kit clayton / grey amber (nummer)12″

grey amber
http://www.nummer-schallplatten.de/

私が聴き始めた頃のクリックというと、やっぱり farben 、 twerk 、 sutekh 、 kit clayton 辺りが主要アーティストだったと思うんだけど、気が付けば皆さん引退、とはいかないまでも(まぁ twerk はマスタリング業に専念してるっぽいけど)、あまり名前を聞かなくなったのはさびしい限り。
とはいってもこの4人の中では kit clayton って一番馴染みがないんだけど、そんな私でも、ミニマルのハード化への先鞭をつけたレーベルの一つである nummer から彼がリリースするというのは少々、というかかなり意外。しかもその音が、このレーベルの中でもかなりのバキバキ具合でさらにビックリ。
しかもよく聴いてみれば、曲のスタイルとしてはいたるところにミニマル・ダブの語法が使われていて、しかし構成する音自体はダブ・ステップに近いものもあり、でも聴いた感じはアシッド・ミニマルな感じもして、でもアシッド・ミニマルでこんなバキバキしたのってあるかというと、そんなこと聴いたことなくて、いや、実はただのエレクトロなんじゃない?、ってな気までしてしまう、なんとも変な曲。しかも総体ではきちんと踊れて盛り上がれる曲になってるんだから大したもの。ベテランの面目躍如たる1曲ではないですかね。テンションの高いA面に比べ、B面が妙に気の抜けたミニマル・ダブなのもいい感じです。

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Jichael Mackson / … wasn’t me (musique risquee)12″

... wasn't me
http://www.musique-risquee.com/

一応このブログはじめたときの裏テーマが、ミニマル/クリックの啓蒙だったんだけど(笑)、最近 J-POP とヒップ・ホップばかり紹介してる気がするので、ミニマル系をそろそろ。まぁアナログ聴く時間がないので、微妙に前のばっかなんだけど。

ということで、意外と早い段階で彼をこのブログで取り上げていて(過去記事)、いやぁやっぱりオレはえらいなぁ、などと内心ほくそえんでいる私なのですが、現在の彼の高評価というものは、所詮 DJ とマニアの中でだけなので、一体誰が分かってくれるのか、という感じではあるのですが。

などと、分からない人にはよく分からない愚痴から始めてしまいましたが、この冗談のような名前の Jichael Mackson は Boris Steffen の一人ユニットでありまして、デビューしてから年に1枚程度シングル出すだけとリリースペースは異様に遅いものの、そのどれもが高品質で評価自体はかなり高いお人。そんでこれは単独作としては2年振りとなる、多分3枚目のシングル。
『The Blow Job』では重く歪んだアシッド・ミニマル、そして2005年の『Breitling Orbiter 8』では空間的なアシッド・ミニマルだったんだけど、今作はちょうどその両方を合わせた感じかしら。重くダビーなベースラインと空間的で広がりのある上もの、と書くとミニマル・ダブみたいだけど、ベーチャン系の靄がかった感じに比べて、同じ空間的でもこちらは澄み渡った感じで、けっこう独特な音響空間。そして私が Jichael Mackson に求めているのもこの音響空間なので、今作もまた気持ち良いことこの上ない。さらに彼にしては珍しく、後半うっすらとメロディが入ってくるのもいいアクセントになってる。またまた傑作です。
これでシングル出すのはまた1、2年後、と思ったら、もうすぐ Hartchef Discos からもシングル出すようなので、そちらも楽しみ。

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Leah Dizon / Destiny Line

Destiny Line
http://leah-dizon.net/

「グラビア界の黒船」ことリア・ディゾンのファースト(ヒップ・ホップの黒船はどうしたんでしょう)。
なんかネットや雑誌見ると声が出てないという意見が多いみたいなんだけど、アメリカにいた頃のエロエロ路線ならともかく、今の可愛い感じからすればこんくらいでちょうど良いんじゃないですかね。それより問題なのは、アップ・テンポだろうとバラードだろうとどれも歌の調子が同じで、さらに曲の方もありきたりな打ち込みアイドル・ポップなので、まぁ正直飽きる。あと音が微妙に古い。中田ヤスタカのリミックスも期待ほど面白くなかったし。聞き流ししてる分には悪くないんですけどね。

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