BLAHRMY / A REPORT OF THE BIRDSTRIKE (D.L.I.P.) 2LP

BLAHRMY / A REPORT OF THE BIRDSTRIKE (D.L.I.P.)
http://www.myspace.com/blahrmy

sheef the third と Miles word による藤沢の二人組、 Blahmy が2012年の3月に出したファースト・アルバム。

2010年に出したミニ・アルバム「Duck’s Moss Village」(過去記事)がかなりの傑作だったので、今作にも当然期待していたんだけど、これはちょっと期待はずれでしたかねぇ。

とはいっても曲の完成度が低いとかいうことは全くなく、良い書き方をすれば「黒光りしたリアル・ヒップホップがずらりと並ぶ」作品になっていて、実際曲単位で聴けば太いグルーヴに貫かれたトラックの上で、技巧的で淀みのないラップを聴かせる二人の掛け合いは最高。
しかしアルバム全体としては、似たような曲ばかりが並ぶメリハリのない作品になってしまっていて、その為15曲という曲数の多さも悪いほうに作用してしまっている。またこれは Blahrmy の音楽性を考えればある程度しょうがないんだろうけれど、強烈なひっかっかりになるようなメロディや、派手なトラックなどもないため、どうしても地味な印象になってしまう。

なのでそこら辺の構成力をどうにかすれば、ずっと良くなったアルバムのように思うし、他のグループに比べれば十分傑作と呼べる位の作品なんだけど、さすがに期待しすぎましたかね。
ただこのグループにとってまだ初のフル・アルバムなので、まだ期待値は高いままにしておきたい。

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AKB48 / 1830m (KING) 2CD

AKB48 / 1830m (KING)
http://www.akb48.co.jp/

みんな大好き AKB48 が2012年の8月に出したオリジナルとしては2枚目となるアルバム。

ファースト・アルバム(過去記事)からして1曲目の “少女たちよ” とシングル曲以外はグループ名義の曲がないという、グループ内コンピの性格の強いものでしたが、今作は2枚組みということで、さらにその性格が強くなるのかと思いきや、1枚目に収録されている曲はほとんど AKB48 名義、2枚目がグループ内コンピになっていて、ある意味すごく2枚組みらしい構成になっている。

んで、シングル曲が好きな人間としては当然1枚目の方に期待したいんですが、シングル曲と劇場盤のカップリングを集めたこの1枚目が実に退屈。やはり劇場盤という性質上なのか、 “黄金センター” とか “アンチ” のようなグループ自体の環境や状況をモチーフにした曲が目立つんだけど、総選挙に代表されるような彼女たちの競争力学みたいなのに全くといっていいほど興味がない人間からすると、ただただ寒々しく聴こえるだけだし、 “ファースト・ラビット” や “走れ! ペンギン” も、「ラビット」や「ペンギン」が何の比喩なのかよく分からないし(まぁこれは聴き込み不足のせいかもしれないけど)。
また肝心のメロディの方も印象に残るものが少なく、ベタな歌謡曲アレンジのせいもあって、ひたすら古臭い曲が並んでいる、という以上の感想を持ちにくい。

一方の、新曲や CD 初収録曲中心だという2枚目は、前述したようにグループ内コンピ的な作品になっているのだけれど、こちらは意外なほど楽しめる。
彼女たちの曲としてはあまり聴いたことのない淡々としたエレポップの “Hate” からしてちょっと新鮮なのだが、高橋みなみと前田敦子がしっとりと歌うピアノ・バラードの “思い出のほとんど” (高橋みなみのヴォーカルはけっこう好きなのですよ)、勢いのあるロック・アレンジが楽しい “スキャンダラスに行こう!” (小嶋陽菜, 大島優子)、にゃんにゃんヴォイスが躁的なアイドル・ポップに合っている “アボガドじゃね~し…” (渡辺麻友, 指原莉乃)、ゆったりとしたメロディと童謡的なアレンジが心地よい “ぐ~ぐ~おなか” (歌ってる人前田敦子以外初めて見る名前・・・)と、それなりに曲調に幅を持たせながらも、印象的な曲が多い。
また最後に配置された “桜の花びらたち ~前田敦子 solo ver.~” も、私は前田敦子の歌ってこの曲で初めて意識したんだけど、歌唱力に関してはお世辞にも上手いとはいえないものの、低めの少しくぐもった感じの歌声は情感があり悪くないし、今作のようなベタなバラードにはすごく合っている。

