Tunnidge / Twenty12 (Deep Medi) mp3

Tunnidge / Twenty12 (Deep Medi)
http://deepmedi.com/

ロンドンのプロデューサー Tunnidge が2013年1月に出したシングル。

彼のサイトを見ると Metalheadz から出す、みたいな事が書いてあるのだが、今作は Metalheadz の硬質なイメージとも違う、かといって Deep Medi ともちょっと違うアッパーなダブステップ。
ならよくあるレイブノリのものなのかという、それとも違っていて、扇情的なシンセと、グルーヴを加速させるようなパーカッションによってどんどん盛り上げていはいくものの、ドラムの生っぽい質感と、あまり歪んだ音がないおかげで、変な過剰さがなく、思いのほかすっきりと聴ける。

ただすっきりしてる分印象にも残りにくく、細かくビートを刻むドラムが中心になった “Orion” と、ゆったりとしたビートと怪しいヴォイス・サンプルや上モノで重厚さを演出する “Take Flight” もそれは同様。
なので全体としてはイマイチ地味かしら。悪い作品じゃないんだけど。

Twenty 12 - EP - Tunnidge

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Sax G / Gotta Get Down ft. Choklate (Self Released) mp3

Sax G / Gotta Get Down ft. Choklate (Self Released)
http://saxg.cloudnice.com/

やっとこそさ年間ベストの記事を書き上げたと気を抜いていたら、今日記事書いていないことに気がついて、毎日更新が途切れる、と若干焦り気味な shooter です。

っつうことで今回は簡単に。
シアトルのプロデューサー Sax G が2013年1月に出したシングル(3月に出るアルバムからのカットみたい)。

ジャケットが若干気持ち悪いので気後れする感じはあるんですが、音の方はゆったりとした四つ打ちのエレクトリック・ソウル。
控えめながら曲に過不足ない情感を与えている Choklate のヴォーカル、淡々と雨音を思わせるフレーズを刻むギター(多分)、温かみのあるシンセ、絶妙なタメを聴かせるハンドクラップと、構成する要素は別段新しいものではないものの、それらが溶け合った曲は実に美しく、弥が上にもアルバムへの期待が高まる。

ちなみに「Album Version」と「Radio Edit」の2バージョン収録されているんだけど、私にはどこが違うのかよく分かりません。

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年間ベスト of 2012

以前雑誌が情報の中心だった頃って、年間ベストが出るのって1月中旬とかが多かったと思うんだけど、いつから12月中にはだいたい出揃うようになったんですかね。やはりネットが中心になって情報のスピード感が増したせいでしょうか。なので私が記事書くのこの時期になったのは、筆が遅いからではなく、基本に立ち返ったからなのですよ、という言い訳から始まる2012年の年間ベストです。
年間ベスト自体は ecrn award に昨年投稿済みなんだけど、これはその拡充版という感じ。例によってアルバム、シングルごっちゃです。
あと宇多田ヒカルの『桜流し』も入れようかと思ったんだけど、1曲しか収録されてないのでさすがにやめた。だったらこの前のベスト・ソングの方に入れればよかったんだろうけど後の祭り。

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CD1枚、LP1枚、12インチ3枚、ファイル7

Toro Y Moi / Anything In ReturnNosaj Thing / HomeDXA / DXA EPCOS/MES / SNAKER 001PEPE BRADOCK / IMBROGLIOS PART 3ARAPU / 113 EPMonday Night ‎/ Monday Night #1Albert van Abbe / No Comment_0007PICNIC WOMEN / Ⅱ WOMEN EPpoivre / subspeciesUncle Texx / THE GREATEST COCKSXXXXR EVER EPSatanicpornocultshop / AtoZ!!!!!AlphabetBusterS!!!!!

Toro Y Moi / Anything In Return
Nosaj Thing / Home
DXA / DXA EP
COS/MES / SNAKER 001
PEPE BRADOCK / IMBROGLIOS PART 3
ARAPU / 113 EP
Monday Night ‎/ Monday Night #1
Albert van Abbe / No Comment_0007
PICNIC WOMEN / Ⅱ WOMEN EP
poivre / subspecies
Uncle Texx / THE GREATEST COCKSXXXXR EVER EP
Satanicpornocultshop / AtoZ!!!!!AlphabetBusterS!!!!!

