムは、あまりにも「ヒップ・ホップ」し過ぎてるんだよなぁ。完成度が高いのは分かるんだけど、自分にはちょっと合わんかったです。

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SWANKY SWIPE/Bunks Marmalade(P-VINE)CD

SWANKY SWIPE/Bunks Marmalade
http://www.p-vine.com/

一聴した感じでは非常に粗野な印象を受けるんだけど、その中にもどこか冷めた感じがあって、でもラップの端々からユーモアがこぼれ落ちる。自分にとって Bes の魅力を書くとこんな感じでしょうか。
Bes がラッパーをつとめる Swanky Swipe は、トラックメイカーの Eishin 、DJ Porsche、そして Yodel からなる4人組。 Bes はどちらかとうと Scars に所属していることで有名みたいだけど、私が彼の声を聴いたのはコレが始めて。音楽的にはストリートに根差したハードコアなヒップホップで、個人的にはあまり好きとはいえない音楽性なんだけど、そこに Bes のラップが乗るだけで世界が多面的になって、とても躍動感のあるものになる。それに彼のラップには生命力が強く感じられて、それはストリート・ミュージックにはとても大切なことに思える。

SWANKY SWIPE - Bunks Marmalade
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Antiguo Automata Mexicano/KRAUT SLUT(Static Discos)CD

Antiguo Automata Mexicano/KRAVT SLVT
http://www.staticdiscos.com/

今日お弁当に揚げ出し豆腐を持っていったんだけど、お昼に開けたら発酵しすぎたチーズのようになっていました。泣けました。

前作に当たるデビュー作『MICROHATE』(過去記事)を発表して以降、いくつかネット・レーベルから作品出す以外はたいした動きのなかった Antiguo Automata Mexicano の2枚目のアルバム。
前作の『MICROHATE』はクリックとエレクトロニカの中間に位置したような作品だったけど、今作はよりクリック・テクノ寄りで、比較的四つ打ちのキックが入った曲が多いんだけど、そのほとんどがリズムというよりは単なる音の連なりとして機能していて、全体的に非常に無機的な手触りながら、しかしそこに郷愁をさそう旋律(と呼べるほどはっきりしたものではないかもしれないけど)が響くので、非常に深い余韻を残す。それに音作りのほうも、音の粒子を感じさせるような細やかさで、基本的にこういうのには弱い。
前作同様とても地味な作品であることは否めないけど良作です。

視聴Antiguo Automata Mexicano - Kraut Slut
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Cdatakill/Valentine(Ad Noiseam)CD

Cdatakill/Valentine
http://www.adnoiseam.net/

最近の音楽的な動きで盛り上がっているものといえば「ニュー・レイヴ」だったり「フレンチタッチ」だったりすると思うのですが、どうもそこら辺にはついていけないので、そうするとやっぱりダブ・ステップかなぁ、という感じではあるのですが、そのダブ・ステップも何枚か聴いてみたけど、現状ではそれほど面白みを感じないというのが本音。しかしダブ・ステップに関してはドラムン・ベースやブレイク・コア、そしてミニマルなどとも交わって、これからまだまだ発展していきそうなので、以前注目すべき動きなのは確かなのですが。

んでこれはそこら辺物色してるときに見つけた1枚。
この Cdatakill こと Zak Roberts という人は以前はブレイク・コアやってたらしいんだけど、今作では一転してダブとインダストリアルを掛け合わせたようなへヴィなベース・ミュージック。地鳴りのようなベースとけたたましいノイズ、そしてオリエンタルなヴォイスサンプルが入り乱れる冒頭の “No Brakes” からまったくテンションが落ちることがなくて、特に小さな音では分からないほど低い音でうなるベース音がたまらない。
とりあえず何に近いかといわれれば、『Mezzanine』の頃の Massive Attack だと思うんだけど、こちらの方がはるかに凶暴で、トリップと現実を交互に叩きつけるようなスリルがある。
ジャケットも音の雰囲気に合っていて、総合的にひとつの作品として楽しめる。

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SUITE CHIC/WHEN POP HITS THE FAN(avex)CCCD

