KAT-TUN / KAT-TUN III -QUEEN OF PIRATES- (J-One ) CD+DVD

KAT-TUN III -QUEEN OF PIRATES-
http://www.j-storm.co.jp/kattun/

やはりメタラーな私としては、まずこのことから触れないわけにはいかないんだけど、 “LIPS” のベースって Billy Sheehan が弾いてるんですね。いやぁ、全然気づきませんでした。 B’z の “ギリギリChop” で弾いてたときとかすぐ分かったんだけどなぁ。さらに “DISTANCE” では、その Billy Sheehan にギターが George Lynch 、さらにドラムは Carmine Appice という面子で、これって80年代だったら間違いなくスパー・グループですよ。でも逆に今だと、思わず目を細めてしまいたくなるような面子なのも間違いないわけで、しかもこのメンバーだからって、曲の表情が豊かになったとかいう感じもないので、まぁどうでもいいんですけどね。

ということで、 KAT-TUN の通算3枚目のアルバムなんですが、第一印象としては、とにかくコンパクトにまとまったアルバムだなと。それは実際問題、ボーナス・トラックを除いた本編11曲の合計が43分ほどだという、収録時間の短さが一番大きいのだけれど、勿論それだけでもない。

今までの KAT-TUN のアルバム、例えばファーストの『Best of KAT-TUN』であれば、デビュー前の曲を中心に、ロックにポップス、ダンスに R&B など、様々なタイプの曲が収録されていたし、セカンドの『cartoon KAT-TUN II You』では、さらにレゲエやジャズっぽい曲も加えて広がりをみせていて、つまりは KAT-TUN の多面的な魅力を見せていた。

でもこの『KAT-TUN III -QUEEN OF PIRATES-』では、大雑把に分けると、 シングルに代表されるようなハードな曲と、ジャニーズらしい爽やかな曲の2種類しかない。しかしそれは、この作品の単調さを意味するということでは勿論なく、ある意味 KAT-TUN の魅力の大きな柱である、荒々しさと爽やかさの二つを前面に押し出す事によって、自分たちの得意なものだけで勝負したような力強さを感じさせる。さらにそれらの楽曲を巧みに配置する事によって、全体を弛緩させる事なく、一気に聴かせる事に成功している。

長大なイントロといった趣の、オリエンタルな “T∀BOO” から始まり、扇情的な “Keep the faith” でテンションを一気に上げ、物憂げな R&B の “AFFECTION ~もう戻れない~” と、両親への感謝を歌った穏やかな “MOTHER / FATHER” の間に、 KAT-TUN の中でも最重の部類に入るであろう “HELL, NO” や、パワー・バラードの “DISTANCE” を挟み込む事によって、テンションを下げることなく、シングルの “LIPS” 、 “喜びの歌” へ。その後は爽やかなポップ・ナンバーが続くんだけど、その3曲ともテンポが良く、さらに再会と別離を歌った最後の2曲が、憂いの中にも希望を感じさて、非常に気持ちよく聴きとおせる。

さらにこのアルバムでは、前作のソロ・ナンバーこそ収録されていないものの、亀梨君と赤西君以外の4人にもリード・ヴォーカルを任せた曲があることで、 KAT-TUN 全体の成長も印象付けていて、中でも KAT-TUN の他のメンバーにはない丸みのある声を生かして、今までになく柔らかな曲になった “何年たっても” での中丸君は素晴らしいし(あぁそうさ、私は中丸君大好きだよ)、亀梨君の声との抜群の相性をみせた “MOTHER/FATHER” での上田君も、今までどうも彼の声が苦手だった私からすると、かなりの収穫。

とまぁほぼ文句なしの作品ではあるんだけど、唯一不満があるとすれば、やはりもっとメンバーの音楽性が発揮された曲を聴きたかったというところ。果たしてジャーニーズのレコーディングにおいて、メンバーの音楽的権限というものがどれほどあるのかは知らない。しかし初回盤のボーナストラックである “12 o’clock” の冒頭での、中丸君のヴォイス・パーカッションと田中君のバック・コーラスと(多分。もしかしたら赤西君かもしんない)、赤西君の低音を生かしたヴォーカルの絡みを聴くと、もっと音楽的に挑戦した曲が聴きたくなってしまう。

それでも KAT-TUN の魅力がコンパクトに凝縮された本作の魅力には、ファンとしてはどうしても抗えないのも事実。さらにメンバーの音楽性の部分では、シングルの『DON’T U EVER STOP』である程度補完できるので、そう考えればそれほど不満もない。これがファーストを超える最高傑作かどうかは分からないが、現時点での KAT-TUN の力を見せ付ける傑作なのは間違いない。

シングルに続く

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“KAT-TUN / KAT-TUN III -QUEEN OF PIRATES- (J-One ) CD+DVD” への4件の返信

  1. いや、ほんとにこのアルバムは傑作ですよ。
    最近は10曲目の「OUR STORY」でしみじみとしてしまう。アグレッシヴな「愛のコマンド」も好きなんだよね。
    たしかにメンバー自身のインプットみたいなもんがあるのかどうかは知らないし、誰が全体のディレクションをとってるのかも知らないけど、嵐から抜けてった挑戦的な部分を逆にきっちり押さえることで、かなりエキサイティングに「聴ける」アルバムになっていると思う。

  2. >もりたさん
    最後の2曲の切ない感じはいいよねぇ。私も各曲について書きたいことは色々あったんだけど、長すぎるから止めときました。
    こうなってくるとライヴがますます楽しみなんだが、うん、頑張る。

  3. 初めまして。この記事のUPを心待ちしていたKAT-TUNファンです。音楽好きな男性の評価が嬉しいです。
    ”うん、頑張る。”って、もしかしたらライブ行かれるのですか?だとしたら益々嬉しくてついコメしてしまいました。男性がもっと増えて、ハードルが低くなるといいですよね?
                (オールドなロック好きのオバサンより)

  4. >いそじんさん
    心待ちにしていたなんていわれたことないので照れてしまいますが、どうもありがとうございます。

    彼らのCDが売れるのって、ジャニーズのなかでは男性からの支持があるからなんだとは思いますが、それでもまだまだですよね。もっと聴かれてもいいと思うのですが。

    あとライヴは、もうチケットの方は取ってもらったんですが、平日の最終公演なんで、仕事との兼ね合いが。まぁ是が非でも行くつもりです。

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