ここ1週間位で買った音盤。ファイルは手軽でいいんだけど、その分買い過ぎちゃうのでよく考えねばな。
Toro Y Moi は人気者なんでとりあえず。 Nosaj Thing も人気のビートメイカーらしいけどよく知らん。DXA は勢いで買っちゃったラップグループの EP 。 COS/MES は私にしては珍しいディスコ系。 PEPE BRADOCK はまぁ買うさ。 ARAPU はルーマニア系、 Monday Night はハウス、 Albert van Abbe はミニマルです。残りの4つはジューク。自分がこんなにジューク聴くようになるとは思わなかったよ。

Pom Pom / Pom Pom CD 001 (Pom Pom) CD

Pom Pom / Pom Pom CD 001 (Pom Pom)

テクノっていうのは元々匿名性の高い音楽だから、作品はよく聴くけど名前しか知らない、みたいな人がわりといたりします。でもそういった人でも、大抵名前が浸透するにしたがって色々な情報が出てくるものだし、逆にリリース自体が止まってしまう、っていうことが多いように思います。
そんな中 Pom Pom は2001年から約10年間、ほとんど素性を知られる事なくリリースを重ねた稀有なアーティストの一人ではないかと思うんだけど、そんな Pom Pom さんが2008年にだした、今のところ唯一の CD 作品。

今作に収められた曲は新曲ではなく、これ以前に発表されたアナログに収録されていたものらしいのだが、クレジットなどは一切ないので確認のしようがなく、またジャケットから CD まで全てが真っ黒という徹底ぶり。
そして音の方も当然のようにアンダーグラウンド色の濃いもので、低音蠢く1曲目にはじまり、それ以降も歪んだ低音と荒い音像による個性的なトラックがずらりと並んでいる。しかしそれらはただ実験的なだけではなく、テクノの根源的なグルーヴをしっかりと保持したものだし、独特の音の位相のミニマル・ダブの13曲目の次に、スカスカのリズムの上で、今作で唯一といっていいほど透明感のあるシンセが鳴る14曲目で閉めるという流れも、不思議な味わいがあり面白い。

この人はこれ以降、アナログを2枚出したきり名前を見なくなってしまったけど、もうリリースはないのだろうか。

CLAUDIO PRC / INNER STATE (Prologue Music) 2LP

CLAUDIO PRC / INNER STATE (Prologue Music)
http://www.prologue-music.com/

イタリアのプロデューサー Claudio PRC がドイツのレーベル Prologue Music から2012年に出したファースト・アルバム。
Prologue Music っていいますと、 Voices From The Lake のアルバムの高評価もあり、2012年話題になることの多かったレーベルですが、今作もそんな話題の一端は担ってあろう事は間違いない傑作です。

ノイズをまとったゆったりとしたリズムがシューゲイザー的ながら、徐々に輪郭がはっきりとしてグルーヴの逞しさが現れる “Black Hole” 、変則的なリズムの上で鳴る細やかなノイズで緊張感を演出する “Echoes” 、細かく切られたドローンのようなベースが印象的な “Transparent” など、どの曲も地味ながら音楽的個性とクラブ・トラック的なグルーヴを両方備えていて、完成度が高い。

まぁその分アルバム全体としては盛り上がりに欠けるところがなくもないんだけど、それもこの硬派な作風からすれば瑣末な事か。

Inner State - Claudio PRC

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Deepchord Presents Echospace / Silent World (ECHOSPACE) mp3

DEEPCHORD PRESENTS ECHOSPACE / Silent World
http://www.echospacedetroit.com/

Rod Modell と Stephen Hitchell による二人組、Echospace が2012年に出したアルバム。

この人たちって限定な上にお値段割高な作品が多くて、途中から全然追いかけてなかったんだけど、久しぶりに聴いた今作は、以前のいかにもなベーチャン的ダブダブ路線とはちょっと違いますかね。