ただこれを「オリジナル・アルバム」でやる必然というのを考えた場合、疑問しか出てこないのも事実で、これだったら以前のようにオリジナル・アルバムは出さずに、アルバムは全部コンピ、っていうスタンスの方がよかったと思うんだけど、やっぱりそれなりに大きな存在になると、慣習的なフォーマットにはのらざるを得ないんでしょうか。

1830m - AKB48

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Hauschka / Salon Des Amateurs Remix EP1 (Fatcat) mp3

Hauschka / Salon Des Amateurs Remix EP1 (Fatcat)
http://www.fat-cat.co.uk/

Hauschka こと Volker Bertelmann. が2012年に出したリミックス・シングル。

エレクトロニカやポップスの要素を感じさせながらも、あくまでプリペイド・ピアノを軸とした音楽をやっている Hauschka が、リミックス・シングルを出すというだけでも意外なんですが、そのリミックスを担当したのが Max Loderbauer & Ricardo Villalobos に Michael Mayer という、モロにクラブ畑のアーティストなのはさらに意外。
ただ Michael Mayer はともかく、 Max Loderbauer & Ricardo Villalobos に関しては ECM のリミックスなんかもやってるわけで、音楽性に関しては違和感はない。

その Max Loderbauer & Ricardo Villalobos によるリミックス、どうもこの二人が組むと小難しい方向にいきがちな印象だったのでちょっと不安だったんですが、今作に関しては当たり半分外れ半分という感じ。
透明の膜を一枚隔てているかのような、小さな音で鳴る変則的なキックと、原曲のものと思われるピアノやエレクトロニクスは、一聴すると難解な印象を受けるものの、細やかな音作りながらも確かに伝わる多幸感は意外にポップで、以前 Villalobos が手がけた mirko loko のリミックス(過去記事)に通ずる心地よさがある。

一方の Michael Mayer は、かっつりとリズムを足してクラブ・トラックにした、比較的素直なリミックス。ただこちらも原曲の柔らかさというものは、そのまま残してあり、結果リスニングにも耐えうる心地よいテック・ミニマルになっていて、こちらも好リミックス。

ちなみに今だとシングル買うより、リミックス・アルバム買った方がお得です。

Salon des amateurs (Remix) - Single - HAUSCHKA

UNKNOWN / KNOWONE LP 02 (Knowone) 3LP

UNKNOWN / KNOWONE LP 02 (Knowone)

2010年ごろから活動しているらしいドイツのレーベル Knowone から2012年に発表されたアルバム。
ここ数年流通形態がデジタル中心になったことで、逆にアンダーグラウンドなレコード作品が増えてきましたが、この Knowone もそんなレーベルで、アーティスト名などの情報はほとんどなく、またプレス数の絞られたレコードは、レーベル名と型番がスタンプされただけの簡素なもの。
しかしただ謎に包まれているだけでもなく、日本限定でシングルをリプレスするなどもしていて、愛想がいいのか悪いのか、ますますよく分からないレーベルです。

そんなレーベルからの作品というと、非常にアンダーグラウンド色濃いものを想像してしまいますが、今作はほんのりとミニマル・ダブ的な意匠をまといつつも、むしろデトロイト・テクノに近い感情に訴えかけるようなメロディをもったテック・ミニマルが多く、思いのほか聴きやすい。

しかし3枚のアナログの片面それぞれに収録された長尺曲は、派手な展開などを排した地味なもので、しかし全く弛緩することなく聴かせる手腕には、作者の地力の高さを感じさせる。

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Black Sheep Wall / No Matter Where It Ends (Season of Mist) CD

Black Sheep Wall / No Matter Where It Ends (Season of Mist)
http://www.season-of-mist.com/

