Ricardo Villalobos / ACHSO (CADENZA) 2LP

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http://www.cadenzarecords.com/

最近気が付けば『メジャー』を読みふけっている毎日で、どうにもこうにも止まりません。

VIllalobos って日本でも最近知名度が上がってきたけど、彼の作品を熱心に聴いている人ってまだまだ少ない気がします。確かに安易な分かりやすさとは無縁のトラックは一聴地味だし、2枚出ているアルバムも『Alcachofa』はアブストラクトすぎるかもしれないし、『THE AU HAREM D’ARCHIMEDE』は実験的過ぎると感じるかもしれない。そんな人はこの作品はどうでしょう。って、アナログなんで聴く人かなり限定しちゃうんだけど。
Cadenza といえば Villalobos の盟友 Luciano が主催するレーベルであり、独自のアブストラクト・ミニマルを追求しながらも決してグルーヴを損なうことのない今最も素晴らしいレーベルの1つです。

そんなレーベル・カラーを意識してなのか違うのか、とにかくこの作品は最近の彼の作品の中でも特にダンス色が濃いんですよね。
とにかく圧倒的なのがA1!細かく刻まれるリズムの上でなるオリエンタルな響きの音色にまずモッてかれるんだけど、その後乾いたドラムの音に続いて硬いキックが入ってきた時のストレートな快感って、今までの彼にはあまり見受けられなかったものではないでしょうか。それからもノスタルジックなメロディを奏でる上ものと(これ何の楽器だろう?)リズムが付かず離れず不思議な空間を作り出していきます。
他の曲も、彼の変態系粘着質ミニマルでみられるような独自性を持ったまま、ダンサブルなグルーヴが前面に出ていて、そこら辺を物足りなく感じていた人の不満をかなり解消してくれるのではないでしょうか。そしてこの作品には、さすがにポップとまでは行かないにしても、何かすっきりとしたような明快さというものが感じられて私はそこを一番評価したい(蛇足ながら、以前 HEADZ の西山さんが「最近の Villalobos はポップに挑戦してる」って書いてたんだけど、その成果って事かしら)。そして何度も書いているように独自性は全く失われていないのだから、いやはや本当に素晴らしい作品です。

一応2月になったら iTunes で買える様になるみたいだけど、日本ではどうだろう。

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