とはいってもダブ的な奥行きのある音空間というのはそのままながら、ノイズ・ドローン的な “In Echospace (Original Mix)” にはじまり、細かい音の粒子がシューゲイザーっぽくもある “Lisbon” 、霧のような音像の中でゆったりとなる上モノが雄大な川の流れを思わせる “Theme From Silent World” など、予想以上に様々な音要素が取り込まれていて面白い。

また一方で、徐々に弱まっていくビートは反比例して、シンセが折り重なり美しさを増していく “Orbiting” や、深い音響の中で鳴る太いリズムがじっくりとグルーヴを組み立てる “Hydrodynamics” などミニマル・ダブ路線の曲も充実していて、完成度が高い。

久しく Echospace を聴いていなかった私も、彼らを再評価するには十分の傑作です。

ちなみに3枚組みのアナログセットと、それらの曲をライブミックした CD 盤が出てるんですが、デジタルはその両方とボーナストラックまでついているので一番お得。

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SoulPhiction / Drama Queen (Philpot) mp3

SOULPHICTION / DRAMA QUEEN (Philpot)
http://philpot-records.blogspot.jp/

Soulphiction こと Michel Baumann が2012年12月に発表したシングル。

Michel Baumann というとシカゴ路線の Jackmate 、デトロイト路線の Soulphiction の二つの名義を使い、ミニマルが所謂クリック・ハウスと日本で呼ばれていた時代から活動しており、また今でも以前と変わらぬペースでリリースを続けている人物なわけですが、その才能は枯渇とは程遠い事を実感させてくれるのが本作。

ハイハットに導かれるようにパーカッションとキックがゆったりと入ってくる序盤がまずいいのだが、その後ジャジーでいながらも荒々しく力強く鳴るピアノがグルーヴを加速させる中盤、長いブレイクの後中盤とはうって変わって優雅に鳴るピアノをバックに女性ヴォーカルが歌う後半と、4分半強の曲で様々な面を見せながら、それでいてきちんとまとまりのあるハウスに仕上げていて、この人の音楽的センスには改めて恐れいる。

もう1曲の “Soul Brother No.2” は、低めのアシッドっぽい音を基調とした彼にしては珍しい感じの曲ながら、そこにピアノとストリングスを絡める事により、 SoulPhiction らしいブラック・ミュージックの色が濃いハウスになっていて、こちらも良い。

こうなってくると、以前製作中との話だった3枚目のアルバムをいいかげん聴きたいのだが、一体いつになるのだろう。

Drama Queen - Single - Soulphiction

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Roses Gabor / Stars (Girls Music) mp3

Roses Gabor / Stars (Girls Music)
http://www.facebook.com/IamRosesGabor

ロンドンの女性シンガー Roses Gabor が2012年末に発表したデビューシングル。

彼女以前紹介したミックステープ(過去記事)では、ベース系のトラックにブラック・ミュージック然としたヴォーカルを乗せる、っていう感じだったんですが、今作でも方向性としてはそれほど変わらない。
タメの効いたドラムとうなるベースラインは明らかにダブステップ以降のものだし、彼女のヴォーカルも相変わらずソウルフル。
ただ今までと決定的に違うのは今作は非常にポップだという事で、切なさをにじませながらも基本的に明るいメロディもそうだし、自分の声をあえて素材の一つとして、サビで細切れにしたり変調をきかせているのもそう。
しかしそれにより、きちんとベース・ミュージックの要素を持ちながらもすっきりとしたポップスとして聴かせることに成功しているし、サビで変則的なキックを入れることで曲に緩急つけているのも良い。

もう1曲の “Night Sky” も、豊かな低音と切ないメロディが絡む良曲。この人はアルバムが楽しみだ。

Stars - Single - Roses Gabor

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CIRCLE OF OUROBORUS / ELEVEN FINGERS (Handmade Birds) CD

