Skoozbot / The Rising Sap (Plus 8) mp3

Skoozbot / The Rising Sap
http://www.plus8.com

なんだかんだで Adam Beyer が2005年に plus 8 から出した『a walking contradiction』(過去記事)って、それ以降の Plus 8 の方向性を決定付けたのかな、と思うんですが、この Skoozbot による EP も、今では Plus 8 の主流のスタイルになった感のあるグルーヴィーなテック・ミニマル。

サブ・レーベルである m_nus が引き算の美学を追及しているのに比べ、 Plus 8 の方がはるかに動きのあるものが多いわけですが、共通してるのはどちらもすごく機能的なんですね。そして機能的っていうことは、ある種型にはまりやすいともいえるわけで、その方に収まらずに非常に刺激的なときもあれば、そうじゃない時もある。

んで、この作品に関しては、機能的で終わっちゃってますかねぇ。ここに収められたトラック自体には特に不満はないながらも、別にこの人じゃなくても、っていう感じがしてしまうのですよ。

まぁ私が以前ほどミニマル聴かなくなったので、トラック毎の微妙な差異を見つけづらい、というのは否めないんだけど、ミニマルでそれをいっちゃぁ身も蓋もないしなぁ。

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Jens Zimmermann / Space Migration 3000 (Treibstoff) mp3

Jens Zimmermann / Space Migration 3000
http://www.treibstoff.org/

Jens Zimmermann が今年の頭の方に出したシングル。

今作も収録された2曲とも10分を越す長尺なんだけど、表の “Hey Freak” なんかは、ラテンっぽいパーカッションと、ブリープっぽい歪んだシンセ音のおかげで結構聴きやすい。でもリズムが淡白なのはこの曲も同様で、やっぱどこか物足りないんだよなぁ。
それに比べるとミニマル・ダブな “Sequenz 31” の方が、ベースラインが加わっている分、リズムにうねりがあって好きですかね。

でもこういうの聴いてると、キック中心のハード・ミニマル聴いてたころから、自分の趣味が如何に変わったかを感じますね。むしろ昔に聴いてた方が好きになってたのかも。

Jens Zimmermann - Space Migration 3000 - EP

Jens Zimmermann / C30 (INTERNATIONAL FREAKSHOW) mp3

Jens Zimmermann / C30
http://www.internationalfreakshow.com/

80年代から活動しているベテランながら、最近ミニマルな作風にシフトして人気の Jens Zimmermann のダブルパック。

短くても10分弱、長いものだと13分以上にもなる長尺曲ばかりが収録されていながら、ほとんどの曲がこれといった展開もなく、上モノといえばうっすらとパーカッションがのるくらいで、あとはエフェクトの抜き差しだけで引っ張るという、相当硬派というか地味なもの。

個人的にはそういうミニマルなのは大好物なので、この作品も支持したいところなんだけど、どうもあと一歩のところでのめり込めないのは、この人ちょっとリズムのヴァリエーションに乏しいのよね。なんかホント淡々とキックがリズムを刻むだけで(しかもそのキックの音も似たり寄ったりだし)、曲の構造以上に地味な印象を受けてしまう。

基本的に好きなタイプの曲なのは間違いないんだけど、もう一味欲しいところです。

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Basti Grub / Ich Reit Durch Wolfersheim (Hohenregler) mp3

Basti Grub / Ich Reit Durch Wolfersheim
http://www.hoehenregler.com/

この前ちょっと書いた、最近人気のパーカッシブなビートの上にオリエンタルなメロディを乗せる作風で、注目を集めているのが、 Guillaume & The Coutu Dumonts と sis 、そしてこの Basti Grub ですかね。

とはいっても私はこの人の事全然知らなくて、なんとなく人気があるのは伝わってきていた前者二人に比べると、なんか唐突に注目を集めだしたような印象でして。そしてそれに輪をかけるようにこのシングルも不思議なシロモノ。
淡々と四つ打ちで刻み続けるキックと、その上にのるガムランなどのパーカッションのみがリズムで、いまどきのミニマルにしては珍しくベースは一切なし。そして上ものはかすれ気味の笛の音と、散文的にうっすらと自然音のサンプルが鳴るのみ。そんな曲を多少の音の抜き差しだけで、ほとんど展開ないまま引っ張るんだから、それだけで褒めてあげたくなりますが、何度も聴いているうちに、こちらもその妖しいループにはまり込んでしまうんだからたまらない。
裏面も全然違うタイトルながら、実質同じ曲で、裏表合わせて19分弱、精神を変な方向に持っていってくれる。こういうのを「実用的」っていうんだろうねぇ。

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Naked Music / Re-Creation (Naked Music) mp3

Naked Music / Re-Creation
http://www.naked-music.com/

四つ打ちを色々と聴くようになってからけっこう時間は経っているのですが、それでも未だに直球のハウスって少し苦手でして。しかしそんな私でもなぜか昔から Naked Music だけは好きなのです。いや、まぁ Naked Music が直球のハウスなのかは分からないけど、ハード・ミニマルしか聴いていなかったような時期でも、唯一聴けたのが Naked Music でした。