カリフォルニア出身のメタル・バンドが2012年に発表した(多分)セカンド・アルバム。

彼らのスタイルは所謂スラッジと呼ばれるドゥーム・メタルの一種みたいだけど(実はここら辺よく分かってない)、地を這うようなギター・リフと、ハードコアっぽい咆哮のようなヴォーカルは、非常に重苦しい。
しかし長尺の曲中心に、後半にいくにしたがってノイズ成分が増えていくのが、まるで混沌に沈殿していくような深みがあり、メタル的な展開とは一線を画した面白さがある。

まぁ逆にいうとメタルのキメキメな感じを期待すると肩透かしなのだが、メタルだけにとどまらない、越境的な魅力を持った作品だ。

No Matter Where It Ends (feat. Jay Howard) - Black Sheep Wall

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ryouta pinky a.k.a 桃色技術音楽堂 / Cuite Magic (OSFC) mp3

ryouta pinky a.k.a 桃色技術音楽堂 / Cuite Magic (OSFC)
http://ordinarysfc.main.jp/

OrdinarySuperFamilyComputer (オーディナリー スーパーファミリーコンピューター)というチームの一員である ryouta pinky さんが2011年に出した EP 。

ジャケットの感じから最初ヴォーカロイドものなのかと思って聴いてみると、実際タイトル曲など最初の方の無機質なヴォーカルは生身の人間なのかヴォーカロイドなのか、この辺に疎い私には判別がつかないほどなのだが、次第に熱を帯びてきて感情がにじみ出てくるヴォーカルはやはり生身のもので(多分・・・)、またそれに伴ってバックのトラックも色彩豊かになってゆくのが非常良い。
音楽的には四つ打ちの女性ヴォーカルもの、というか普通に J-POP と呼んで差し支えないほどポップながら、何気にミニマルな部分も持ち合わせているのも魅力的。

まぁ音そのものの完成度は普段聴いているテクノなんかに比べると一段も二段も下がるんだけど、お世辞にも上手いとはいえない女性ヴォーカルと共に、今作ではいい味になっている。

リミックスもこの手のものにありがちな必要以上に解体した感じがなくて好感持てます。

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BES from Swanky Swipe / BES ILL LOUNGE (P-VINE) CD

BES from Swanky Swipe / BES ILL LOUNGE (P-VINE)
http://p-vine.jp/

んで、こちらは Bes の既発曲や未発表曲、新曲を ONE-LAW! がミックスした作品。

既発曲はもちろんの事、新曲でも他のラッパーが招かれているものが多く、また共演者がいるのに自分だけうらぶれているわけにはいかなかったのか、比較的以前に近い、毒とユーモアにあふれた曲が多いのだが、トラック自体はシンプルでゆったりとしているため、『Rebuild』の曲とミックスされていても違和感はない。

ただ新曲に関しては、期待していたわりには共演しているラッパーの方が目立っている曲も少なくなく、若干肩透かしの感は否めないし、全体的にも Bes の曲を並べました、という以上の流れや軸がイマイチ見えなくて、ちょっと作品としては散漫な印象を受ける。

そういった意味では、逆にちゃんとした復活作が聴きたくはなるのだが、果たして次はあるのだろうか・・・。

BES ILL LOUNGE - EP - BES from SWANKY SWIPE

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BES from SWANKY SWIPE / BLACK SWAN 3 (BLACK SWAN INC) CD

BES from SWANKY SWIPE / BLACK SWAN 3 (BLACK SWAN INC)
http://www.blackswan-inc.com/

今年は後半ちょっと頑張ったとはいえ、紹介できてない盤がまだかなりあるので駆け足で。

っつうことで、やっとこさお勤めから戻ってきた、と思ったら引退だなんだと言い出して話題になった(結局アレはどうなったんだろう)ラッパー Bes の EP 。

時折ユーモアを交えながらも、攻撃的に毒を撒き散らしていた SWANKY SWIPE (過去記事)に比べると、2008年に出されたソロ・アルバム『REBUILD』(過去記事)は随分うらぶれた感じの強い作品でしたが、今作はヒップホップ的な躍動感がいくらか戻ってきていて、そういった意味では『Bunks Marmalade』と『REBUILD』の中間にあるような作品になっている。

