ミニマル界隈でここ1、2年で注目されるようになった人っていいますと、この人たちも忘れちゃいけないですね、っていうことで Stefano Greppi と Alessandro Larice によるイタリアのユニット、 schermate がアナログで出した音源をまとめた CDR 2枚。
この人たちの特徴としてまず思い浮かぶのはそのサンプリング・ワークで、それはよくあるフックとして使われるような目立つものではないのだけれど、さまざまなサンプリングソースがほんの少しの異物感を持ち込むことにより全編にわたって緊張感を紡いでいて、派手さはないながらもしっかりと曲を特徴付けている。
また根幹となる曲自体も疾走感のあるミニマル・テクノから、変則的なリズムのアブストラクトなものまで、どれも完成度が高く、その二つが合わさればそりゃあもうかっこいいというしかない。
あとこのシリーズには使用されたサンプルも収録されているのだけれど、それも曲の謎解きのヒントのようで面白い。