Otto Von Schirach / MAXIPAD DETENTION (IPECAC)CD

MAXIPAD DETENTION
http://www.ipecac.com/

エレクトロニカの盛り上がりで Schematic が注目されたとき一緒に浮上したものの、以降はなんだか地味な存在になってしまった感の否めない Otto Von Schirach の、ちょっと何枚目か分からないんだけど2006年作。
この人は、ある意味尊敬の念を抱いてしまうほど一貫してジャケットの趣味が酷いんだけど、今回の毒々しさもかなりのもの。
音の方はいつも通り(っていえるほど作品聴いてないんだけど)のノイジーなブレイク・コア。でもジャケットから察するにUSヒップ・ホップのパロディになっているのか、それっぽいサンプリングが挟み込まれたり、音のほうもけっこうブリンブリンで、全編かなりパワフル。
でもさすがにずっと聴いていると疲れるというか、1回聴けば十分というか、やっぱりこういうのってどうものめり込めないのよね。

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Otto Von Schirach - Maxipad Detention
warszawa

GEOFF WHITE / Live: TokyoTokkyoKyokaKyoku (REALJO{K}E)CDR

Live: TokyoTokkyoKyokaKyoku
http://realjoker.or.tp/

このブログでは何度か紹介している RealJo{k}e のライヴCDRシリーズの新作。 Geoff White は昨年 background から『NEVERTHELESS』(関連記事)出した後に来日して、六本木の Colors Studio でライヴしてるんだけど、そのときの音源なのかな。私はその日行きたかったんだけど結局行けなかったので非常にありがたいリリースです。

で、まずほとんどの人がこの『東京特許許可局』というふざけたタイトルが気になると思うんだけど、なんてことはない、ライヴ中にこのフレーズが使われてるんですね。しかも発音が「トキヨゥトキヨキョカキョク」になってるから、微妙に早口言葉になっていないという。さらに冒頭でもコンピュータ処理した声で「ミナサンコンバンワ~(この後良く聞き取れない)」なんて言っておりまして、私テクノのライヴ盤でこんな挨拶聞くの、それこそ電気グルーヴ以来ですよ。まぁそんなことはいいですね。

このライヴ盤では最初と最後こそアルバムの “Otto” で挟み込んだ構成になっているものの、ダビーなクリック・ハウスだった『NEVERTHELESS』とは少々趣が異なる。その “Otto” はアルバムの中でも最もポップな曲だったので、ここでも軽快に始まりはするんだけど、徐々に曲がノイズにまみれていき、次第にビートも激しくなったかと思うと “Opposing Platforms” に流れていく展開がめちゃくちゃかっこいい。しかし『NEVERTHELESS』に近いのはここまでで、以降は期待しようなダビーな音響構築ではなく、四つ打ちのビートにノイズを中心とした様々な音を絡ませる、わりとエレクトロニカに近い印象のスタイル。しかしハードということはないにしろ、きちんとダンス・グルーヴは感じられて、さらに Geoff White らしい音使いのセンスが冴え渡っていて、これはこれで刺激的。
RealJo{k}e のこのシリーズって、普段の音源とは違う印象のライヴを出すことが多いけど、これもそんな感じ。これで1000円というんだからありがたい限りです。

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ROBAG WRUHME / THE LOST ARCHIVE 1998 – 2007 (musik krause)12″