SUITE CHIC/WHEN POP HITS THE FAN
http://www.suitechic.com/

昨日CD整理していたら出てきたんで久しぶりに聴いてみたんだけど、そういえば FirstKlas ってどうなったんですかね。
この Suite Chic ヒップ・ホップ/R&Bのアーティストと安室奈美恵が組んだプロジェクトで、その中でも中核的な役割を担っていたのが Zeebra今井了介にによるプロデュース・ユニットの Firstklas だったわけですよ。このアルバムが出た2003年当時は、けっこうポップ・フィールドのアーティストもプロデュースしていてある程度の成果も収めていたと思うんだけど、尻すぼみ的に活動しなくなってしまったのは、やはりポップ路線の Zeebra のアルバム『TOKYO’S FINEST』が思ったほどの支持を集めることができなかったからなのでしょうか。まぁいいや。
このアルバム自体も現在の安室奈美恵の本格US路線のきっかけになったアルバムとして重要なわけですが、最近の安室奈美恵はやりすぎに思える私としては、適度な軽さと華やかさをもったこちらの方が好きですね。多分未だにこのプロジェクトの次を期待している人は多いと思うんだけど、日本にヒップ・ホップやR&Bをもっと浸透させたいなら、こういう動きはもっと必要だと思うのですが。

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CD6枚、CDR1枚、CDS1枚、12インチ3枚

Mr.Children / B-SIDE
ANDREAS HEISZENBERGER / AH
ADAM MARSHALL / Live at DEMF Reconstructed
Shackleton & Appleblim / Soundboy Punishments
LINKIN PARK / MINUTES TO MIDNIGHT
bjork / volta
B’z / 永遠の翼
RUMI / Hell Me WHY??
Friendly People/Frivolous / Ruidos Frecuencias Retocadas
Shackleton / Blood On My Hands
LUCA BACCHETTI / ONCE AGAIN

今日テクニーク行ったら FPM の田中さんがいたんだけど、あの人って横だけじゃなく縦にもでかいのね。すごい存在感でした。

坂本真綾/30minutes night flight(Victor)CD+DVD

坂本真綾/30minutes night flight
http://www.jvcmusic.co.jp/maaya/

菅野よう子がプロデュースしていたときのカッチリした作りに比べ、前作『夕凪 LOOP』(過去記事)は幾分肩の力が抜けたような作品だったわけですが、「眠れぬ夜の30分間の夜間飛行」をテーマにしたこの『30minutes night flight』も同じかな。
最初コンセプトを聞いたときは、もっとゆったりした、所謂癒系みたいなものを想像してたんだけど、ほとんどの曲が別離をテーマにしているのが耳にのこる。しかしそれも悲壮感にまみれたものではなく、全てが過去のことであるような穏やかさが感じられて、つまりは朝という新たな一歩を踏み出す前に、夜間飛行という名のノスタルジーに浸りましょう、って事なのかしらね。その穏やかさというのは非常に心地良くはあるんだけど、最初書いたように音楽的には前作とあまり変わらないように思えて、少し物足りなさを感じるのも事実。しかし以前よりも感情の機微が感じられる坂本真綾の歌声を聴いていると、そんな事どうでもよくなってくる。
つまりは彼女の声を生かすような曲が、ってな話になるわけですが、今作のは確かにどれもいい曲なんだけど、前作に続いてもっとも相性が良い鈴木祥子全曲プロデュースの作品が聴いてみたくなります。

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TRENTEMOLLER/THE POLAR MIX(KING BISCUIT)2CD

TRENTEMOLLER/THE POLAR MIX
http://www.myspace.com/trentemoeller

昨年のアルバム『The Last Resort』が高い評価を受けた Trentemoller こと Anders Trentemoller のミックスCD。
彼に関しては正直あまり詳しくないんだけど、ミニマル系にとどまらずロック系などのリミックスを数多く手がけている人物で、今作も大半が自身の曲がリミックスで占められている。
まずこのミックスを聴いて感じるのは Trentemoller の音楽性の幅広さで、冒頭こそジャケットにも感じられるほの暗く、しかしどこか耽美さを湛えたアンビエンスがゆったりと繋がれていくものの、一転ルーツ・レゲエなども用いてダビーな音世界を作ったかと思うと、その流れのまま2枚目に突入し、以降はトラック・リストを見ても分かるように、かなりロック色の濃いアシッド/エレクトロが展開されていく。
1枚目がリスニング向け、2枚目がダンサブルと分けることももちろん可能なんだけど、しかし2枚のディスクで1つの大きな流れがきちんと感じられて、しかも2時間近い時間をまったく飽きさせない。特にゆるやかな1枚目から2枚目に入ってすぐ Doors に流れるところが最高で、まぁこれは私が Doors 大好きだからという理由でしかないんだけど、これだけで私は血が沸騰するんじゃないかというくらいアガる。以降のロック路線も、適度にテクノやミニマルをおりまぜてくれるので、ここら辺がイマイチ苦手な私でもあまり気にならずに盛り上がれる。
個人的にはここ数年で聴いたミックスCDの中でも、最も刺激的な1枚です。