CIRCLE OF OUROBORUS / ELEVEN FINGERS (Handmade Birds)
http://handmadebirds.com/

本当は今日年間ベストの記事を上げたかったんだけど、時間なくて出来なかったので、相変わらず時期外れの去年の盤をば。

フィンランドのバンド CIRCLE OF OUROBORUS が2011年にアナログで出したアルバムを、2012年に CD で出しなおした盤。

彼らの音楽性は大別するとブラック・メタルという事になるんだろうけれど、全体的にぼやけた音像の中でフワフワと鳴るギターに、妙に軽快なドラム、また他が輪郭のぼやけた音の中、唯一はっきりとした音を出すハイハット、そして脱力気味のヴォーカルが作り出す音世界は、かなり独特なもの。
シューゲイザー的な音作りのブラック・メタルに近いといえなくもないけど、あちらのように尖った音は少なく柔らかだし、フワフワした音像はアンビエント的とも思えるが、時折出てくる歪んだヴォーカルはまさにブラック・メタルのそれであり、またメロディ自体は非常に感情的で、それによりある種のポップささえも獲得していて非常に面白い。

最初メタル的なものを期待していたので肩透かしだったんだけど、この世界観はクセになる。

PETRE INSPIRESCU / MARCEL SI FIII (Lick My Deck) 12″

PETRE INSPIRESCU / MARCEL SI FIII (Lick My Deck)
http://www.lickmydeck.com/

もう1月も半分以上が過ぎましたが、相変わらず2012年のものをぐだぐだと。

まだ日本には入ってきてないみたいだけど、昨年末にセカンドアルバムを発表し、まもなく Fabric からも未発表曲のみで構成したミックス CD を発表する Petre Inspirescu さんが2012年に発表したシングル。

彼は2011年に πEnsemble 名義でモダンクラシカルに近い方向性の作品を出していたので、 Petre Inspirescu 名義のときにも室内楽的な要素が入ってくるのかと思ったら、こちらはいつも通りの淡々としたミニマル・テクノ。
“Vrednik” は途中うっすらと入るストリングスが多少それっぽいものの、曲の基調となるのはポツポツと鳴るキックと、心臓の鼓動を思わせるベースであり、そういった意味では Petre Inspirescu のダンス的側面が表れた曲になっている。
それでいてパーカッションやクリック音などを徐々に積み重ねながら組み立てられていくグルーヴは、非常に細やかな音作りがなされていて、きちんとリスニングにも耐えうる見事な曲。

もう一方の “Vrednik” は、序盤の跳ねたリズムでクラブ・トラック的な側面を出しながらも、中盤から入ってくる硬いスネアと、クリスタルやブラスなどの上モノがゆっくり融合する美しい曲。
両曲共に Petre Inspirescu の作曲家としてのセンスが感じられる充実したシングルかと。

AKB48 / UZA (KING) CD

AKB48 / UZA (KING)
http://www.akb48.co.jp/

みんな大好き AKB48 が2012年10月に発表した28枚目のシングル。

今回は順番的にシリアス目の曲、っていうことで、ジャケットは随分クールな感じですが、曲の方は AKB 版 EDM ってことなのか、しょっぱなから分厚いシンセが鳴るデス・ディスコ。
そのシンセのギラついた感じであるとか、ダンス・ミュージックっぽさを出すための記号としてしか機能していない男声の煽りとか、べしゃっとしてグルーヴの感のかけらもないキックであるとか、途中入る気の抜けたブリープ音であるとか。
とにかくこれが2012年の曲なのか、ってくらいダサい音のオンパレードで、ある意味エレクトリック・ミュージックの墓場のようなのだが、色々問題含みの AKB が、自分本位の恋愛について歌うっていう、歌詞のシャレになってない感もあって、全体としてはなかなかに味わい深い曲になっている。

カップリングのアンダーガールズによる “次のSeason” は、おまえら若い女子が切なげに高音出して歌ってれば満足なんだろ、とでもいいたげな歌謡ロック。素人の打ち込みかっていう感じのドラムを筆頭に、びっくりするくらい適当に作られてるんだけど、基本的に若い女子が切なげに高音出して歌ってれば満足してしまう人間なのと、変な勢いがあって面白い。
もう一曲のカップリングの “孤独な星空” はムード歌謡。多分普通に曲としてはこれが一番良質なのだろうけれど、他の2曲の、完全にアウトなものを無理矢理にメインにもってくるような強引さがないので、結局一番地味な曲になってる。