ROBAG WRUHME / THE LOST ARCHIVE 1998 - 2007
http://www.musikkrause.de/

Luna Sea のカウントダウン、すげぇ楽しみにしてたのに、結局再結成1日だけかよ。継続的な活動を激希望。

相変わらず仕事量の多い Robag Wruhme さんの、その名の通り未発表曲集。もうすぐ出るCD盤から4曲抜粋して、さらにこの12インチだけの2曲足したもの。
少し前に紹介したリミックス集のほうも四つ打ちじゃない曲がけっこうあったんだけど、今作は全部ブレイク・ビーツ、またはブレイク・コア。CDの方は何曲か四つ打ちのテクノもあるみたいなんだけど、今の彼のモードがわりとブレイク・ビーツなんですかね。まぁ最近のジャズ路線とかもわりとそっち系だもんね。
1曲目が “OUTRO” で最後の曲が “INTRO” という人を食ったものながら、リミックス集の隠しトラックだったブレイク・コア “BAKKENVESPER” や、ジャジーなアブストラクト・ヒップ・ホップの “OLD SACK (ROBAG WRUHME REMIX)” とか、いずれもユーモアと美しさが同居した彼らしいトラック。
でもねぇ、やっぱり私が聴きたいのは四つ打ちの曲なんだよなぁ。昨年の大傑作『Papp-tonikk EP』以降、クオリティこそ下がっていないものの、結局あれに匹敵するような作品は作れていないわけで、そこでこういう違う方向性のもの出されても、やっぱちょっと違うわけですよ。まぁ過去の音源集なんだから目くじらたてることもないんだけどさ。

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Robag Wruhme - The Lost Archive (1998-2007) - EP

mint / after school makin’ love (P-VINE)2CD

mint / after school makin' love
http://minchan.blog22.fc2.com/

あつい、アツイ、暑い。いまさら私が書かなくっても皆さん思っているんでしょうが、とにかく毎日暑い。なので何もやる気がおきずに、ただただ怠惰な日々を送っているのですが、そんな時にこのアルバムをだらりと聴いているのが気持ちいい。韻踏合組合を脱退してから3年、 MINT の超待望の初ソロアルバム。

MINT のブログを以前から見ていたので、彼が普段は日本のヒップ・ホップを聴かない人間なのはなんとなく知っていたんだけど、今作では US っぽい重量感のあるトラックがほぼ全てを占めてる。しかしそんなことまるで意に介さないように、あの印象的なもっさりした声で淡々とラップをしていく。以前のような抑揚の利いたスタイルからすると、ここでの淡々としたラップはトラックとの違和感を感じさせるのは事実。しかし言葉の間からどろりと溶け出すユーモアは相変わらずで、そのユーモアが違和感を呑み込むことによって、非常に歪んだ独自性を感じさせる。そしてリリックの方に目を向ければ、相変わらずロリコンネタ満載なのだから本当に酷い。っていうか最高。

さらにボーナス・ディスクの方では自身の音源を、日本ではあまり馴染みのないチョップド&スクリュード(ものすごく簡単にいえば、極端に BPM を落としてミックスする手法)を使ってミックスしていて、彼のユーモアがより分かり易く感じられて、こちらも最高。
それにしても、この今にも溶け出しそうなほど遅いミックスは、今日みたいなうだるような暑さの中聴くには最高ですな。はぁ、暑い・・・・。

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Shellac / Excellent Italian Greyhound (Touch & Go)LP+CD

Shellac / Excellent Italian Greyhound
http://www.touchandgorecords.com/

いわずと知れた Steve Albini 率いるバンド、 Shellac の前作から7年ぶりとなる4枚目。今回も前作同様アナログには同内容のCDが付いてます。
やっぱり私にとって Steve Albini の魅力といいますと、バンド、プロデュース作問わず音そのものでありまして。ものすごく分かり易く書くと、あのギャギャーン!って感じのギターの音と、ドカンドカンいうドラムの音がたまらんのですよ。そしてその音が一番気持ちよく聴けるのが Shellac なわけですよ。しかし今作ではあの独特のエコーがかったような残響音がなくなって、より生々しくなりましたね。そのせいか以前より音圧的に物足らない感じはするんだけど、その分ギターのジャキジャキ感が増して、コレはコレで気持ちいい。
そのほか細かいところをみていけば、以前より隙間が多くなったとか、ミニマルなフレーズでじらす場面が減って分かりやすくなったとか、それに伴って緊張感に少し欠ける感じがするとか、不満がなくもないんだけど、結局のところ Albini の音が気持ちよく聴ける、という一番重要なところはそれほど崩れていないのでわりと満足。
あとは一度でいいからライヴが見てみたいなぁ。

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Mark Pritchard & Steve Spacek / Turn It On (Sonar Kollektiv)mp3