でも最近はこのレーベルの音源を聴くこともほとんどなくて、レーベル自体もそれほど活発に動いてはいなかったようなんだけど、久しぶりの作品となるのがこのアルバムで、 Blue Six の名義で知られる JAY DENES によるアルバム。

このレーベルの音のどこが好きかって、それはやはりエロいところなんですけれども、そのエロさを極端なまでに洗練させて、シティ・ポップスかよ、ってな域まで大人の雰囲気むんむんなのが魅力的。そしてそれだけで終わらずに、どの曲もゆったりとしていながらも、しっかりとしたリズムを持っていて、ダンス・ミュージックとしての側面を御座なりにしていないので、普段ミニマルに慣れた耳でも聴きやすい。

まぁ難をいえば、音が昔からほとんど変わっていないといえばいないんだけど、これに関してはもうお家芸といいますか、このレーベルはそれで全然問題ない気がします。そうやって思えるハウスのレーベルも、私には Naked Music くらいだしね。

Naked Music - Re-Creation
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BENGA / DIARY OF AN AFRO WARRIOR (TEMPA) mp3

DIARY OF AN AFRO WARRIOR
http://www.tempa.co.uk/

今年の春頃に出て、早くも2008年のダブ・ステップを代表する傑作といわれたこのアルバムなんですが、気がついてみれば、ダブ・ステップの予想以上の動きの速さと、それ以降の Benga 本人の動きが鈍かったのもあって、なんか印象薄れちゃった気がするのは私だけでしょうか。

まぁでもそれもしょうがないかなというのが正直なところで、ちょっとこのアルバムっていろんなタイプのダブ・ステップを披露してはいるものの、特にこれといった新機軸が打ち出せてないように思えるんですよね。リリース当時メディアでいわれていたほど、テクノの要素が強いとも思わないし。それにダブ・ステップとしてはともかくとして、ベース・ミュージックとしての魅力に乏しいのも、個人的にピンとこない一因かも。

でもこの人 Skream と一緒で20代前半と若く、ダブ・ステップの今後を担っていく逸材なのは間違いないとは思うので、これからに期待します、と書いておこう。

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ZIGEN / 語録 (じげん工房本舗) CD

ZIGEN / 語録

神戸の蟹バケツシンドロームというクルーの一員だという ZIGEN の、昨年出たデビュー・アルバム。

この人の音楽を聴いて、まず一番に耳に飛び込んでくるのは、無理矢理変調でもさせて高くしたような独特な声で、はっきりいってこの声は好き嫌いの分かれるところだとは思うんだけど、軸となるべきラップが、この声の生み出すユーモアを生かしながらも、非常にしっかりとした実力の伴ったもので、慣れてしまえばむしろクセになる。

さらにトラックもファンキーなものからメロウなものまで、基本オーソドックスなものながら、しっかりとグルーヴで土台を支えていて、声の印象に引っ張られて突飛なものになりすぎるのを抑えている。中でも神門が参加した “高速道路” での、言葉の隙間から哀愁が零れ落ちるラップは、この路線の曲をもっと聴きたいと思わせるには十分なもの。

最近セカンド・アルバムが出たばかりなので、そちらも聴いてみるかな。

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GIRL NEXT DOOR / 偶然の確率 (avex) CD

GIRL NEXT DOOR / 偶然の確率
http://girlnextdoor.jp/

別段好物というわけではないんだけど、ふとした瞬間にファンタとかマックとか、添加物の多そうな食べ物(実際はどうだか知りませんが、イメージとして)が食べたくなるときがあるんだけど、それと同じようなことが音楽でもありまして。ではそのような時に、私はどんなのを聴くかといいますと、まさにこの曲ですよ、 GIRL NEXT DOOR のデビュー曲である “偶然の確率” 。

なんでもこの人たちは avex の20周年である今年送り出された大型新人らしいんだけど、もう私は CM で聴いた瞬間にもってかれた。昔 ELT がデビューした時も、ただでさえパチもんくさい globe の、またさらに三流コピーのような風情にしびれたものだけど、この GIRL NEXT DOOR も、この J-POP の進化など何もなかったかのような(実際なかったのかもしれないけど)、どこからどう聴いても avex 意外ではありえないような王道の打ち込み J-POP で、とにかくスゴイ。