UZA () - EP - AKB48

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CD1枚、12インチ1枚、ファイル3

Bvdub / A Careful EcstasyA$AP Rocky / LONG.LIVE.A$APRICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY - 4Wax / 50005Skream / Skreamizm Vol. 7

Bvdub / A Careful Ecstasy
A$AP Rocky / LONG.LIVE.A$AP
RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY – 4
Wax / 50005
Skream / Skreamizm Vol. 7

今週買ったやつ。楽しみにしていたメタルのアナログが発売延期になっちゃってショックです。

AKB48 / ギンガムチェック (KING) CD

AKB48 / ギンガムチェック (KING)
http://www.akb48.co.jp/

なんか最近 AKB でさえも全然追いかけられてない状況なんですが(別にファンなわけじゃないから追いかける必要もないのだが)、8月に発表された AKB48 27枚目のシングル。

総選挙上位者が歌う曲、ということで、毎度の事ながら歌謡曲の色が濃いものになっており、爽やかなアコギの調べで始まるスタイルは、 AKB の王道といった感じ。基本的に AKB のこの路線は支持しているので、この曲も好きなのだが、ジャケットをこういう感じにするのなら、それに合わせて曲の方も、もっとノスタルジックでも良かった気はする(この曲はすごい溌剌としとるからね。

あと今作には表題曲以外に、カップリングにも AKB48 名義の曲が入っているので珍しいなと思ったら、前田敦子の卒業曲なんだそうで(前田敦子も参加してる)。
っつうことで、曲の方は当たり前のようにベタなバラード。ただアルバムの記事でも書いたように(過去記事)、前田敦子の憂いのある歌声はけっこう好みなので、思いのほか染みる。あとこの手の曲にありがちな、感情過多な感じにしなかったのも良いんじゃないでしょうか(単に歌唱力が足らなくて感情込められなかった、って気がしなくもないけど)。

もう1曲、ネクストガールズによる “ドレミファ音痴” は、さすがに能天気過ぎてついていけない。

ギンガムチェック (Type-B) - EP - AKB48

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蛇 (近江音盤) / 悶談蛇頭 (近江音盤) mp3

蛇 (近江音盤) / 悶談蛇頭 (近江音盤)
http://oumirecords.jimdo.com/

滋賀県出身のラッパー蛇が2012年の12月に発表したフリーのアルバム。

この人に関しては日本産ジュークのコンピ『Japanese Juke&Footworks Compilation』に収録されていた神賀アフ朗の “shogen juke” (タイトル通り “証言” ネタのジューク)にラップを乗せた “証言19番” で知ったので、アルバムの方も様々なビートを集めたものなのかと思っていたんだけど、ちょっと違いましたかね。

三味線を軸とした “蛇ノメノ陰” で始まる本作は、ロック的な “蛇の道は蛇” や “時代錯誤” に、ヒット曲をラップカバーした歌謡曲的な “ルビーの指環” やタイトル通りワルツの “うぬぼれワルツ” など、様々な音楽要素をごった煮的に盛り込みながらも、ヒップホップど真ん中なトラックがない、っていう意味で昔の日本のヒップホップを思い起こさせるものになっている。
しかし昔の日本のヒップホップと違うのは、アンダーグラウンド的なにおいがほとんどないことで、そこに乗る蛇のラップも、非常に力の抜けた歌ともラップともつかないもの。ただ一聴するととりとめなく感じる彼のラップも、何度も聴くうちにどのトラックも自然と乗りこなしているのが分かるし、大仰ではない平熱感覚の感情もきちんと込められていて、ある意味現代的な歌心を感じる。
またに失踪した父親を歌った “おまじない” と、愛する人にささげた “夢のあと” という、重めの曲でしめるのも、ベタながら良い。

