BEST SINGLE of 2008

  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. truth/風の向こうへ
  3. BACK TO ILL
  4. VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. MISSED CALLS EP
  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. 嵐 / truth
  3. Ill Slang Blow’ker / BACK TO ILL
  4. RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. BYETONE / PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. TRG / MISSED CALLS EP

ここ2年くらいは、 ecrn award の方に投稿していたので、このブログには年間ベストについては書いてなかったんだけど、4周年の企画の時に過去の自分のベストを見直してみて、自分でもなかなか面白かったので、今年はちゃんと書こうかと思います。

んで、まずは今年よく聴いたシングルを10枚。

例によってこのブログで紹介したのが半分しかないのがなんなんですが、とりあえず N9N の1位は文句なし。久しぶりにヒップ・ホップらしいヒップ・ホップが堪能できた至高のシングル。2、3、4の充実振りは記事に書いた通り。5はフリー・ダウンロードの音源なんだけど、こういう感覚を常に忘れないからこそ、この人のファンはやめられないなぁ、と改めて感じました。6は地味ながら、今年最も美しさを感じたミニマル/テクノ。7は文句なしで NEWS の最高傑作。8は今年の raster-noton のダンス志向を最も分かりやすく表現していたという意味でも忘れられぬ1枚。9はダブ・ステップとミニマルの融合という点で、最も面白い回答の一つでした。シングル2枚同時発売で、どっちも良かったんだけど、1枚選ぶならこっちかな。10は最近のダブ・ステップのレイヴっぽい方向性の中でも、こういうのが増えたらいいなぁと。

簡単ですがこんな感じ。
一応今年の更新はコレで最後になります。明日は年間ベスト・アルバムについて書きたいと思います。

それではみなさん良いお年を。

Scuba / A Mutual Antipathy (Hotflush) 2LP

Scuba / A Mutual Antipathy (Hotflush)
http://www.hotflushrecordings.com/

少し前に Resident Advisor の今年のベストアルバムが発表されておりまして、全体的にはあまりにも妥当すぎる選盤だなとは思ったものの、その中で以外だったのはこのアルバムが20位に入っていたこと。そういえば「remix」に載っていた beatport の年間ベストにもこのアルバムが入っていたけど、海外では評価高い作品なんですかね。
ということで Hotflush を代表するアーティスト、 Scuba の待望のファースト・フル。

今年のダブ・ステップといいますと、 Benga のドス黒さ、 SkreamZomby のレイヴのり、 2562 のダブへの深化などが目立っていたのかなという感じですが(結構適当に書いてます)、この『A Mutual Antipathy』はそのどれとも違う、アンビエントっぽいダブ・ステップ。

って書きますと、ダブ・ステップの重量感と、アンビエントの浮遊感をどう融合させるのかって感じですが、ダブ・ステップのリズムの質感はそのままに、しかし重量感を減らし、さらに浮遊感のある上モノを前面に出すことによって、ものすごくギリギリ、かつ絶妙なラインに落とし込んでいる。

まぁその分、当然のようにダブ・ステップのダンス・ミュージックとしての側面は弱くなっているんだけど、ダブ・ステップとアンビエントという、一見相反するような要素を融合させたアイデアは非常に面白いし、それをここまでの完成度に仕上げたのもお見事。あとはジャケットがこんなんじゃなければ、文句無しだったんだけどねぇ。

試聴
Scuba - A Mutual Antipathy
amazon

Soul Designer / Evolutionism (third ear) CD

Soul Designer / Evolutionism (third ear)
http://thirdear.s12.coreserver.jp/

これは出たのも聴いたのも2007年なんですが、なんとなく。

自分の中で Soul Designer の前作『WALKING ON THE LITTLE CLOUD』は非常に思い出深い作品なんだけど、あれは確か『Sleeping Madness』が出たとき。 Ken Ishii が「そろそろテクノもクラブ・トラックばかりではなく、ちゃんと曲として聴けるものを作るべきではないか」みたいなことを言っておりまして。まぁその『Sleeping Madness』がその言葉どおりの作品だったかというと正直微妙なんだけど、その言葉は非常に印象に残っております。
そしてその言葉をそのまま体現するような作品が『WALKING ON THE LITTLE CLOUD』で、さらに同じように曲として素晴らしい MEXICO 『PARK AVENUE』、 kaito 『Special Life』という傑作も発表されていて、自分の中で非常に新しく感じたものでした。

まぁそんな思い出があるもので、今作のファンキーなデトロイト路線ってちょっと違うかなぁ。ヨーロッパのデトロイト・フォロワーに多い洗練された部分を保ちつつ、しかし多くのフォロワーが見落としがちなリズムの粘りもあって、すごく見事な作品だとは思うんだけど、ん~、やっぱ自分の勝手な思い入れですかね。これで思いっきりメロディに寄った曲が2、3曲入っていれば、また印象が全然違ったような気はするんだけど。

試聴
Soul Designer - Evolutionism
amazon

Eccy / FLOATING LIKE INCENSE (SLYE) 2CD

Eccy / FLOATING LIKE INCENSE (SLYE)
http://eccy.blog96.fc2.com/

これは出たのは2007年だけど、聴いたのは2008年なアルバム。 shing02 が参加したミニ・アルバムが話題になった Eccy のファースト・フル。

私が日本のトラック・メイカーを気にしていた時期って、わりとアブストラクトやエレクトロニカとの交配が盛んだったので、それらと比べるとずいぶん直球のヒップ・ホップだなぁという感じ。ではそれが良くないのかというとそんなことも無く、逆に他の方向性に行きそうで、でもやっぱりヒップ・ホップなのが面白い。あとアブストラクトみたいにベース中心でグルーヴを作らずに、ドラムを中心に組み立てているので、重すぎず聴きやすいのも良い。
参加している MC も、変に有名どころを起用することなく、自分の周りの人たちをフック・アップしてるのも好感が持てるし、実際みんないい仕事してる。まぁ難をいうと、清野栄一とかいう人のしゃべりがナルシスティックで気持ち悪くて、さらにトラックがアルバムでも上位に入るカッコよさだけに、ものすごくもったいない気がする。