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Danieto/prebuffer – abducibot (U-COVER) CD

Danieto/prebuffer - abducibot
http://www.u-cover.com/

以前 VillalobosLuciano が注目されだした頃に使われていた「チリアン・ミニマル」という言葉は、その言葉のとおりチリのミニマリストをものだったわけですが、最近聞かなくなったのはそれだけ彼らの人気が出身地など持ち出すまでもなく定着したということでしょうか。彼ら以外にチリ出身のクリエイターがいないのかというと勿論そんなことはなく、Pier Bucci との Skipsapiens でも知られる、Danieto こと Daniel Nieto もそんな一人。
これは彼がさまざまな作品をリリースしている U-COVER から昨年出た、限定シリーズのうちの1枚。
Skipsapiens の方では透明感のあるエレクトロニクスが美しいエレクトロニカを作り出していたけれど、この単独名義ではそのアンビエンスはそのままに、しかし4つ打ちのリズムを軸にしたクリック・テクノが中心になっている。そのリズムはフロア・トラックと呼ぶにはあまりにも弱々しいものではあるのだけれど、その代わりに触れれば壊れてしまいそうな繊細なメロディと、微細な音の粒子を感じさせるエレクトロニクスが溶け合うようなトラックの美しさは、何物にも代えがたい魅力をはなっている。
しかも今調べて始めて知ったんだけど、これって元々 IMPAR.CL というネット・レーベルから2004、5年にリリースした作品を纏めただけなんですね(現在はストリーミングしかできない)。確かに新しさとかはないものの、特に古さなどは感じないし、上に書いたように内容は素晴らしいの一言で、いやはや、やはりちゃんとネットレーベルもチェックしないといけませんな。

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tengoku plan world/midnight stone wash CDR

tengoku plan world/midnight stone wash

なんか創刊してからほとんどいい話を聞かない Rolling Stone 日本版。今までの2冊とも Kurt Cobain の表紙だったのもどうかと思ったんだけど、この期に及んでまだ Kurt Cobain の記事が載ってるのね。まぁそれだけ彼が未だにロック・アイコンとして強い影響力を持っているということなのかもしれないけど、いい加減彼をそういう役目から解放してあげるべきなんじゃないのかなぁ。しかも John Lennon のインタビュー集まで付いてるんだって。死人で商売してるみたいで気分わりぃ。

こういうCDRの作品ってすぐなくなっちゃうから早めに紹介しなきゃとはいつも思うんだけど、なんだかんだで遅くなってしまうダメな私なのですが。これは多分今年の冬に買ったんだと思うんだけど、GARBLE POOR のMCである Hidenka のソロ・プロジェクトの初アルバム。
GARBLE POOR って聴いたことないので比較はできないんだけど、ここで繰り広げられるのはひたすら煙たいダブ/ヒップ・ホップ。トラック自体は比較的落ちていく感じのものが多いんだけど、 Hidenka のラップがポップな響きをもっているので思いのほか聴きやすい。それに2、3分の短い曲でテンポよくたたみ掛け、最後に混沌とした18分にも及ぶ長尺曲でしめる構成も秀逸。もう間もなく出る GARBLE POOR のアルバムも聴いてみたくなりますね。

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!!!/Myth Takes

!!!/Myth Takes
http://www.warprecords.com/

最近ニュースを全くといっていいほど見ないのでぜんぜん知らなかったんだけど、辻ちゃん妊娠なんですってね(遅いよ)。いや、特に辻ちゃんのファンだったという事はないんだけど、ああいう小さいころから姿を見ていて、それでいて現在も幼さを残した容姿をしている人だと、どうしてもこちらも子供としか見れなくて、そんな子がもう妊娠、結婚でしょ?いやぁ、もう恐ろしいというかなんというか。しかも相手がウルトラマンだもんなぁ・・・。まぁとりあえず最近ありがちな、できちゃった結婚→2、3年後に離婚、というお決まりなパターンにならない事を祈るばかりです。

