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AGF こと Antye Greie-Fuchs のフリー・ダウンロード・アルバム。
私は彼女に関しては Vladislav Delay の彼女だか嫁さんだかってことくらいしか知らないので(違ったっけ?)、彼女の作品は聴いたことないのだけれど、他のアーティストの作品にヴォーカリストとして招かれることも多い人だけに、今作も自身のヴォーカルを多く取り入れたエレクトロニック作。
その中でもスタイルは多岐にわたっていて、自身の声をカットアップしたミニマル・テクノや、アンビエンスの中で揺らめくように歌う曲、他にもフィールド・レコーディングのものや、緩やかなミニマル・ハウスなど様々。中にはかなり実験的な曲もあったりするんだけど、作品全体の軸として彼女の声がきちんとした存在感を放っているので、その声の美しさを追っているだけで1枚聴きとおせてしまう。
そこはヴォーカリストとしての自分と、プロデューサーとしての自分を見事に両立させた、彼女のバランス感覚故なのでしょう。傑作。