しかし『REBUILD』にあった哀愁はさらに色濃いものになり、歌詞もまた過去に対する後悔の念がこめられたものが多く、そこに以前のような攻撃性を感じることは難しい。
ただゆったりとしたビートに乗る感情的な彼のラップは、彼の今までの人生を反映させたブルースと呼びたくなるほどの味わい深さがあり、これはこれで非常に魅力的だ。

Black Swan 3 - BES from SWANKY SWIPE

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inc. / 5 Days (4AD) mp3

inc. / 5 Days (4AD)
http://www.4ad.com/

LA 出身の兄弟デュオ inc. が 4AD から2012年に出したシングル。
彼らは元々スタジオ・ミュージシャンとして活動していた人たちみたいなんですが、そんな彼らが2013年に発売するデビュー・アルバムからの先行シングル(EP は去年出してるみたい)。

この人たちって Weeknd 以降のアンビエント R&B の流れで語られる事が多いように思うんですが、実際今作の冒頭から入ってくる柔らかいシンセはそれっぽいし、随所に入るバック・コーラスも曲に更なる浮遊感を与えていて、そういった意味ではそれもうなずけるし、この浮遊感はかなり心地が良い。

しかし私としては走り出しそうで走らない、甲高いドラムのブレイクビーツや、甘美に鳴るギターやピアノにジャズの影響が感じられるのが面白く、むしろそういった影響がアルバムの方でどのように広げられているのかの方に期待させられる。

まぁ難点を書けば、この曲を聴く限り、実はたいして歌上手くないんじゃないの、って感じがしてしまうのと、この細い声質でどれだけ曲調に幅が持たせられるのか不安、っていうのがあるんだけど、そんなのはアルバム聴いてから判断すればいいだけの話なので、とりあえず2月のアルバム発売を楽しみに待ちたい。

5 Days - Single - Inc.

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ROBAG WRUHME / THORA VUKK (Pampa) 2LP+7″

ROBAG WRUHME / THORA VUKK (Pampa)
http://pamparecords.com/

ついでなんで Robag Wruhme が2011年に発表したセカンド・アルバム。
シングルはもちろんの事、ミックスCDやコンピなどがあったのでご無沙汰感は全くないが、オリジナル・アルバムとしては『WUZZELBUD”KK”』(過去記事)以来7年ぶり。

ある家族の休日の一こまを切り取ったようなジャケットが郷愁を誘うが、柔らかな電子音に導かれ、徐々にビートが入ってくる “Wupp Dek” で始まる本作は、ピアノやストリングスなどのメロディを用いながらゆったりとした時間を作り出していて、こちらも回顧的な色合いが強い。

しかしいくつかのインタールードをはさみながら赤ん坊をあやすかのような声で終わる、ある家族の物語を紡いでいるかのような作りは、 Robag Wruhme の作家性が際立つ非常に美しいもので、それでいて以前からのジャズの影響を思わせる細やかなビート・メイクはテクノとしても聴き応えのあるものになっている。

また以前のようなポップさは影を潜めながらも、メロディを多用する事で以前とは違った聴きやすさも獲得していて、改めて彼の音楽的な奥深さを感じさせてくれる本作は、非常に魅力的な傑作だ。

Thora Vukk - Robag Wruhme

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ROBAG WRUHME / Leistenhans Zwo EP (Musik Krause) mp3

ROBAG WRUHME / Leistenhans Zwo EP (Musik Krause)
http://www.musikkrause.de/

Robag Wruhme こと Gabor Schablitzki が2012年6月に発表したシングル。
Wighnomy Brothers での活動を休止させてからというもの、 Kompakt や Pampa からのリリースが目立っていたので、すっかり Musik Krause からは離れたのかと思っていたが、今回は久しぶりに古巣から。