数年前から増えてきたダンス系のロック・バンドに関して私は完全に乗り遅れている部分があって、何気に !!! も聴くの初めて。
で、この『Myth Takes』は彼らの3枚目のアルバムになるわけですが、確かにコレはカッコいい。音楽的にはディスコとファンクを合わせただけで特に新鮮味とかは感じなかったんだけど、腰にくるぶっといグルーヴが半端じゃない。そこには打ち込みのちまちましたのとはまったく別種の暴力性が感じられて、無理やりにでも踊らされるような感じが気持ちいい。正直ヴァリエーションに乏しくてどの曲も同じに聴こえるんだけど、このアルバムに関してはその分一定のグルーヴが持続するので気にならない。
この人たちってデビュー当初からライヴに定評のあるバンドだけど、確かにコレは見てみたいかも。

!!! - Myth Takes
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m-flo/COSMICOLOR

m-flo/COSMICOLOR
http://m-flo.com/

『ASTROMANTIC』(過去記事)、『BEAT SPACE NINE』(過去記事)と続いたコラボレーション・シリーズの最終章にあたるアルバム。
前作の『BEAT SPACE NINE』の時点ですでにマンネリ感が漂ってる感じがあったけど、今作ははっきりマンネリなんじゃないですかねぇ。 m-flo のことなんでクオリティが低いという事はもちろんないんだけど、さすがに3作目ともなると共演相手も今までとかぶっているものが多いし、楽曲的にも m-flo の新たな一面が見られるというよりは、今までの彼らの縮小再生産的なものが多い。やはりこのコラボレーションは、この方式が定着した時点でやめるべきだったんじゃないかなぁ。
個々の楽曲でいえば、倖田來未BONNIE PINK とやったやつが良かったです。

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m-flo - COSMICOLOR
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BREAK SL/TROMBONE(PHILPOT)12″

BREAK SL/TROMBONE
http://www.philpot-records.net/

JackmateSoulphiction の名で知られる Michael Baumann が主宰するレーベルである Philpot は、以前よりデトロイト色の濃いレーベルとして知られているんだけど、その Philpot から Break Sl こと Sebastian Lohse のデビュー・シングル。
A面の “Trombone” は、地鳴りのようなキックとベースにハンド・クラップと怪しい上ものが絡むビート・ダウン・ハウス。そしてB面の “Flow” は深い響きのピアノが印象的なデトロイト・ハウスで、とにかく両曲ともデビュー作とは思えないほど完成度が高い。特に “Trombone” のドス黒さはそれこそ Moodymann なんかと比べても遜色ない。
なんかちょっと褒めすぎたような気もするけど、とにかく今後に期待させる新人には間違いない。

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Break SL - Trombone - EP
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THE FiELD/FROM HERE WE GO SUBLiME(KOMPAKT)CD

THE FiELD/FROM HERE WE GO SUBLiME
http://www.kompakt-net.com/

現在のテクノを代表するレーベルといって真っ先に名前が浮かぶといっても過言ではない KOMPAKT ですが、今までの KOMPAKT って時代のど真ん中にいるふりして、実は流行とは適度に距離をとっているという印象だったんだけど、最近では時代性を意識したようなリリースが続いていて、その中でも抜群の評価を得ている The Field こと Axel Willner の初アルバム。
今、テクノで時代性云々といえばその音楽性はトランシーなミニマル/エレクトロ・ハウスと大体相場は決まっているわけですが、この The Field もまぁそんな感じ。しかし彼の場合そういうトランシーな要素を上手くテック・ハウスのフォーマットに落とし込んでいて、実はそれほど KOMPAKT の本流から外れていないように思える。そして彼の作り出す幻想的なシンセの音色からは、いい意味で非常に聖的なものが感じられて、聖歌隊やゴスペルなんかに近い高揚感が味わえる。それに要所要所に配された曲が似ているので一本調子な印象を与えるけど、その他の曲を聴けば意外に幅広い音楽性が感じられるのが分かる(と思うのですがどうでしょう、びびんばさん)。中でも控えめながらも泣きのアコギのメロディが光る “A Paw In My Face” にはもう降参。個人的にはオーロラ見ながら聴いてみたいアルバムです(オーロラ見たことないけど)。

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Bracken/Music For Adverts(anticon)LP