Mark Pritchard & Steve Spacek / Turn It On
http://www.sonarkollektiv.com/

Global Communication の Mark Pritchard と Spacek の Steve Spacek が組んでの初シングル。 Global Communication は全然聴いたことがないし、 Spacek に関してもそれほど評価している方ではないので、なぜこの二人が組むことになったのかは知らないんだけど、たまたまレコ屋で視聴したらよくて、さらに iTunes Store で買えたので購入。
Global Communication のときはアンビエントやってたみたいなんだけど、ここでは時流に反応したのかダブ・ステップ。しかしコレがかなりかっこいい。ドラムはブロークン・ビーツに近いモノなんだけど、スネアにダブ・ステップらしい独特のタメがあって、さらにそこに絡むブリブリしたベースも気持ちよく、なるほど、これは今までありそうでなかった新鮮さがある。まぁ個人的には Steve Spacek の歌は別にいらなかったんだけど、それでもこの音楽性のまま進むなら、是非是非アルバムを聴いてみたい。

Mark Pritchard & Steve Spacek - Turn It On - EP

CD2枚

DE DE MOUSE / east end girl
ditch / ditch weed

なんかいつの間にかタワーもポイント・カード新しくなってるのね。おかげで期限が今日までだった私のカードの期限が1年延びました。

CHAGE and ASKA / DOUBLE (UNIVERSAL)CD

CHAGE and ASKA / DOUBLE
http://www.chage-aska.net/

Chage and Aska 、というと以前のインタビューで非常に印象に残っている発言がありまして。あれはたしか『Super Best Ⅱ』発売のときのタイミングで、彼らの過去作を自身が解説していくという趣旨のものだったと記憶してます。それで彼らのデビュー作の『風舞』の1曲目 “追想” は瀬尾一三作曲のインストなんだけど、それを指して Aska は「自分たちのデビュー作の1曲目を自分たちの曲で飾れなかったのは屈辱だった」みたいなことを言ってたわけですよ。普通ぽっと出の新人が大先生に曲書いてもらったら適当に「光栄です」とか言いそうなもんなんだけど、ずいぶん気骨のある人だと思ったものでした。

まぁこの発言はちょっと極端な例としても、私にとっては Chage and Aska は頑固な音楽職人というイメージが強いんだけど、それが甘いメロディや大仰なアレンジに隠されて、世間にイマイチ伝わってない感じがするのも事実。

しかし今作はずいぶん変わった。と書くとものすごく硬派な音楽性になったのかと思われるかもしれないけど、逆にかなりユルイ。なんたって1曲目のタイトルが “パパラッチはどっち” ですよ。これが南国風味のユルユルポップス。しかし次の “Wasting Time” が重厚なハード・ロックできりりと締める。それ以降もゆったりとした曲が中心ながらも、要所要所で引き締まった曲を挟む絶妙なバランスをみせる。しかもユルイユルイといっても最近の若造のようなただダラダラしたようなものではもちろんなくて、キャリアに裏打ちされた余裕からくるゆとりが感じられる大人のポップスになっている。
しかし今作は曲が素晴らしく良くて、特に Chage 。いつもだとアルバムの自身作曲の割合が Aska が7で Chage が3という感じだったのが、今作ではちょうど半々になってるんだけど、それも納得の良曲揃い。
前述したように今作を聴いただけで彼らの硬派な姿勢が伝わるかは分からないけど、一貫して高い音楽性を求めていたからこそ、今作のように余裕と完成度を両立出来たわけで、彼らの25年以上になる歴史に恥じない名作。

CHAGE & ASKA - DOUBLE
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Cocco / きらきら

Cocco / きらきら
http://www.cocco.co.jp/

通産で6枚目、復帰してからは2枚目となるアルバム。
前作の『ザンサイアン』同様肩の力が抜けたアコースティック・ポップが中心で、デビュー時の轟音グランジ路線はどこへやらという感じなのですが、どこか中途半端に思えた前作と比べると、 Cocco の声がより純粋無垢に響いていて、これだったら前作のような物足りなさはあまり感じない。それに楽曲の幅自体はそれほど広くはないんだけど、わりと短めの曲がテンポ良く流れていくの非常に聴きやすい。それに今回は “花うた” を筆頭に良い曲揃い。
正直この人はもう聴かなくてもいいかなと思ってなくもなかったんだけど、これならまだまだ長い付き合いが出来そうです。

Cocco - きらきら
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