KORN / Untitled (virgin)CD

KORN
http://www.korn.com/

ドラマーの David Silveria の一時的な離脱により、私の大好きな Terry Bozzio をサポートに加えての8枚目。
なので私としては当然ドラムに耳がいってしまうんだけど、今回ドラマーが変わったせいなのか、それとも単純にサウンド・プロダクションの問題なのか分からないけど、今までに比べドラムの音がタイトで抜けのいいものになった。それによって前作などに色濃かったどこか靄がかったような空気が一掃され、そこから浮かび上がってきたのは、やはり彼らの楽曲志向になった現在の姿ではないかと思います。
それは彼らが Jonathan Davis の感情的爆発力にたよったヘヴィ・ロックではなく、バンドとしての音楽的な進化を選んだ『Untouchables』以降、様々な試行錯誤を重ねた一つの結実が見事にこのアルバムには刻み込まれているからで、路線こそ今までの総決算的な色合いの強いモノながら、楽曲のドラマ性は一層増し、かといって Korn らしいヘヴィーなグルーヴも失われていない。さらにメロディのキャッチーさもさることながら、それを歌う Jonathan Davis の幅広いスタイルを生かしたヴォーカルが素晴らしく、以前は感情に隠れがちだった彼の歌い手としての高い潜在能力がいよいよ開花した感じ。
ちょっとメロディの幅が狭いのが多少気にならなくもないけど、それでも総体でみれば Korn のキャリアの中でも屈指の傑作。この調子で行けば次作はさらに期待できそうだ。

Korn - Untitled
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fumiya tanaka / mur mur CONVERSATION MIX (とれま)CD

fumiya tanaka / mur mur CONVERSATION MIX
http://www.fumiyatanaka.com/

今ちょうど『あなたは戦争で死ねますか』という本を読んでいるから、というわけではないんだけど、昼間にたまたま731部隊についての番組を見まして。それが気になったので731部隊について調べてたら、なんか怖くて眠れなくなってきた。それでも、この本はちょっと読んでみたい。

日本初のミックスCDだった『I am not a DJ』、ミックス・プレイの中から10分ほどを抽出するという画期的なスタイルのミックスCDだった『DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE] 』と、DJにもミックスCDにも意識的に変化を求めてきた田中フミヤなわけですが、今回彼が考えたのは、プレイ中の思考を口に出し、ミックスと共に録音するというもの。まぁこの話自体は1,2年前からあったもので、個人的にはようやくという感じだし、しかも件のナレーションが収録されるのは9月に出るDVDの方で、これは普通のミックスCDっていうんだから、肩透かしな感じもしなくもないんですが、まぁとにかく田中フミヤ名義では久しぶりとなるミックスCD。

前作の『DJ MIX 1/2[MIX.SOUND.SPACE]』は先に書いたような手法的な目新しさもさることながら、今となってはハード・ミニマルからクリック/ミニマルに流れていく現場のドキュメントとしても重要な作品でした。では今回のミックスCDはというと、予想通りミニマル一色。レコ屋のポップには「パーティのピークタイムを収録」みたいなことが書いてありますが、これがピークタイムとはとても思えないほどの地味さ。なんだけど、一旦世界に入り込んでしまえばやっぱり彼のプレイは最高。
じっくりとグルーヴを動かしていく前半もいいんだけど、徐々に高揚感を増していく後半がやはりかっこいい。それに田中フミヤらしい、闇をさらに漆黒の闇で切り裂いていくような黒いグルーヴ(黒人っぽいという意味ではないです)が全体を貫いているのもうれしいところ。

とまぁ、内容的には文句はないんだけど、結局ナレーションはDVD買わないと聴けないし、そのDVDにもミックスCDは付くらしく、ちょっと存在として中途半端な感は否めないかな。いいんだけど。

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