Wighnomy Brothers の活動休止以降の Robag Wruhme は、どうも以前の分かりやすさが失われているようであまり積極的に聴く気になれなかったのだけれど、様々なサンプルやエフェクト、パーカッションによるリズムの緩急などをつけながらも、全体としては終始淡々と進むテック・ミニマルの “Brumby Kapell” 、太いキックとベース、甲高いパーカッションで巧みにグルーヴを練り上げる “Wolluwe” 共に、今作もその点は変わらない。

しかし以前よりも硬質な音作りと、以前からの冷たい音響空間との相性が良く、また時折挿入されるエフェクトなどからじんわりと染み出す軽妙さは、やはり Robag Wruhme らしさを感じさせ、またクラブ・トラックとしての高い機能性も相まって十分に魅力的。

まぁ以前のようなポップな曲をまた聴きたいなぁ、というのも一方で感じるのも事実だけど。

Leistenhans Zwo - EP - Robag Wruhme

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Production Unit / ICU Tracks (Broken20) mp3

Production Unit / ICU Tracks (Broken20)
http://www.broken20.com/

イギリスのプロデューサー Production Unit こと Dave Donnelly さんが2012年に出したミニ・アルバム。

発売レーベル名である「Broken20」の後に連番をふっただけの曲名が、いかにも無機質な印象を与えるが、実際曲の方もテクノを基調とはしているものの、展開を伴わない淡々としたものが多い。

しかしポツポツと鳴るキックの上で鋭角的な電子音がどんどん変調していく “Broken20.1” はアシッド・テクノの変種のようだし(っていうかずっと鳴ってるスネア含めて Plastikman を思わせる)、ゆったりとしたビートの上で鉄琴を思わせる電子音とストリングスが美しくなる “Broken20.4” 、偏執狂的に鳴るパーカッションとベースが奇妙なグルーヴを作り出す “Broken20.5” など面白い曲が多い。

また彼らしい歪んだ音像の荒々しいテクノにした Perc や、原曲の面影が見当たらない重々しいドローンに作り変えた Paul Purgas (Emptyset の人なんだね)などリミックスも良く、充実した内容の作品だ。

ICU Tracks - Production Unit

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francis harris / pharoah in the morning remixes (Scissor & Thread) 12″

francis harris / pharoah in the morning remixes (Scissor & Thread)
https://soundcloud.com/scissorandthread

ブルックリン出身のプロデューサー francis harris が、同じくブルックリンのレーベル Scissor & Thread から2011年末に出したリミックス・シングル。
francis harris という人は Adultnapper という名義の方が知られているようだけれど、出しているレーベルを見るとわりとハードめな音を作る人っぽい。

まずは最近すっかりソロでの活動が増えてきて、ほとんど開店休業中といった感じの NSI のリミックス。この人たちは自身の曲ではやたらと実験的なものを出す事が多い人たちですが、このリミックスでは浮遊感のあるシンセと、地鳴りのようなベースラインでしっかりとグルーヴは作りながらも、徐々に空間をゆがめていくような感覚があり、非常にかっこいい。是非また二人で活動再開してほしいものです。

一方の Black Light Smoke という人は初めて見る名前ながら、ゆったりとしたリズムの上で鳴る空間的なシンセと女声のサンプルで展開を作っている “Over The Pyramid Remix” と、軽快なテックハウスながら、太いベースと不協和音で絶妙な気持ち悪さを出していて面白い “Under The Pyramid Remix” と、両方とも好リミックス。

ちなみに今年出たアルバムも良かったんだけど、まだ感想書けるほど回数聴けてない・・・。

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Luciano / Rise Of Angel (Cadenza) mp3

Luciano / Rise Of Angel (Cadenza)
http://www.cadenzamusic.net/

Cadenza を主催する Luciano が、自身のレーベルから2012年11月に発表したシングル。
Cadenza のリリースが活発であったり、彼自身も他アーティストへのリミックス提供や DJ ミックス等を発表していたのでご無沙汰感はあまりないが、自信の名義での作品は2009年の『TRIBUTE TO THE SUN』以来初。