正直強烈な個性をもった人ではないと思うんだけど、意外に今まで聴いた事のないタイプのラッパーで、これからが楽しみな人だ。

ダウンロード

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2012年ベストソング・・・・・っぽいの

続いては2012年曲単位でよく聴いたの。
とはいってもアルバムやシングル単位で挙げたものは外しているので、結果的にフリーで落としたものの紹介みたいになってます。


フルスイング / NEWS 投稿者 kitakoyama
『NEWS / フルスイング』
まずはなんといっても4人体制の NEWS 初のシングルのカップリングであるこの曲ですかね。詳細はそのうちブログに書きたいと思ってるんですが(本当に書くのかよ・・・)、この曲の力強さがあったから、ベスト盤を懐古的に聴かずにすみました。


『AKB48 / GIVE ME FIVE!』(過去記事
これはブログにも書いたんですが、本当に好きでよく聴いた。賑々しいビデオも楽しくて好きです。まぁ年なんで、若い子がわいわいやってればなんとなく良く見えちゃうんだけど・・・。

以下はフリーもの。

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下半期ベスト of 2012

世間では年間ベストの類も落ち着いた感じの1月中旬ですけれども、毎度毎度世間よりもワンテンポ遅れるこのブログでは、下半期で良かった盤を。
いや、普通に年間ベストでも良かったんだけど、上半期ベスト(過去記事)を記事にしたので、下半期もやらないとなぁと(変なとこで几帳面)。
ちなみに年間ベストに選ぶ予定の盤は外してます(同じようなのばかり並んでもアレなので)。なのでちょっと少なめで20枚。

ジャニーズ

KAT-TUN / 不滅のスクラムタッキー & 翼 / TEN嵐 / ウラ嵐マニア
『KAT-TUN / 不滅のスクラム』
『タッキー & 翼 / TEN』
『ウラ嵐マニア』

2012年は思ったほどジャニーズを追っかけられなかったんですが、外れらしい外れがなかったので、その分印象的な作品が多かった気がします(ここに選んでないの含め)。
あとは Sexy Zone とか Hey! Say! JUMP みたいな若いのも聴かないと・・・。

テクノ

SIT / MORFOZA EPDarling Farah / BodyMoritz Von Oswald Trio / FetchPREMIESKU / IndirectCristi Cons / Duette EPMadteo / Noi No
『SIT / MORFOZA EP』
『Darling Farah / Body』
『Moritz Von Oswald Trio / Fetch』
『PREMIESKU / Indirect』
『Cristi Cons / Duette EP』
『Madteo / Noi No』

上半期のときにも書いたんですが、今年はテクノをけっこう数聴いたので、その分好きな盤が多かったのは下半期も変わらず。ただそれに比例してあまり数聴けてない盤も増えたので、時間経って選ぶとまた変わるかも。ここに選んだ番は、大雑把に分けるとルーマニアとダブ。

メタル

Aluk Todolo /Void of Reveries / Solitary Awakening
『Aluk Todolo / Occult Rock』
『Void of Reveries / Solitary Awakening』

逆にメタルはあまり数聴けなかったんですが、好きになるのはやっぱり変てこなの。特に Aluk Todolo はサーフロックみたいなブラックメタル。

ヒップホップ

BES from SWANKY SWIPE / BLACKSWAN 3@trinitytiny1 / log!cmushroomMykki Blanco / Cosmic Angel: The Illuminati Prince/ssHaleek Maul / OxyconteenDead Seagull Medicine / Dead Seagull Medicine
『BES from SWANKY SWIPE / BLACKSWAN 3』(過去記事
『@trinitytiny1 / log!cmushroom』
『Mykki Blanco / Cosmic Angel: The Illuminati Prince/ss』
『Haleek Maul / Oxyconteen』
『Dead Seagull Medicine [DSM] / Dead Seagull Medicine』(過去記事

まず日本のに関しては、話題作でピンとくるものがほとんどない感じで、かといって他に面白いと思えるような動きもあまりなかったので、結果的に自分的な定番と、言葉が古いかもしれないけど洋楽的センスの強いものをよく聴いた。海外のは相変わらずフリーのしか聴けてない(買ったの MELLOW HYPE だけかな?)。