試聴
Eccy feat. オロカモノポテチ & サイプレス上野 - Floating LikeIncence
amazon

capsule / MORE! MORE! MORE! (YAMAHA) CD

capsule / MORE! MORE! MORE! (YAMAHA)
http://www.capsule-web.com/

アルバムが出れば何だかんだで聴いてしまう capsule の約1年ぶりのアルバム。

とりあえず第一印象としては、音が軽くなりましたかね。まぁ実際前作『FLASH BACK』(過去記事)とちゃんと聞き比べれば、それほど音自体が軽くなってるわけではないのは分かるんだけど、1曲目のイントロに続いて流れる “more more more” の、あまりに80年代なシンセの印象に引っ張られちゃいますね。しかし、作品全体でいえば、その軽やかさを生かしたポップな内容かというとそんなことも無く、やっぱり今時なエレクトロな内容で、ちょっと自分の好みとは合わないですね。
あとこの人のポップ・センスというのは、確かに目を見張るものがあるのかもしれないけど、例えば Justice なんかと比べると、中田ヤスタカってディストーションかかった音作りがあまり上手くないように思うんだけど。その点も、このアルバムの質を下げている一因に思える。

試聴
capsule - MORE! MORE! MORE!

Access Denied / Animals In Space (KDB) mp3

Access Denied / Animals In Space (KDB)
http://www.myspace.com/kdbrecords

Andrey Mute と Pasha Joint の二人によるロシアのユニット Access Denied のシングル。

彼らに関しては調べてもあまり情報が出てこなかったので、詳しいことは分からなかったんだけど、まだそれ程キャリアのある人たちではないみたいですね。しかしこの作品はジャケット同様、非常にユーモアとアイデアに溢れた非常に面白い作品。

まず表題曲の “Animals In Space” は、非常に疾走感のある軽快なテック・ミニマル。わりとこの手の曲って、硬質にしてとにかく機能的な方向に持ってくことが多いように思うんだけど、ここでは動物の鳴き声などのサンプリングを色々盛り込んで、かなりユーモラスな雰囲気にはしてるんだけど、けっしてグルーヴがおろそかになっていないから機能的にも過不足無く、総体としては非常にカッコいいという、なかなかミニマルにはない感じの曲。

そしてそれは裏の “Tape Dance” に同様で、ここではさらにホーンやカントリーっぽい歌のサンプリングを乗せて、さらに賑々しくなっているんだけど、この曲に関してもやはりポップでありながらもテクノとしてのカッコよさというものが損なわれておらず、やはりこういうところに新世代らしいボーダレスな感覚が現れているようで面白い。

Kaiserdisco と Patrique による、それぞれの曲のリミックスも、原曲の機能性をさらに引き出していて文句なし。ちょっとこのユニットの今後の動きは注目しなければなるまい。

試聴
Access Denied - Animals In Space

Gaiser / Blank Fade (m_nus) mp3

Gaiser / Blank Fade (m_nus)
http://www.m-nus.com/

そういえばここ何週間くらい、 DrecomRSS に RSS が送信できていないみたいなんだけど、他の RSS リーダーはどうなんでしょうか。多分プラグインいじったのが原因だと思うんだけど、直し方がさっぱり分かりません。

今年はずいぶん積極的にアルバムを発表してきた m_nus ですが、 Jon Gaiser こと Gaiser の初アルバム。

m_nus のアーティストというと、 Richie Hawtin 直径のアシッド・ミニマルを作る人が多い印象があるんですが、この作品に関しては比較的アシッド成分は薄め。その代わり漆黒の闇に沈み込むようなディープ・ミニマルが多く、全体を通して相当地味ではあるんだけど、グルーヴにきちんと躍動感があるので機能性は高い。

まぁ言い換えると、家で聴くよりはクラブで爆音で聴いた方がいい作品ということになるんだけど、非常に高い完成度を有した作品です。

試聴
[Tracklist]

Underworld / The Bells! The Bells! (Traffic) CD

Underworld / The Bells! The Bells! (Traffic)
http://trafficjpn.com/underworld/

なんのかんので今年も残りわずかなので、紹介しそびれていた音盤を、簡単に紹介していきたいと思います。

今年の夏に出た、 Underworld の新曲とリミックスを収録した日本編集盤。

新曲の “Parc” は、形態こそ四つ打ちではあるものの、落ち着いた雰囲気と音の洗練具合は、もうほとんど AOR のよう。でも彼らの方向性としては案外悪くないんじゃないかしら。

残りのリミックス7曲は、大雑把に分けるとミニマルとエレクトロ。それなりに名の知れた人が揃っていて、まぁ流石というべきなのかもしれないけど、トラック自体はどれも可もなく不可もなく。そんな中にあって、 Switch が “Boy Boy Boy” を軽快なテックは・ハウスにリミックスしていて、フィジットの権化みたいに思ってた私からするとけっこうビックリ。さらにその音使いも、テクノ畑の人とは微妙に違っていてなかなか新鮮でした。

amazon