STL / NIGHT GROOVES (SOMETHING) 2LP

NIGHT GROOVES
http://www.something-records.com/

このブログにはそれほど反映できていないのだけれど、最近の私の趣味としましてはデトロイト系のミニマルが好きでありまして、それもストリングスとかが乗っかった流麗な感じのあっちではなく、 MoodymannTheo Parrish に代表されるダウンビート・ハウスを好んで聴いております。
まぁ以前からシカゴやデトロイトなどのクラシックなハウス/テクノを現在の音で表現したようなアーティストはいたわけですが、最近ミニマルの行き詰まりがよくいわれる中、原点回帰の意味でも興味深いと思うし、それとは関係なく、基本的に私は遅い曲の方が好きだったりします。
しかしこの方面では未だ決定的な作品が生まれていないのもあり、まだまだ具体的な動きには繋がりそうもありませんが、それでも緩やかではあるものの、注目すべきアーティストが出てきていて、この STL こと Stephan Laubner もその一人。

おそらくほとんどの人にとって、 STL というと perlon からの何枚かのシングルで名前を知られていると思うのですが、それ以外にも自身のレーベルである something から数多くの作品を出していて、 そのほとんどが実験的な音響/エレクトロニカ作品ばかりなんだけど、アナログでリリースしているものに関しては一貫してハウスを追求しています。その音は、前述したように Moodymann や Theo Parrish に近いダウンビート・ハウスなのだけれど、黒人音楽特有の艶やかさを強く感じさせる二人に比べると、ほとんどループだけで展開のない曲構成であったり、サンプリング感の強いざっくりとした音像であったり、その荒々しさはシカゴ・ハウスにも近い。中でも幻惑的な上モノがのった曲での陶酔感は素晴らしく、派手さこそないものの、ミニマルとは違った、ハウスの根源的な魅力を強く感じさせる。
恐らく彼の今までの活動の仕方を見ると、 STL という名前が広く知れ渡るということはないのかもしれないけれど、それでも覚えておいて損はない名前です。

試聴

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