ベース系

Kahn / DreadDJ AFlow / Get Big EPDubb Parade / Gumma 2 Gumma
『Kahn / Dread』
『DJ AFlow / Get Big EP』
『Dubb Parade / Gumma 2 Gumma』
枚数少なかったのでまとめて。ダブステップは下半期ほとんど聴けてなかったんですが、唯一聴いた、といっていい感じの Kahn がクソかっこよかったのが救いかしら。ジュークはどんどん色んな動きが出てきて面白いし、間口も広がってる印象。 Dubb Parade はその象徴かしら。

R&B

Phlo Finister / Poster Girl
『Phlo Finister / Poster Girl』

R&B も色々聴いたんですが、回数聴けてないので、これだ、っていうのが選びづらい感じ。

とりあえず今年こそは、ベストで紹介してるのくらいは、ブログで紹介してる、みたいな感じにしたいっすねぇ・・・。

TC STUDIO / Waste E.P. (Allinn Black) 12″

TC STUDIO / Waste E.P. (Allinn Black)
http://www.allinnrecords.com/

Traian Chereches と Matei Tulbure による二人組み TC STUDIO が、ルーマニアのレーベル Allinn Black から2012年5月に出したシングル。

以前紹介したコンピ『3 Years Do Easy』(過去記事)に収録されていた曲は比較的実験的なものでしたが、今作の A1 “rew” は冒頭からウッドベースがうねる直球のダンス・トラックで、これはこれでインパクトがでかい。
ただその分大味な面も否めず、個人的には可もなく不可もなくという感じ。

それよりもパーカッシブなビートと、そこから零れ落ちそうな美しいピアノが印象的な “waste” の方が私にはツボで、ルーマニアの人が作るこの手の儚げなトラックにはどうにも抗えません。

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V.A. / 5 YEARS COMPILATION (PART FIVE) (Semantica) 12″

V.A. / 5 YEARS COMPILATION (PART FIVE) (Semantica)
http://www.semanticarecords.com/

もう一つ Steven Porter 。
ということで、 Svreca が運営するレーベル Semantica Records から2011年末に出た、レーベル5周年記念の連作コンピレーション・シングルのうちの1枚。

5周年という事だからなのか、参加メンバーもなかなか豪華なんですが、今作でまず驚くのは1曲目。おなじみ Regis こと Karl O’connor に、Tresor からもリリースしている Peter Sutton 、さらには User として活動していた Richard Harvey という3人による共作なのですよ。曲自体はノンビートの前半から、アシッドっぽいビヨンビヨンしたシンセがリズムを刻むという、なんとも珍妙な曲なんだけど、この3人の並びには、ハード・ミニマルを通過した人間としては、なかなか熱いものを感じてしまいます。まぁ Karl O’connor 以外の2人に関してはもう何年もリリースがないので、昔の曲引っ張り出してきただけなのかもしれないけど。

次の AW / SS という二人による共作(?)”Nonnative” は金属的なノイズが鳴るインダストリアルなハードテクノ、3曲目の Svreca “Obscur (Marcel Dettmann Remix)” は、Marcel Dettmann にしては珍しくダブ的な音響ながらもすっきりとした音作りのディープ・ミニマルで、両曲とも地味ながら良い。

そして最後の Steven Porter による “Moonlight Graham” は、いつもよりベース控えめの、重量感のあるキックで全てを薙ぎ倒すかのようなハード・ミニマルで、ある意味テクノ的な定型にのっとった曲ではあるんだけど、同時に途中の展開含め、ノイズ的なエフェクトが飛び交う非常に「うるさい」曲でもあり、その辺りのバランス感覚が面白い。

Steven Porter って今作以降作品は発表してないみたいなんだけど、もうリリースはないんですかねぇ。2012年も何回かライブはやっているみたいなので、本格的に活動してほしいのだが・・・。

試聴

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Steven Porter / LR EP (Weevil Neighbourhood) 12″