その『TRIBUTE TO THE SUN』はタイトル通り、淡い陽光が降り注ぐような清らかな祝祭ムードの作品だったが、今作はそこから一歩踏み出して、という表現が適切なのかどうかは分からないが、キックの入らない簡素なリズムの上に、弾むようなシンセと、これまたシンプルながらも印象的なピアノが乗る、陽性の美しさを持ったものになっている。

つまりはダンストラックといえるような屈強なリズムがあるわけでもなく、かといってアンビエント的とはいい難い、はっきりとした輪郭をもっていて、 Luciano にダンス・トラックを期待する向きには戸惑いさえ感じてしまうほどポップな曲になっている。

しかし16分かけて徐々に音を重ねながら多幸感を増していく構成は今までと変わらぬものであり、また Cadenza より以前の彼がそれほどダンスに重きを置いた作品を作っていなかった事を考えると、アルバムの延長線上での原点回帰にも思えて、なかなかに面白い。

表題曲以外では、 Cadenza からリリース経験のあるアーティストによるリミックスが3曲収録されていて(アナログは1曲)、全てが四つ打ちのキックを足したダンス・トラックになっている。
Mirko Loko によるリミックスは、最近の彼が使うひしゃげたような音のリズムが足されていて、この音があまり好きではない私にはイマイチ。
一方 Andrea Oliva と Uner は、このレーベルらしいパーカッシブなリズムのリミックスをしていて良いのだが、比較的淡々とした感じの Andrea Oliva よりは、スネアなども交えより有機的なグルーヴを作り出している Uner の方が好きかしら。

Rise of Angel (Remixes) - Luciano

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MIGUEL / KALEIDOSCOPE DREAM (RCA) CD

MIGUEL / KALEIDOSCOPE DREAM (RCA)
http://www.officialmiguel.com/

アメリカはカリフォルニア出身のシンガーが2012年10月に発表したセカンド・アルバム。
元々ソングライターとして裏方で活動していて、2012年春に発表した3枚のフリー EP が話題になったりと(これこれこれ。ちなみに聴いてない)したお方。

私はこの人に関しては、今作のリード曲である “Adorn” しか聴いた事がなく、その “Adorn” がゆったりとした四つ打ちのリズムと淡いシンセが中心のエレクトリックな曲だったので、なんとなく Weeknd 以降のアンビエントっぽい R&B やる人なのかと思ってたんですが、そういうの期待すると今作はちょっと違いますかね。

というのも “Use Me” のもやがかった音像の中でも自己主張し続けるギターであったり、 “Do You…” でのカッティングであったりと、ギターが印象的な曲が多く、ようは全体的にロックっぽい曲が目立つ(あといくつか見た MIGUEL のパフォーマンスも、ロック・スターのデフォルメみたいだった)。

では期待はずれなのかというとそんな事はなく、 “Adorn” などを改めて聴いてみると、こう書いては申し訳ないけれど、たいして伸びない声を無理やり伸ばそうとするあまり、変に力が入っていて、あまり気持ちよく聴く事ができないのだが、逆にロック的な意匠の曲で聴かせる抑え目な歌唱の方が、彼の声の艶が感じられてずっと良い。
中でもギターとベースのみをバックに、温かみと色気という、あまり同居する事のない要素を同時に感じさせる歌唱を聴かせるバラード “Pussy Is Mine” は、今作のベストでしょう。

期待していたのとはちょっと違っていたけど、なかなかの良作でした。

Kaleidoscope Dream - miguel

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Chairlift / Something Demos (Self Released) mp3

Chairlift / Something Demos
http://www.chairlifted.com/

ニューヨークの男女二人組みユニット、 Chairlift が1月に発表したアルバム『Something』のデモ音源集。
私はこのユニットのことを、日本語で歌われて話題になった “I Belong In Your Arms (Japanese Version)” くらいしか知らなかったので、なんとなく活動歴の浅いユニットだと思ってたんだけど、2005年から活動していて、曲が iPod nano の CM に使われた事もあるそう。

