http://www.highgrade-records.de/
Lars Heinrichs & Sascha Hirtenfellner のコンビが2009年に発表したファースト・アルバム。
highgrade というと比較的ハードなミニマル・テクノをリリースするレーベル、という印象があるのですが、今作も1曲目の “Hubble” から、硬いキックに妖しいアシッド音が絡む漆黒のミニマル・テクノ。
それ以降の曲に関しても多少の差はあるものの、どれも暗くハードなミニマル・テクノなのだが、それでもハード・ミニマル的なはっきりとした音作りではなく、ミニマル的なベースとキックが一体になったような、そしてどんどん沈むこむような音作りがなされているのが印象的で、暗い音が好きな私としては嬉しいところ。
中でも揺らめくベースラインに男声ヴォーカルがのる “Dark Matter” は、最近この手のグルーヴがまとわりついてくる感じの曲を聴いていなかったので新鮮に聴こえるし、そのほかの曲に関しても完成度が高い。
名前が売れていないせいかこの盤はあまり話題にならなかったようだけど、これはなかなかの傑作だ。