Steven Porter / LR EP (Weevil Neighbourhood)
http://www.weevilneighbourhood.com/

せっかくなんで Steven Porter が2011年に出した、今のところ唯一の単独名義のシングルを。

今作をリリースしている Weevil Neighbourhood って、 SoundCloud を聴いてみた感じ、実験的なエレクトリック・ミュージックのレーベル、という印象なんだけど、今作も1曲目は電子ノイズによるノンビートの曲。ただその凍てついた空気感そのままに、ミニマル・ダブの2曲目に流れていくのが非常にかっこいい。またその2曲目も、ミニマル・ダブ的な音響の中で、ダブステップのようなリズムがかすかに蠢く独特な曲で、そのリズムとノイズが生み出す緊張感がまた面白い。
3曲目は以前紹介したコンピに入っていた “DEED” に近い、ものすごい低音の変則リズムによるハード・ミニマル。昔の Surgeon を思わせるやり過ぎ感も堪らないんですが、縦にも横にものれる複合的なリズムがやはり素晴らしい。

今作を聴く限り、けっこう色んなタイプの曲を作れる人たちみたいなので、早くアルバム・サイズで聴いてみたいです。

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V.A. / MU EP (10 Label) 12″

V.A. / MU EP (10 Label)
http://www.10-label.com/

もう一つ Sawlin つながりで、彼が参加している 10 Label のコンピレーション・シングル(2011年作)。
今作をリリースしている 10 Label は参加しているのが海外のアーティストばかりなので分かりづらいが、京都を基点に活動してるレーベルで、現在のところ今作1枚しかリリースがない。
しかし今作は2011年聴いた中でも非常に印象深い作品であり、久しぶりに聴いた今でもそれは変わらない。

どっしりとしたリズムの上で、神経症的に鳴るノイズと金属音が印象的な1曲目 ANCIENT METHODS の “ANCIENT METHODS” がまず良いのだが、今作で最も素晴らしいのはやはり次の STEVEN PORTER による “DEED” だろう。 STEVEN PORTER は個人名なのかと思いきや Katsunori SawaYuji Kondo による二人組み。
90年代と違い、今では日本人だからといって音の線の細さが気になることはほとんどなくなったが、それにしても、と思えるほど、太い地鳴りのようなベースラインがまず強烈なのだが、そこに絡む変則的なキックと荘厳にも思えるシンセが織り成すグルーヴは、テクノやヒップホップ、ダブステップなどを飲み込みながらも、しっかりとダンス・ミュージックとしても機能していて本当にかっこいい。個人的に二人とも名前を知らなかった事もあり、90年代に Takaaki Itoh が突然海外のレーベルから表れたのと同じような衝撃があった。

また次の ANNE-JAMES CHATON による、性急なキックの上にフランス語と思われるスポークンワードをループさせた “EVENEMENT27” も非常に個性的で(Raster-Notion から出したアルバムのライセンスみたいだけど)、金属音が軋みを上げるハードな SAWLIN の “PAINFULL” も地味ながら良作。

あまり数刷ってないみたいで今では入手困難なシングルですが、中古でこの鳩見かけたら是非手にとってほしい1枚です。

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Aardvarck / Anti Concept (Eat Concrete) CD

Aardvarck / Anti Concept (Eat Concrete)
http://www.eatconcrete.net/

同じ Delsin つながりでついでに、っていうのはちょっと強引ですかね。
ということで、 Delsin からもアルバムを出していた Aardvarck こと Mike Kivits が2011年に出したアルバム。

この人って以前はデトロイト・フォロワーみたいにいわれていたのが、気がつけばダブステップにいっていて、じゃぁ今作はどんなスタイルなのかといえば、ヒップホップ、アンビエント、ダブステップ、ブロークンビーツなど、様々な要素を飲み込んだビート集になっている。

ただ Aardvarck の場合、 Delsin 出したファースト・アルバム『Find The Cow』の時点で、デトロイト的ではありながら、四つ打ちにとらわれないビート感覚を内包したものだったので、そう考えれば今作の方向性にも違和感はなく、様々なビートが表れては消えていく流れはなかなか面白い。

まぁ難をいえば、1、2分台の短い曲が多く、若干の物足りなさがあるんだけど、それはこの手のアルバムにはよくあることだし、アルバム全体の構成で考えればそれほど不満もない。良作です。

Anti Concept - Aardvarck

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