デモ音源ということで、宅録っぽいエレポップが中心になっており、正規盤を聴いていない私には、それとの差異は分からないものの、柔らかなメロディと Caroline Polachek の伸びやかな声は十分楽しめるものになっている。
淡々と歌われる “Take It Out On Me” も悪くないんですが、やはり軽やかでポップなメロディの “Sidewalk Safari” や “Amanaemonesia” が魅力的。
あとはトラックで使われている音色がよく聴く感じのものが多いのが難ですが、これはデモ音源だからしょうがないところか。

これからちょっと名前を気にしておきたいユニットです。

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Katy B / Danger EP (Self Released) mp3

Katy B / Danger EP
http://www.katybofficial.com/

イギリスのシンガー Katy B が2012年12月にフリーで発表した EP 。

今作には Rinse からアルバムなども出している Geeneus 、Radiohead のリミックス盤や、最近だと Ango のアルバムにも参加していた Jacques Greene 、そしてお馴染み Zinc に Diplo という有名プロデューサーが参加しているのは2011年のデビュー作(過去記事)と同様ながら、さらに最近出したアルバムが話題になっている Jessie Ware (sbtrkt のアルバムなんかにも参加してる) 、グライムを代表するラッパーである Wiley 、オーストラリア出身の女性ラッパー Iggy Azalea など、シンガーの方も旬な面子が参加していて、無料とは思えない豪華な作品になっている。

それはそれだけ Katy B が注目されているという事の裏返しでもあるのだろうけれど、ポップな四つ打ちの “Aaliyah” やファンキーっぽい “Got Paid” は面子の並び以上の面白みはなく、むしろ憂いのある歌声を聴かせる Jessie Ware や、トラックのグルーヴをきっちりつかんでラップする Wiley などゲスト陣の方に耳がいく。

しかしうっすらと切なさが漂う “Light As A Feather” と、ゆったりとしたトラックの上でたゆたうような歌を聴かせる “Danger” は魅力的で、アシッドっぽい音をアクセントにしながらも、淡いシンセで憂いを表現する Diplo と、アンビエントっぽいダブステップながら、固めの音を使ってその印象を変えている Jacques Greene のトラックも秀逸。

多分これだけ豪華な盤を出して話題作ったっていうことは、近々大きな動きがあるんじゃないかと思うんだけど、アルバム出るならちょっと期待しておきたい。

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CD2枚、ファイル5

SoulPhiction / Drama QueenDark Sky / Myriam EPTraxman / Heat EPNEWS / ポコポンペコーリャNEWS / ポコポンペコーリャBurial / TruantTwigs / EP

SoulPhiction / Drama Queen
Dark Sky / Myriam EP
Traxman / Heat EP
NEWS / ポコポンペコーリャ
Burial / Truant
Twigs / EP

今週買ったやつ。ファイルならいつでも買えると、ついつい買うの後回しにしちゃうんですが、そうするとこの前のまとめ買いみたいになっちゃって、結局あまり聴かなくなったりするので、細かく買うことにしたのさ。まぁその分お財布に厳しいんですが・・・。burial のはアナログ注文してあるんだけど、我慢できずに買っちゃった。 NEWS は一体どこに向かおうとしてるのかよく分かりません・・・。

KREVA / GO (PONYCANYON) CD

KREVA / GO (PONYCANYON)
http://www.kreva.biz/

2011年9月に発売された Kerva 5枚目のアルバム。

『心臓』(過去記事)、『OASYS』(過去記事)とシンセ主体の洗練された路線の作品が続いていた Kreva さんなんですが、今作ではその反動なのかドラムが前に出た曲が多くなっている。

んで、それ自体はある程度予想できたことではあるんだけど、 AOR 的なものからヒップホップに戻ってきてそれが生かされているのかというと、ちょっと私にはピンとくるものが少なく、作品の印象も薄く感じてしまう。

“微炭酸シンドローム” 以降の柔らかい感じはやっぱり好きなんだけど、これはこれで変化に乏しいってことだからねぇ。むずかしい・・・。

あと “蜃気楼” のブレイク部分が UR っぽくて吹きそうになったのは私だけですかね。

GO - KREVA

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Life Unfair / Lost Inside My Solitude (Self Released) mp3