Bracken/Music For Adverts
http://www.anticon.com/

どうも、最近気になっているものは、ともし問われたならば、迷わずビリーズ・ブートキャンプと答えるであろう、メタボリックまっしぐらな shooter です。いきなり気の抜けた書き出しですが、気がつけばこのブログも始めてから丸3年を迎えることとなりました。1年、2年目のときは特に意識しなかったんだけど、さすがに3年となると長くやってるなぁという気がしてきます。このブログを見てくれている人がいったい何人くらいいるのか、未だによく分かりませんが、これからもよろしければお付き合いお願いいたします。
ということで、せっかくなんで私も mats さんに倣って私的名盤でも紹介しようかと思ったんだけど、どうせ中途半端に終わることが目に見えているので止めときます。そこでこのブログで1発目に紹介したのが anticon だったので(過去記事)、今回も anticon 絡みのやつを。

Hood といえば『Cold House』を筆頭に anticon との交流が深いバンドとして知られていますが、その Hood のフロントマン、Chris Adamus のソロ・プロジェクトがこの Bracken 。正直『Cold House』、っていうかポスト・ロック全般私は苦手で、どうも根がメタラーなせいかあのヘナヘナ力の抜けた感じが好きになれないんですよね。そしてそれはこの Bracken でも変わらないんだけど、今作は anticon からのリリースということもあってブレイクビーツを中心に据えていて、そのトラック郡が非常に刺激的。ドラムからはジャズやヒップ・ホップなどが滲み出て、それを底辺で支えるベースはダビーなゆったりとしたもので、そして上ものはサイケデリック。しかし曲全体からはメランコリーが零れ落ちる。
個人的にはこれで歌がもっと良ければ傑作間違いなしという感じなんだけど、このトラックだけでも十分お釣りはくる。それにこのヴォーカルが曲の雰囲気に合ってるのは間違いないしね。ということで何だかんだで結構聴いてます。

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AVRIL LAVIGNE / THE BEST DAMN THING(RCA)CD

AVRIL LAVIGNE/THE BEST DAMN THING
http://www.avrillavigne.com/

Avril Lavigne がデビューした時って、アルバムでの大人びた雰囲気と、ニュースやビデオで見せる等身大、っていうかぶっちゃけガキっぽさとのギャップが印象的だったんだけど、結婚後初となる通算3枚目のこのアルバムはずいぶんはっちゃけた感じですね。
とにかく驚いたのが先行シングルの “Girlfriend” で、まさにアイドルといった感じのキャンディ・ポップ。これは久しぶりのシングルということで戦略的な部分が大きいのかと思っていたんだけど、アルバム全体こんな感じ。Abril Lavigne って登場時はパンク/オルタナティヴ以降のアイドルといった感じの立ち位置で、アルバムの中で時折見せる愁いを帯びた表情が大人びた雰囲気をかもし出していたわけだけど、そういう部分が今作では全くといっていいほどみられず、よくいえば等身大のポップ・パンクが鳴らされている。これが心境の変化によるものなのか、それとも結婚して肩肘張る必要がなくなったということなのか、それはちょっと分からないけれど、1回でも通して聴けば多分アルバム全曲ライヴで歌えるのではないかというくらいキャッチーで、出来自体は悪くない。でもアイドルの方向性として考えるといかにも退屈。ちょっと彼女に対する興味薄れちゃったかな。
あとは日本にも数多くいるフォロアーの皆さんがどう出るかですね。

Avril Lavigne - The Best Damn Thing
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frivolous/midnight black indulgence(scape)CD

frivolous/midnight black indulgence
http://www.scape-music.de/

今まで karloffbackground というレーベルから精力的にシングルを出していた frivolous の2枚目のアルバムは、なぜかあまり接点のなさそうな scape から。
frivolous といえば前作の『somewhere in the suburbs…』(過去記事)が、どこか奇妙でありながらも美しさをたたえたミニマル・ハウスで個人的には非常に魅力的だったのだけれど、そのアルバム以降は Herbert のような、その場で物を叩いたり割ったりする音をサンプリングするライヴの評判のせいか、 Herbert のフォロアー的な見方がされることが多くて、まぁこの新作はそうしう流れにすっぽりと収まった感じ。
というのも今作で目立つのはやはりジャズからの影響で、形式こそはミニマル・ハウスに違いないんだけど、音だけ聴くとジャズを思わせるものがかなり多い。それでもありきたりな感じにならないのは彼のサンプリング・センスのなせる業でしょうか。さらに今作は多くの曲にヴォーカルを配すことでポップさが増したし、リズムも適度なグルーヴを持っていて飽きさせない。
つまりは良く出来たいいアルバムなんだけど、それでもやはり frivolous の作品としては没個性な気がして物足りなさを感じてしまう。まぁ逆に言えば最近の Herbert に物足りなさを覚える人にはいいのかなという気もするけど。

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