イントロのギターが鳴った瞬間、そのあまりに90年代な音色にクラクラするんだけど、それ以降も、曲にしろ歌詞にしろ音にしろ、構成される要素の全てにオリジナルなものが一切なく、 trf 以降の avex の語法を駆使したものになっていて、逆に最近の avex にはない王道感を強く感じる。もうすぐ21世紀も10年経とうというのに、こんな音を鳴らせるのは、よほどの天才かアホかのどちらかだろう。
そして後ろで演奏してるおっさん二人はどうだか知らないけど、少なくとも歌っている女の子に関していえば、自分の歌、及び音楽が最高であると信じて疑ってないような堂々としたたたずまいのヴォーカルで、そこが素晴らしいし、でも実際には、音程はともかくとして、声に躍動感がなくて平板な印象しか与えないのも avex っぽくて個人的にはツボ。歌詞が誇大妄想気味なのも、小室哲哉っぽくていいし。

まぁ正直いえば、全てにおいてディフォルメがきつすぎて、この曲がいいのか悪いのかもよく分からないんだけど、好きか嫌いかでいえば私は大好き。なんかこうなってくると day after tomorrow を聴いてこなかったことが悔やまれるが、まぁそんなことはどうでもいい。彼らにはこのまま、時代の徒花として添加物にまみれた曲を量産してほしいなぁ。

GIRL NEXT DOOR - 偶然の確率 - EP

ZEEBRA / The Anthology (PONYCANYON) CD

ZEEBRA / The Anthology
http://www.zeebra.jp/

相変わらずどうでもいいことから書かせていただきたいんですけれども、最近の Zeebra で驚いたことといいますと、やはり YouTube にアップされた MTV を批判した動画でして。
とはいっても、これを見て未だにシマウマの鼻息は荒いんだなぁ、とか思ったとかではなく、やはり気になったのは Zeebra の生え際の後退具合でして。今までそれほど気にしたことないんだけど、この人の頭ってこんなでしたっけ。まぁあれだけ髪型ころころ変えてれば髪も傷むよなぁ、とは思うけど、あれはどうなんでしょうか。これが例えば K DUB とかだったら、笑いものに嘲笑のネタが増えるだけだから、それほど気にすることでもないのだろうけど、 Zeebra ってキャラ的になしだと思うんだけど、彼は今後どうするのだろう。
ってなんか冗談っぽく書いてはみたけど、これをネタに彼をバカにしようとかいうことではなくて(っていうか私もそれほど頭皮には自信ないし)、これは少し大袈裟にいえば、ヒップ・ホップが老いとどうやって折り合いをつけるのかということだと思うのですよ。ヒップ・ホップという音楽自体がまだまだ若いものだから、日本はおろかアメリカでも老いというものを意識させるヒップ・ホップって聴いたことがないんだけど、なんだかんだでイケイケでブリンブリンな価値観が主流のヒップ・ホップにあって、老いというかなり縁遠い、しかし確実にやってくるものとどうやって対峙していくのか。さらに日本のヒップ・ホップに関していえば、成熟というものさえもほとんど示せていないのが現状なわけで、そう考えると、これからの第一世代の動向というのは注視するべきなのかなぁという気がする。
まぁ ECD とかそういった意味において、ある一つの方向性は示せてるのかもしれないけど、あの人は特殊だからなぁ。そうするとなんだかんで Twigy が一番上手く年を重ねてるのかな(まだ新作聴いてないけど)。

今年はなんでも Zeebra がラップ初めて20周年だそうで、それを記念したベスト盤。

私がはじめて日本のヒップ・ホップを聴いたときの印象というのは、とにかくトラックがしょぼくって、さらに日本で独自のものになりすぎてヒップ・ホップ感があまりにも薄い、というものだったんだけど、そんな中にあって、 Zeebra だけは『Rhyme Animal』のころから強烈なヒップ・ホップ感を放っていて(まぁそのヒップ・ホップ感がなんなのかと問われると、ちょっと言葉に詰まるんだけど、少なくとも日本語ラップのようにラップだけで完結するものではない)、それだけで彼は特別な存在なんだけど、さらに Zeebra は本場の音をすばやく翻訳して、自らが前面に出ることによってヒップ・ホップを広めてきたんだから、彼の功績というのは改めて評価されていいもののように思います。

しかし私が彼のすべてを評価しているのかというと、もちろんそんなことはなくて、 Zeebra ってメジャー志向のわりに、ここぞというところでどうも毒が飲めないんだよね。だってさ、自分のことを尊敬してる小僧っ子がさぁ、自分のスタイルちょっと真似たから公開処刑って、どう考えたって大人気ないだろう(降谷建志という才能を潰したという意味で、未だに私はあのことを根に持っている)。それ以外でも、彼がもっと長い目で考えて、汚れ役にさえなれば、現在の日本のヒップ・ホップって全然違う広がりをみせてたと思うのだが。

あとこうやって昔から現在の曲を聴いてみると、彼って昔に比べるとフロウの幅がむしろ狭まってる気がするのは私だけでしょうか。日本のヒップ・ホップのクラシックをつなぎ合わせたビートの上でラップする “Jackin’ 4 Beats” は、ベスト盤という性質を考えればなかなか興味深いものだとは思うんだけど、せっかくビートがコロコロ変わるのに、 Zeebra のフロウが画一的じゃなんに面白みになかろうに。

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