Life Unfair / Lost Inside My Solitude
http://www.myspace.com/lifeunfair

イタリアのブラックメタル・バンド Life Unfairair が自身の myspace で配布しているミニ・アルバム(バンドに直接メールすれば CD でも売ってくれるみたいだけど)。

シューゲイザーっぽい粒子の細かいギターにシンフォニックなシンセ、幾重にも張られたノイズの膜の向こうで断末魔の叫びを上げているようなヴォーカルと、所謂アトモスフェリック・ブラックメタルと呼ばれる音そのものという感じで、正直このバンドならではという個性はあまり感じられないんだけど、基本的にこの手の音は大好きなので楽しんで聴ける。
あとギターにしろシンセにしろ普通にメロディアスで、それが前面に出ている場面も多く、また演奏は良くも悪くも軽いので、ヴォーカルさえ気にならなければこの手のバンドの中では聴きやすい部類な気がする。

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Negative Standards / VI-XI (Vendetta) mp3

Negative Standards / VI-XI
http://www.negativestandards.com/

オークランドのハードコア・バンド Negtive Standards が今年の5月に出した EP 。
(アナログも出てるみたいだけど、私はフリー・ダウンロード版)。

基本的には2ビートやブラストで突っ走るハードコアで、かっちりしすぎず崩しすぎず、それでいて勢いのある演奏はかっこいいの一言。また一方でこの手のバンドの弱点になりやすいスローパートでも、きちんとうねりがあるし、8分を越す “X” みたいな展開のある曲でも聴かせる構成力もあり、押し引き両方備えているところに実力を感じる。

まぁ何かこれだっていう強烈な個性があるかというとそうでもないんだけど、地味ながらもいい作品です。

ただ夜中に不意に見ると夢に出てきそうなジャケットが怖い・・・。

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Tyga / 187 (Self Released) mp3

Tyga / 187 (Self Released)

4年前にわずか18歳でデビューしたというカリフォルニア出身のラッパーさんのミックステープ。

どうやらもうすぐ出るシングルのプロモーションとして作られたみたいで、ほとんどがフリースタイルみたい(トラックも有りモノなのかな?)。

1曲目の “F %kn Crack” からして薄いシンセとカラカラとした軽いスネアが鳴るというトラックで、この手のトラックには食傷気味の私には若干きつい。また他の曲にしてもどこかで聴いたようなトラックが多く(有名曲の使ってて本当にどこかで聴いた事あるのかもしれないけど)、そこら辺の面白みはほとんどない。

一方のラップはというと、あまり抑揚のないのっぺりした感じで、これまたあまり好きなタイプではないものの、けっこうメロディアスなので意外に聴きやすい。
まぁそれでも正規盤には手は伸びないかな・・・。

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Perfume / LOVE THE WORLD (TOKUMA) CD+DVD

Perfume / LOVE THE WORLD (TOKUMA)
http://www.perfume-web.jp/

Perfume が今年の9月に出したコンピレーション。
普通移籍に伴うコンピっていいますと、適当に代表曲詰め込んだベストという印象が強いですが、そこをちゃんとしたコンセプトを持った作品を作ってもらえるというというところは、このグループがレコード会社からも愛されていたからなのか、事務所の力なのか、まぁ詮索はやめておこう。

ということで、本作はただのベスト盤ではなく、現在の世界戦略を意識してダンサブルな曲を集めたという事で、基本的に四つ打ちドンドンな曲が多いのですが、 “edge (⊿-mix)” みたいな攻撃的な曲もあれば、 “love the world” のようにポップな曲もあり、曲調の幅はそれなりに広い。

ただそれはあくまで「それなり」なだけであって、彼女たちの魅力の一端でしかなく、またこの手の曲にそれほど好きなものがない私としては、特別編集盤としての面白さも感じることなく、これだったら全編ミックスでもしてほしかったなぁ、という感じ。

あとこの盤だけに入ってるリミックスがイマイチなのも、この盤の魅力を殺いでいるかと・・・。

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